留学大図鑑 留学大図鑑

Hoshi

出身・在学高校:
東京都立戸山高等学校
出身・在学校:
電気通信大学大学院
出身・在学学部学科:
情報理工学研究科 基盤理工学専攻
在籍企業・組織:

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https://hujiyamatc.blog.jp (タイ留学時のブログ)
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最終更新日:2023年02月17日 初回執筆日:2023年02月17日

タイとチリとAIと天文学と...

留学テーマ・分野:
海外インターンシップ
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • タイ国立天文学研究所・チリ大学
  • タイ・チリ
  • チェンマイ・サンティアゴ
留学期間:
8ヶ月
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,020,000円
  • 大学独自のもの 240,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 挨拶など基本的な会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

私の留学のテーマは「データサイエンスやAIを用いた天文学の研究の実用例を天文先進国で学ぶ」ことでした。留学計画初期の段階では、研究室のつながりがあり、天文学が盛んなEU、イタリアのアルチェトリ天文台の留学を予定していました。アルチェトリ天文台は1800年台からある歴史的な天文台で、優秀な研究者がいっぱいいたため、そこで最先端の研究を行いたいと考えていましたが、新型コロナウイルスの影響でその計画がなくなってしまいました。途方に暮れていた私でしたが、大学の国際インターンシップの制度でタイの天文台に行けること、さらにチリ大学にも入国制限が解けたら行けることが決まりました。チリはALMA望遠鏡をはじめとする天文先進国で、天文情報学の分野が盛んに行われており、私の留学にはぴったりの国だったためこの計画で進めることに決まりました。
タイで行なったことは一言で言うと望遠鏡部品の設計です。本当は、データサイエンスで天文のデータを扱うような研究を行いたかったのですが、タイではそのような環境が用意できなかったため、地元の先生からぜひやって欲しいと言われたこのテーマに決まりました。現地の若い研究者と議論することで、国際コミュニケーション力をつける事ができました。
チリでは天文のデータをデータサイエンスの分野で解析等をする、私の留学の目的であった分野に触れる事ができました。私の指導教員であったFrancisco先生は天文のデータをAIで分類してそれを他の望遠鏡への追観測にいかす観測システムの開発者で、プログラミングが初心者であった私に親身に対応してくださり、その観測システムの中身である部分を触る事ができました。

留学の動機

私が留学を決心した理由は、できるだけ若いうちに世界を見て視野を広げたいと思ったからです。
大学2年生の頃に父が脳出血で急死して、私自身何をすべきかわからなくなった事がありました。その時感じたことは、人間はいつ死ぬかわからないことです。もともと海外には興味があったものの、留学まで踏み出せていませんでしたが、この出来事がきっかけで、若いうちにたくさんチャレンジしてみようと思えたため、決心しました。

成果

タイでは、既存の望遠鏡の部品をアレンジして現地の望遠鏡の部品の一案を完成させる事ができました。まだ、ノイズが残ってしまう点で、課題がありましたが、現地の方が引き継いでくれていて、今後実際の望遠鏡に搭載される予定です。チリでは、天文データをAIで分類するシステムの実用例を学びました。プログラミングが初心者だったため、基本的な部分を教えてもらうだけでしたが、この経験が今の私の研究の土台になっています。

ついた力

国際コミュニケーション力

留学前、私は日本でもシャイな方で、店員さんに話しかけることも躊躇するような性格でした。ただ、留学に行き、自分から行動しないと何も得られないような環境に身を置くことで、たくさん考え、挑戦する事ができました。正直、海外では、自分で考えるよりも、人に聞いて解決する場合の方が多いです。聞くことで自然に現地の人とも会話ができるため、自然に国際コミュニケーション力が身についたと思います。

今後の展望

私は、日本の国際競争力をもう一度、アジアで一番にするために、海外でも知名度のある日系のメーカーに就職して、日本の技術力を世界に届けたいと考えています。留学前は、日本は今衰退していて、未来はあるのだろうかと考えていましたが、留学に行って日本の素晴らしさを感じる事ができました。これからは、日本人の特徴である、几帳面、誠実さをアピールして、日本の技術の素晴らしさを世界に発信していきたいです。

留学スケジュール

2021年
9月~
2022年
2月

タイ(チェンマイ)

タイで行なったことは一言で言うと望遠鏡部品の設計です。本当は、データサイエンスで天文のデータを扱うような研究を行いたかったのですが、タイではそのような環境が用意できなかったため、地元の先生からぜひやって欲しいと言われたこのテーマに決まりました。専門が電子工学で、卒論は天体観測を行なった私だったため、初めは右も左もわからなかったですが、入国直後の2週間の隔離期間中にアプリケーションの使い方を覚えて、準備をしっかり行なった上で研修を行う事ができました。まず、初めの3ヶ月は、望遠鏡の電波を信号に変換する変換器の設計を行いました。初めは、先行研究の変換器を少しずついじっていってどう性能が変化するかを検証しました。ただ、どうしてもノイズを取り除く事ができず、タイムスケジュール的にも厳しかったため、次の3ヶ月弱で、ノイズを取り除くカプラの設計を行いました。使うアプリケーションが同じだったため、設計の導入に関してはスムーズに行う事ができました。後半は指導教員が忙しくなってしまってアドバイスを受ける回数が減ってしまいましたが、若い研究者と議論する機会が増え、自分の意見を英語でまとめる事ができるようになりました。
研究以外では、現地の友人にタイ語をかなり教えてもらい、日常生活レベルまでタイ語の会話力を上げる事ができました。休日は、旅行によくいきました。入国制限が厳しかったため、他の国にはいきませんでしたが、タイ国内はガイドブックに書いてある名所をかなり巡りました。
タイは外国人に慣れており、理解もあるため、非常に暮らしやすい国です。日本が好きな人が多く、よく日本のことを知っている人も多いです。東南アジアに長期で行く人は少ないですが、日本と似ているところもあり、カルチャーショックは少なめだと思います。留学を考えている方は東南アジアもおすすめなので、ぜひ検討してみてください!

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

@象の保護センター、ラムパーン
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

2022年
3月~
2022年
5月

チリ(サンティアゴ)

チリでは天文のデータをデータサイエンスの分野で解析等をする、私の留学の目的であった分野に触れる事ができました。チリの入国が2021年12月に解禁され、それから急ピッチで準備して3月の留学に至る事ができました。チリは数え切れないほどの各国の望遠鏡がある天文の先進国で私の卒業論文でもチリの望遠鏡のデータを用いて研究を行い、縁のある国です。私の指導教員であったFrancisco先生は天文のデータをAIで分類してそれを他の望遠鏡への追観測にいかす観測システムの開発者で、プログラミングが初心者であった私に親身に対応してくださり、その観測システムの中身である部分を触る事ができました。また、現地で行われた学会にも参加でき、同い年の日本人学生がチリまで来て学会発表をしている姿を見てとても刺激になりました。リモートワークが進んでいたため、研究室に研究者があまり来ない環境で少し苦戦もしましたが、毎日来ている事務の人と仲良くなり意見を交換する事ができました。
研究以外では、休日にたくさん旅行しました。南米はもう2度と来れないかもしれないと思ったため、気になったとこに、直前であっても航空券を取って行ったりもしました。有名どころでは、マチュピチュ、イグアス、パタゴニアに行きました。特に、イグアスは圧巻で、2度同じところに行きたくない私でも、もう一度行きたいと思える場所でした。今の目標は、今を頑張って生きて、もう一度イグアスの絶景を見ることです!

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

@イグアスの滝
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

日本のことが、とても好きになった瞬間

私は留学して日本が大好きになりました。そう思えたのは、海外の人が多くの日本製品を使っているのを目撃したからです。東南アジアでは、自動車やバイク、電化製品、食品まで日本製のものが多くあり、また、チリでは自動車とカメラで日本製を多く見つけました。地球の裏側でも日本の技術は世界に認められていて、愛用している人がいることを実感して、単純にすごいなと感じました。
留学前は、海外に長く住みたいという根拠のない夢を持っていましたが、留学後は日本の良さに気づき、日本社会に貢献したいと思えるようになっています。私もこれからこの素晴らしい日本の技術をより世界に広めたいです。

日本が大好きです! @輪島の千枚田

アジアといえば、日本ではもうない、、

チリで「どこ出身ですか」をスペイン語で聞かれた時がありました。スペイン語でどう返そうかと、悩んできた時、相手側からまず、「中国?」と聞かれ、次に「韓国?」、で最後に「日本?」と聞かれ「はい、日本出身です」と答えましたが、これが今でも記憶に残っています。おそらく、40年ぐらいまではアジア人ぽかったらまず日本人かと聞かれたと私は想像します。この時思ったのは、アジア=日本ではもうないことです。
私は、この経験からもう一度、アジア=日本にしたいと思うようになりました。もう一度、"Japan is NO.1"と言えるように、私のできることをこれからしていこうと思います。

@アタカマ砂漠

オンライン英会話での語学力向上

  • 語学力 : 英語

私は留学前と留学中はオンライン英会話で英語を正しく話せるように毎日特訓しました。
留学前は英会話に非常に苦手意識があり、自己紹介も嫌なぐらいでしたが、まずは形から入ろうと思って、オンライン英会話を始めました。オンライン英会話をやって良かったことでは、自然に身につける英語よりもより聞き取りやすい英語になった点です(多分)。タイ人の話す英語に近付いていた時には、講師の先生が丁寧に指摘してくださって、非常にためになりました。これは、チリに行った時に役に立ち、結構な人が私の英語を聞き取ってくれるようになりました。
発音は後から直すのは大変なので、初心者であるうちにオンライン英会話をやることを私はお勧めします。

留学前にやっておけばよかったこと

現地語をもう少し早めの段階に覚えても良かったかなと思っています。日本にいてもそうですが、外国人が日本語を話してくれようとしている姿を見ると非常に親近感が湧きますよね。それを自分自身が実践すると現地の人が心を開いてくれるスピードが速いです。無料で語学を始められるアプリもありますので、やっておくと便利かと思います。

留学を勧める・勧めない理由

個々にさまざまな事情があるかと思いますが、留学は行ける時に行くべきだと思います。私自身、父が急死したのもあり、学校の語学留学を一度キャンセルした事がありますが、その後、家族が留学に行ってきなさいと言ってくれて、今があります。私の場合、留学はプラスに働いていて、これからの選択肢が増えたと思っています。迷っている方は、留学を強くお勧めします。

これから留学へ行く人へのメッセージ

ぜひ自信を持って留学に行ってもらいたいです!
誰でも最初は挫折します。ただ、留学に行こうと行動できる人はそんなに多くなくて、行くってことだけですごいことなんです。正直、孤独に感じること、環境が合わないことなど、さまざまな問題が向こうに住んでるとたくさん出てきます。ただ、それらを乗り越える事ができれば、将来への道が大きく開かれると思っています。私も陰ながら応援していますので、頑張ってきてください!