留学内容
アメリカの経済学Ph.D.プログラムは、コースワークと呼ばれる2年間の基礎科目・専門科目を勉強する期間と、自分の研究を生み出す後期の3~4年間に分けることができます。私の留学のテーマはPh.D.の取得であり、それにあたってまずはコースワークを生き残ることが前提でした。とりわけ最初の1年が終わった段階で選別試験を受ける必要があり、これに合格しなければ後期の3年間に進学することができません。入学1年目は、まずこれに合格することが大きな目標でした。2年目以降は自分の研究を生み出すという、また違ったプレッシャー・ストレスを感じています。机にひとりで向き合っている時間も長く、孤独を感じることが多い大学院生活ですが、アメリカの大きなプログラムでは、そうした悩みや経験を抱える仲間が多くいるため、みんなで励ましあい、悩みや考えを共有することができます。話し合う中でいろいろな国の価値観を知り、今までになかった視点を持つきっかけにもなりました。研究にしろ、生活での悩みにしろ、とにかく人と話すことの重要性を実感し、より意識して話すようになりました。自分の留学生活はまだ終わっておらず、テーマを達成するための過程にいますが、独自性が求められる大学院生活だからこそ、周りと協力して積極的に話すということが、Ph.D.の取得というテーマに向かって、これまでとこれからを乗り越えていくのに不可欠だと感じています。