留学内容
老化研究のスペシャリストを目指してというテーマで世界の老化研究を牽引するセントルイス大学のラボで1年間研究留学を行った。この留学を通して改めて己と向き合い、夢を叶える足掛かりを得た。
留学に行く前、健全な生活を犠牲にしても、実験が思うように進まず自信を無くし、心身共に疲弊していた。それでも夢を諦めきれず、自分の可能性を試す最後の機会と思い、留学に臨んだ。留学先のラボでは皆onとoffの切り替えが上手く、無理なく研究が日常生活に溶け込んでいる様だった。また、皆の活発な議論についていくためには良質な睡眠が必要で、成果を出すためには健康が何よりも大切だと身をもって気づかされた。そして本留学で私が最も成長したのは研究デザイン能力だと思う。きっかけは、初めて自分で計画し実行した3ヶ月にも渡る実験で成果をあげられなかった事だった。日本にいた頃なら失敗したと単に諦めるところを、研究室の今井教授に『自分の時間と労力をかけて出した結果なのだから、もっと注意深く評価すべき』と言われた。その言葉に感銘を受け、丁寧に慎重に、得られたデータを解析し直したところ、新規仮説を提唱することが出来た。その経験は自信に繋がり、またデータの大切さや重みを理解した事でより効率の良い研究デザインを行うことが出来るようになった。帰国してからは日本のラボでリサーチアシスタントをしながら経験を積んでいるところだ。