留学内容
私の留学テーマは、クルマでした。単なる移動手段としてだけでなく、ステータスを表す社会的側面を持つところや様々な産業で人類社会を支えているところが面白いと感じています。
そんなクルマは産業として、百年に一度の大変革期を迎えています。これまで主に発祥地である欧米の概念を輸入していた日本は自ら進路を切り拓いていかねばならないと感じていました。
日本の自動車業界が世界の先頭を走って行くために、そこで働く私は自分の目で世界を見て方向性を模索しなければならないと考えました。
以上のテーマと考え方のもと、私の立てた計画は3パートに分かれています。
1パート目は、タイ・バンコクの会社でエンジニアと一緒に働き、現地の市場を観察することでした。日本自動車産業にとって大きな市場である東南アジアを自分の目で見ることと、現地のエンジニアと一緒に働くことでその価値観や工業製品に要求される機能の日本との違いを学ぶことができました。
2パート目は、スウェーデン・ストックホルムの大学でモータースポーツをする学生団体でのインターンシップです。学生だけでF1のようなレーシングカーを設計・製作するプロジェクトにおいて、ヨーロッパのモータースポーツ文化を肌で感じることと、自分と同世代の現地大学生と交流し考え方や将来の展望を知ることができました。
3パート目は、南フランスで開催されたモータースポーツ大会に参戦しました。日本車で参戦した唯一のチームだった我々に注がれる熱い視線と、そこから始まる交流を経て、日本の国とものづくりを誇りに思い自分も関わりたいとさらに強く思いました。