留学大図鑑 留学大図鑑


最終更新日:2018年07月30日 初回執筆日:2018年07月30日

2年間のダブルディグリー留学で正規入学

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • Ecole Centrale de Lille, France Max-Planck-Institute for Astrophysics
  • ドイツ・フランス
  • リール・ミュンヘン
留学期間:
Lille:1年8ヶ月 Munich:4ヶ月
総費用:
4,000,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 2,600,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
フランス語 挨拶など基本的な会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

2年間のダブルディグリー留学で行ったフランスリールにあるEcole centrale lille(グランゼコールの一つ)では現地のフランス人と同じタイミングで入学し、正規学生として同じ授業を受けることができた。そこでは、技術経営者を養成する学校であったので、日本とは違って、専攻がなく機械工学出身の自分でも経済学や、経営学などを学ぶことができ、より実践的なシステムとして、学生全員に1年に1回インターンシップをする期間が与えられた。ここでの留学テーマは大まかに言えば、自分の知らない自分を知ること。日本にいたら分からない自分の潜在的な可能性を、今まで自分が行ったことが無かった海外で、長い期間の中で見つけ、新しい自分に出会う為に、このダブルディグリー留学を計画した。結果的にこの留学を通して、分かったことは、自分は本当は周りの人がいなければ何も出来ない事。フランス語をあまり話せず困った自分は、幾度も色んな人に助けてもらった。日本ではあまり気付かなかったけれど、日本でも色んな人に助けてもらいながら、今の自分がいるということを改めて知れた。また、今回インターンシップでは世界最高峰の研究機関のマックスプランク宇宙物理学研究に行くことができた。でも何故、今まで宇宙物理学を勉強してこなかった自分が行けたのかを考えていると、色んな人に自分の行動力を認められていることが次第に分かってきた。

留学の動機

将来的に宇宙工学に携われる職場に就く為、日本でも求められているジェネラリストになる為に、このダブルディグリー留学を選んだ。まず留学先であった学校では、専攻を持たず、幅広い工学分野を中心に、経済や経営などといった日本の理工学部ではあまりやらない内容を学ぶ事が出来る事に自分の希望がマッチングしていた為選んだ。また、日本では難しい長期インターンシップ行う事が出来るのも、かなりのメリットであると感じた。

成果

この留学中に3セメスターの期間プロジェクトチームを作り、一つの課題に取り組んだ。七人のグループで自分以外はみんなフランス人。そういう状況の中、3セメスターをやり通す事ができ、課題をクリアできた事が自分にとって一番大きな経験であった。インターンシップでは全然今までやってこなかった分野でプロジェクト研究をし、また世界で活躍する日本人研究者と会って色んな話を聞けた事もこの留学で得た大きな経験の一つ。

ついた力

自ら考えて動く力

日本にいるときは、全て人の流れに沿って行動してきたが、海外に出てから、自分で考えて行動する事が多かった。海外では、誰も指示してくれないので、分からない事があれば、自ら聞きにいくことが必要なので、いくら待っていても何も進歩しない。物事を進める上で大事であったことはいかに上手く周りの人を利用するかであった。またこれらのことから、自分にとって必要な行動を、以前よりも早く行動する事が出来るようになった。

今後の展望

留学行くまでは、一切勉強してこなかった宇宙物理学の分野を今回の留学で勉強する事ができ、将来の可能性を広げる事ができた。今の自分が目指しているところは、他の科学者よりも技術的な事ができ、また他の技術者よりも科学的な考えができるジェネラリストになれる道を探していこうと考えている。最終的にどちらかの道を選ぶ時が来るかも知れないけど、そのときも、今までの自分の学問的背景を活かしていきたいと思っている。

留学スケジュール

2016年
9月~
2018年
4月

フランス(リール)

2年間のダブルディグリー留学でフランスにあるEcole Centrale de Lilleに通学。現地の学生と全体の30パーセント程を占める留学生から構成される学校で、修学内容は座学としてジェネラルエンジニアリング、つまり、情報工学や機械工学など幅広い工学を学び、それに加えてマネージャーを育てるための学校である為、経営学や経済学なども学ぶ。また、授業と並行して七人のグループでプロジェクトを行い、僕らのグループはマルチカラー3dプリンターの最適化に成功した。日本の教育と明らかに違うのは、少人数教育で、実験を行う事が多い。どの授業を通しても感じたことは自分のコミュニケーション能力の欠如であった。言語能力の有無だけではないところがあった。人の話す内容が分からず、自分の言いたいことも説明できなかった時は、日々修行のように感じていた。自分からコミュニケーションを取るようになり、行動的になった。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

53,000 円

生活費:月額

40,000 円

項目:滞在許可証

12,000 円

プロジェクト発足時にプロジェクトメンバーで撮った写真
留学先のロゴと自分
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

53,000 円

生活費:月額

40,000 円

項目:滞在許可証

12,000 円

2018年
5月~
2018年
8月

ドイツ(ミュンヘン)

エコールセントラルリールのプログラムの一環であったインターンシップで4ヶ月間の間、ドイツミュンヘンにあるマックスプランク宇宙物理学研究所でインターンシップを実施した。マックスプランク宇宙物理学研究所のディレクターでもある日本人の元で行い、プロジェクトを与えられた。4ヶ月間かけ、太陽系の10年後の速度マップを全天図にする事であった。同時に宇宙論についての勉強も行なっていた。研究所ではセミナーも毎日のように開かれているので、聞きに行ったりしていた。今まで産業界しか見てこなかった自分にとって、研究所での生活は、新しい考え方の発見や良い出会いばかりであった。また他にも、世界に出て活躍している日本人研究者の人とも様々なお話をする事ができ、大変良い経験が出来たと思った。違う分野を経験したことによって、自分の将来についてまた深く考える事ができた。ここではインド人の人と部屋を共有し、生活していた。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

240,000 円

生活費:月額

160,000 円

項目:滞在許可証

4,000 円

MPAの前で撮った写真
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

240,000 円

生活費:月額

160,000 円

項目:滞在許可証

4,000 円

スペシャルエピソード

留学時の魔法

この留学を通して、一番印象的なエピソードは、NASA JPLで働いている日本人と話す為、フランスから12時間かけてロサンゼルスまで行った事です。きっかけは、将来nasaで働いて見たいというところから始まり、留学中は何故か魔法のように行ってしまえば良いじゃないかと思い決行することにした。どうやったか。それはツイッターのDMで、あるnasaで働いている日本人に駄目元でメッセージを送ってみた。自分の思いと今までの経験を伝えた。メッセージが返ってくるとは思わなかったが何とメッセージが返ってきて、nasaで話す機会を下さった。そしてフランスのバカンスを利用し、行き、実際に直接話す事ができて、nasaの案内までしてくださった。本当に貴重な経験が出来たと思った。やっぱり可能性が0ではない限り、何事にも挑戦、行動してみる価値があるなと感じた。留学というのは人のマインドを大きく変えるものだとも感じた。

NASA JPL 火星探査ローバーと自分

意志の強さと行動

  • 留学先探し : インターンシップ

今回僕は自分の分野とは関係のない宇宙物理学でのインターンシップを世界トップの研究所であるマックスプランクで行うことができました。それは、自分の学力的な部分が評価されたのではなく、自分の意志の強さと行動から生まれたものであると思っています。インターンシップを申し込む時は、公募ではなく、ディレクターに直接メールをし、自分の想いや意志を伝え、インターンシップができることになりました。だから、まずは不可能だとは思わず、チャレンジしてみることが大事です。そして、想いを伝えるために行動してください。その行動にお金がかかるとしても、そこにはお金以上の価値があります。思い切ってトライしてみてください。

留学前にやっておけばよかったこと

特にありませんが、強いていうなら、語学の勉強です。ですが、これに関していえば、現地で直接触れることが一番向上するので、多少の能力があれば大丈夫でした。むしろ英語圏ではなかったので、言語が通じないというのも僕は良い経験だったと思います。どれだけコミュニケーション能力が大事かわかりました。

留学を勧める・勧めない理由

留学はもちろん勧めます。僕もそうでしたが、自分の新たな可能性が見えてくると思います。世界には、日本にいたら分からないことは数えきれないくらいあります。

これから留学へ行く人へのメッセージ

これから、まだ自分の見たことない景色やまだ経験した事のないことが沢山出てくると思います。そして、それが全て幸せだと思えることはないと思います。そんなとき、何を考えますか。それがあなたの留学で得る一番大事なことだと思います。何を得て何を感じるかは自由です。実りある留学にしてください。応援しています。