留学内容
私の留学のテーマは「データサイエンスやAIを用いた天文学の研究の実用例を天文先進国で学ぶ」ことでした。留学計画初期の段階では、研究室のつながりがあり、天文学が盛んなEU、イタリアのアルチェトリ天文台の留学を予定していました。アルチェトリ天文台は1800年台からある歴史的な天文台で、優秀な研究者がいっぱいいたため、そこで最先端の研究を行いたいと考えていましたが、新型コロナウイルスの影響でその計画がなくなってしまいました。途方に暮れていた私でしたが、大学の国際インターンシップの制度でタイの天文台に行けること、さらにチリ大学にも入国制限が解けたら行けることが決まりました。チリはALMA望遠鏡をはじめとする天文先進国で、天文情報学の分野が盛んに行われており、私の留学にはぴったりの国だったためこの計画で進めることに決まりました。
タイで行なったことは一言で言うと望遠鏡部品の設計です。本当は、データサイエンスで天文のデータを扱うような研究を行いたかったのですが、タイではそのような環境が用意できなかったため、地元の先生からぜひやって欲しいと言われたこのテーマに決まりました。現地の若い研究者と議論することで、国際コミュニケーション力をつける事ができました。
チリでは天文のデータをデータサイエンスの分野で解析等をする、私の留学の目的であった分野に触れる事ができました。私の指導教員であったFrancisco先生は天文のデータをAIで分類してそれを他の望遠鏡への追観測にいかす観測システムの開発者で、プログラミングが初心者であった私に親身に対応してくださり、その観測システムの中身である部分を触る事ができました。