国・地域別留学ガイド
シンガポール

大学生向けガイド

最終更新2025年2月

大学生・大学院生
向けガイド

画像提供：南洋理工大学

シンガポールの大学・大学院は、学力水準が高く、国際的な大学評価ランキングにおいても高く評価されている点から、日本人学生にとって魅力的な選択肢である。国として人材育成への投資に注力しており、この教育熱心な姿勢がシンガポールの学生たちの高い学力に結びついているといえる。
シンガポールは、国際学力調査で常に高い評価を受けている。例えば、経済協力開発機構（OECD）が実施する「生徒の学習到達度調査（PISA）2022」では、シンガポールは数学、読解力、科学の各分野で全参加国・地域の中ですべて１位に輝いている（日本は２～５位）。
また、シンガポールには６つの国立大学があるところ、イギリスの教育機関QSが発表した「QS世界大学ランキング2024」において、この内２大学が上位１５位以内に入るなど日本の大学を上回る世界的評価を得ており、シンガポールが持つ教育の質の高さや研究環境の充実を裏付けている。
シンガポールの大学院への進学には、多くの教育機関をカバーする充実した奨学金制度があり、経済的な負担なく進学することも可能である。学部より少し高い英語力のスコアが求められるが、挑戦しやすい環境が整っているといえる。
さらに、シンガポールには留学生活を送るうえで安心・安全な環境が整っている点も大きな魅力である。治安が非常に良い国として知られ、また、水道水はそのまま飲むことができるほど衛生管理が徹底されており、日常生活における安心感が高い。さらに、日本と同じアジア圏に位置しており、日本食を始めとする日本文化に触れることのできる機会が多いことから、生活に馴染みやすい環境と言える。
加えて、シンガポールはアジアの金融・経済のハブとして知られており、英語が公用語であるため、様々な人々がこの地に集まることから、学生たちは多様な文化・社会環境の中で国際的な視野を広げることができる。留学生活を通して、アジアのみならず世界中から進学してくる優秀な学生たちと切磋琢磨することで、学業や研究のみならず、異文化理解やコミュニケーションスキルを高める貴重な経験を積むことができるだろう。
シンガポールへの留学は、質の高い教育と国際的な環境、そして生活面での安心感が兼ね備わっており、国際的に通用する学力と広い視野を身につける絶好の機会である。

大学の入学条件

12年以上の教育を修了している必要がある。また、国際バカロレア資格（IB）やGCE-Aレベルでも受験が可能。

必要な語学力

学部により異なるが、おおむねTOFEL-iBT 90以上、または、IELTS 6.5以上（有効期限2年以内）。また、大学院への入学の場合、学部と比べて高い語学力（例えば、TOFEL-iBTでは＋10点程度）が求められる。

出願時期

８月入学の場合：前年11月～3月まで

生活費（平均）

月額800-1,700シンガポール・ドル程度

滞在先（現地での住まいや住宅事情など）

多くの大学では学内の寮に入ることができるが、収容人数には限りがある。月額数百シンガポール・ドル程度かかる。（設備やシェア人数により大きく異なる。）

学期制度

二期制（一学期：８月から１２月、二学期：１月から５月）

授業料

年間30,000-50,000シンガポール・ドル程度（医学部等を除く）

奨学金制度(Singapore International Graduate Award(SINGA)など)

月額2,700-3,200シンガポール・ドル（博士課程では４年間）授業料も免除される。入学後の研究成果や今後の研究計画に関する審査（QE）に合格すると、奨学金の月額が3,200シンガポール・ドルに上がる。（ただし、QEに合格すると、学期中の学部学生実験の補助や学部チュートリアル演習等の義務（Graduate Assistant Program）が課されるようになる。）