留学大図鑑 留学大図鑑

齊藤 浩太郎

出身・在学高校:
新潟県立高田高校
出身・在学校:
名古屋大学
出身・在学学部学科:
医学系研究科
在籍企業・組織:

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最終更新日:2018年07月13日 初回執筆日:2018年07月13日

理学療法士がスポーツ医療大国アメリカへ

留学テーマ・分野:
コミカレ進学、研究留学、病院実習
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • Mesa Community College, Shelbourne Knee Center, Arizona State University
  • アメリカ合衆国
  • アリゾナ州・インディアナ州
留学期間:
10ヶ月
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 2,000,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

「スポーツ医療先進国アメリカでエビデンスに基づいた理学療法を学ぶ」をテーマにアメリカ・アリゾナ州とインディアナ州に合計11ヶ月留学していました。アリゾナ州ではMesa Community Collegeという2年制大学に進学し、将来大学院進学のための必須科目を履修しました。授業の合間を利用して、外来クリニックの見学、Special Olympic Arizonaという障害者スポーツに対するボランティア活動、Arizona State University で研究活動などを行ないました。インディアナ州ではShelbourne Knee Center で4週間見学実習を行い、アメリカ理学療法士がどのように対象者に対して理学療法を提供しているのかを学びました。何を以って、アメリカがスポーツ医療先進国なのか?という問いに答えるのは難しいですが、自分の語学力や医学的知識をベースに考えた時、アメリカの理学療法士が担当症例に対して適切な治療を行うために、最適な論文を探し出すスピード、得られた知見を批判的に吟味する能力、また研究成果を社会に発信して行く能力には圧倒的なスピード感・実力の差を感じました。一方で、実際に現場で行われていることはエビデンスに基づいた上で非常にシンプルであり、アメリカに居ないとできないというようなことは感じず、日本に居てもできることは多いと考えました。

留学の動機

アメリカンフットボール部で学生トレーナーとして活動する中で、果たして自分自身のアプローチには根拠があるのか?という問いに対し、ずっと葛藤がありました。そこで、アメリカンフットボールの本場であり、医療分野でもエビデンスに基づいた医療が深く根付いていると当時考えていたアメリカに留学し、本場のスポーツトレーナーや理学療法士がどのようなアプローチをしているのかを学びたい!と思ったのが留学のきっかけです。

成果

Shelbourne Knee Center では、施設で行われている臨床研究成果をベースとして、医師や理学療法士と共にディスカッションを重ね、どのように医療施設で臨床研究を進めて行くか、その研究をどのように患者さんに適応させて行くかを学びました。Mesa Community Collegeでは通年でGPA4.0をキープすることができ、大学院進学のための一つ良いアピールができると考えています。

ついた力

交渉力

実習施設の受け入れや研究プロジェクトへの参画に関して、複数の担当者と交渉を重ねました。端的に自分が何者か、何ができるのか、何を学びたいかなどを英語でプレゼンし自身が飛び込みたい環境を作り出すことが以前より上手になりました。

今後の展望

アメリカの理学療法士養成大学院(Doctor of Physical Therapy program)に進学し、将来はアメリカで理学療法士として経験を積もうと考えています。

留学スケジュール

2017年
8月~
2018年
5月

アメリカ合衆国(アリゾナ州)

アリゾナ州のMesa Community Collegeではアメリカ大学院進学のために必要な科目の履修を行いました。難易度はそれほど高いと感じませんでしたが、課題やテストの量が多かったことや、ディスカッションの際にはネイティブとの会話になかなかついていけず苦労しました。授業の合間を利用して、外来クリニックの見学、Special Olympic Arizonaという障害者スポーツに対するボランティア活動、Arizona State University で肩関節疾患を持つ患者さんの上肢リーチ動作の動作解析に関する研究活動などを行ないました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

グランドキャニオンに観光
ASUのアメフトの試合
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

2017年
12月~
2018年
1月

アメリカ合衆国(インディアナ州)

インディアナ州にあるShelbourne Knee Center では、膝関節疾患を対象としたアプローチを見学しました。施設で行われている臨床研究成果をベースとして、医師や理学療法士と共にディスカッションを重ね、どのように医療施設で臨床研究を進めて行くか、その研究をどのように患者さんに適応させて行くかを学びました。医師や理学療法士とディスカッションをする中で圧倒的な知識量、論文読解能力の差を感じ大きなショックを受けました。拙い英語でしかコミュニケーションが取れませんでしたが、スタッフの方々が熱心に自分の話を聞いてくれ、質問にも誠意を持って答えてくれたことにはとても感謝しています。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

実習先の病院
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

感謝してもしきれない、お世話になった・大好きな人

名古屋大学アメフト部。
もちろん現地の先生や学生、実習先の方々、ルームメイトには英語や勉強面含め親身に面倒を見ていただき、感謝してもしきれないのですが、留学生活で一番大きな心の支えとなったのは母校名古屋大学アメフト部のメンバーです。留学生活は最後までうまくいかないことの連続で落ち込むことも多かったですが、彼らの頑張りをSNSで見ていて、とても元気がでました。今年は長年僕ら含め先輩方が達成できなかった東海リーグ全勝優勝、全国大会では大学アメフト界の絶対王者、関西学院大学と魂のこもった試合を展開してくれました。日本食を送ってくれたり、メールやラインをくれたりもして、とても嬉しかったです。

アメフト部のメンバー

渡米するも受け入れ先が2つ決まらない、、、。

  • 留学先探し : インターンシップ

私が渡米した時、コミュニティカレッジの受け入れは決まっていましたが、研究機関と実習先に関しては当初予定していた施設からは受け入れ許可がいただけていない状態でした。最悪の場合は奨学金停止になるかもしれないというプレッシャーは留学中の大きなストレスでした。施設との交渉テクニックは色々あるでしょうし、僕も順調に交渉が進んだ訳ではないのであくまで参考程度にしてほしいのですが、自分が何者で、そこで何が学びたいかをなるべくシンプルに伝えることが重要だと感じました。最初はとても丁寧で長文のメールを送っていたりしたのですが、やはり読み手からすると読むのが面倒なのですよね。またナチュラルじゃない英語で遠回しにお願いされても良い気持ちはしないのだなと。よく交渉先とのメールのやり取りがうまく行かないなどと行ったお話を聞きますが、問題は自分のコンタクトの仕方にあるのかもしれません。また、研究施設は国際学会で直接先生に直談判をして受け入れ許可をいただきました。もし機会があるのなら直接会って話す、Skypeミーティングの時間を作ってもらう。相手の時間を奪ってしまうことになりますが、結果的には早く交渉が進むことが多かったです。

留学前にやっておけばよかったこと

日本国内でも海外の方と英語でコミュニケーションを取る機会を増やしておけばよかったと思います。オンライン英会話を受講していたのですが1日25分、講師も日本人の英語にかなり慣れており、自分の英語が現地で思っていたよりも通じなかったため苦労しました。オンライン英会話を受講しておいて良かったと思いますが、ネイティブの方と会話する機会を増やすチャンスは、今思えばもっとあったと思います。

留学を勧める・勧めない理由

留学するチャンスがあるのなら行ったほうが良いと思います。今は日本でも語学、自身の専門分野含め学べることが多いので、海外にいく必要性はもしかしたら低くなっているかもしれません。ただ日本と海外、どちらも経験してみないと自分の学びたい環境が世界のどこにあるのかは分からないのでは?と感じます。当たり前のことですが、自分なりにうまく情報収集して決めることが大切だと思います。

これから留学へ行く人へのメッセージ

自身への戒めでもありますが、自分の理想と留学先での学びや生活には大きなギャップがあるかもしれません。心身ともに健康で留学生活を充実させるために、周りの方々のサポートに頼ることは大事だと思います。現地や日本の仲間とうまくコミュニケーションをとって、自分を追い込みすぎないようにすることも心がけて欲しいです。