留学内容
米国の大学病院で放射線診療の全体像を学び、将来の医療画像AI研究に結びつけることをテーマとした。画像診断から治療まで段階的に理解するため、UC Davisでは胸部放射線科、Stanford大学で神経放射線科、Utah大学でInterventional Radiologyの臨床実習に参加した。画像診断、症例検討、手技、カンファレンスを経験し、放射線科医の役割と米国の診療体制を実践的に理解できた。また、研究にも積極的に参加し、成果の一部はすでに学会にて発表を行った。
最終更新日:2026年08月14日 初回執筆日:2026年08月14日
語学力:
| 言語 | 留学前 | 留学後 | |
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| 英語 | 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル<TOEFL ibT 108点, OET All B> | → | 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル |
米国の大学病院で放射線診療の全体像を学び、将来の医療画像AI研究に結びつけることをテーマとした。画像診断から治療まで段階的に理解するため、UC Davisでは胸部放射線科、Stanford大学で神経放射線科、Utah大学でInterventional Radiologyの臨床実習に参加した。画像診断、症例検討、手技、カンファレンスを経験し、放射線科医の役割と米国の診療体制を実践的に理解できた。また、研究にも積極的に参加し、成果の一部はすでに学会にて発表を行った。
医療画像AIの研究成果を実際の診療に還元するには、画像診断だけでなく患者管理や治療まで理解する必要があると考えた。米国の先進的な放射線診療と研究環境に身を置き、将来の臨床・研究の方向性を明確にするため留学を決意した。
放射線診断科では画像所見を臨床情報と統合して考える姿勢を学び、IVRでは術前評価から手技、術後管理までを経験した。英語での症例発表や多職種カンファレンスにも参加し、臨床判断力、発信力、異文化環境での適応力を高めた。
臨床と研究をつなぐ力
画像所見を述べるだけでなく、患者背景、治療方針、予後まで考えて議論する経験を重ねた。また、英語で質問し、自分の考えを伝え、指導医からの助言を次の行動に反映する中で、臨床課題を研究につなげる視点を身につけた。
放射線科医として確かな臨床力を身につけた上で、医療画像AIの研究を発展させたい。臨床現場の課題を研究テーマに変え、得られた成果を再び患者診療へ還元できる医師研究者を目指す。国内外の医師や研究者との連携も継続したい。
2026年
2月~
2026年
2月
カリフォルニア州サクラメントにあるUC Davis Medical Centerの放射線科で、4週間の研究および臨床見学を行った。教員、研究者、研修医と協働し、読影レポートの不一致の定量評価、レポート様式の変化、CTレポート改訂の構造化評価など複数の研究プロジェクトに参加した。研究設計、データ解析、統計モデリング、学会抄録および論文の作成に取り組み、学会発表や論文投稿につながる成果を得た。
研究活動に加え、診断放射線科およびIVRの臨床現場を見学し、画像の読影、治療計画、部門カンファレンス、多職種による症例検討に参加した。放射線科医が画像所見を示すだけでなく、他科の医師と連携しながら診断や治療方針の決定に関わる過程を学んだ。臨床上の課題を研究テーマとして捉え、得られた研究成果を再び診療へ還元することの重要性を実感した。
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2026年
4月~
2026年
5月
米国カリフォルニア州のStanford University School of Medicine放射線科において、四週間の神経放射線科臨床実習に参加した。毎朝、夜間に救急外来で撮影されたCT・MRI症例の読影指導に参加し、指導医や研修医が画像所見、鑑別診断、病態生理、最新のエビデンスを踏まえて診断し、レポートを作成する過程を学んだ。日中は電子カルテとPACSを用いて症例を自ら見直し、中枢神経および頭頸部画像診断の知識と読影能力を高めた。
また、興味深い症例を共有するカンファレンスや腫瘍ボードに参加し、多診療科・多職種の連携において画像診断が果たす役割を学んだ。透視下腰椎穿刺の見学では、適応の判断、穿刺部位の決定、透視による針先の確認、髄液採取までの一連の流れを経験した。さらに、実習期間中に現地の指導医と共同研究を開始し、研究テーマや今後の解析計画について議論した。
実習時間外には神経放射線学会のオンライン講義を受講し、脳腫瘍、脳血管障害、脊椎疾患、頭頸部疾患について体系的に学習した。最終日には、浸透圧性脱髄症候群と点状出血を認めた症例について、画像所見、鑑別診断、病態、文献的考察を含む英語での症例発表を行った。
実習を通じて、世界各地から紹介される神経嚢虫症、多様な脳腫瘍、もやもや病など、日本では経験する機会が限られる症例を学ぶことができた。また、指導医と研修医が一つ一つの症例について徹底的に議論し、論文やガイドラインを参照しながら診断を深める教育文化に触れた。留学前と比べ、画像所見のみで判断するのではなく、病態生理や臨床情報を統合して考える姿勢が身についた。
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2026年
6月~
2026年
6月
米国ユタ州ソルトレイクシティのUniversity of Utah放射線科で、四週間のInterventional Radiology Sub-Internshipに参加した。放射線科一年目の研修医に近い役割を担い、毎朝七時から当日の症例と治療方針を検討するカンファレンスに参加した。その後は、ほぼすべてのIVR手技にscrub inし、通常は十七時頃まで、複雑な症例では二十時を超える時間まで診療に参加した。
実習では、Klippel-Trénaunay-Weber症候群に伴う慢性静脈閉塞に対する血管再開通術・ステント留置術、末梢動脈疾患に対する血管内治療、消化管出血に対する塞栓術、門脈圧亢進症に対するTIPS、骨盤内うっ血症候群に対する卵巣静脈塞栓術、子宮筋腫に対する子宮動脈塞栓術などを経験した。そのほか、透析アクセス、ドレナージ、生検、腫瘍塞栓術など幅広い手技に参加した。
手技中は、ガイドワイヤーやカテーテルなどの器具の受け渡し・保持、造影剤の準備と注入、デバイス操作の補助、止血、ドレーン固定、創部の縫合、包帯固定、術後の患者搬送を担当し、IVRチームの一員として診療に参加した。術前の症例検討から手技、術後管理までを経験し、画像診断を基盤として患者の病態に応じた治療戦略を組み立てるIVR医の役割を理解した。
最終週には、再発性頸部リンパ管奇形に対する画像ガイド下硬化療法について英語で症例発表を行った。エタノール、ブレオマイシン、ドキシサイクリン、ピシバニール、Sodium tetradecyl sulfateなどの硬化剤について、作用機序、適応、特徴、使い分け、近年の治療戦略を文献に基づいて発表した。
また、医師だけでなく、Physician Assistant、看護師、診療放射線技師が高い専門性を持ち、それぞれ明確な役割を担う米国の医療体制を経験した。多職種が主体的に患者管理や手技補助を行うことで、医師が治療戦略の立案や難易度の高い手技に集中できる環境が整備されており、日本とのタスクシフト・タスクシェアの違いを実感した。
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スタンフォード大学では、世界各国から集まったVisiting Medical Studentと交流する機会がありました。最も印象に残っているのは、それぞれが異なる環境で育ちながらも、アメリカでレジデンシーを目指して明確な目標を持ち、戦略的に行動していたことです。
ある学生は研究実績を積み重ねるために休学をしていたり、別の学生は複数の臨床実習を通して推薦状を集めていたりするなど、それぞれが自分の強みを理解し、限られた時間やリソースを最大限活用していました。将来の進路について議論する中で、漠然と努力するのではなく、自分に足りないものを分析し一つずつ積み上げるという姿勢が共通していることに気付きました。また、海外の医学部の教育システムなどについても話をうかがうことができました。
日本では海外留学や米国での研修を目指す学生や医師と話す機会はあまり多くないですが、同じ目標を持つ仲間と率直に情報交換をすることで、自分の視野が大きく広がり、キャリアに対する解像度が深まりました。
この出会いは、留学で得た知識以上に大きな財産です。世界中の仲間と刺激し合いながら成長できた経験は、今でも私の挑戦を支える原動力となっています。
レジデンシーマッチ応募にあたって米国臨床実習などの形US Clinical Experience(USCE)を積み、指導医からLetter of Recommendation(LOR)を得ることが重要で、在学中であればObservershipよりも診療に参加できるClinical ElectiveやSub-internshipの獲得を目指すべきです。しかし、日本では私の所属大学を含め、多くの医学部がVSLOに参加しておらず、米国医学部との提携校も限られているため、Hands-onの実習先を見つけることは容易ではなく、また日本語でまとまった情報がないため、私自身を含め多くの学生がも情報収集や応募先の選定に苦労します。私の経験をもとに実習先を見つける方法についての記事を書きました。
https://note.com/8151895/n/n913e7e818d43
アメリカでの参加型の臨床実習応募にあたって USMLE step 1 と TOEFL 100、または、OET ALL B という帰国子女以外だとかなり高いハードルが課されていますが、できる限り早く(応募の2年以上前から準備を推奨)から準備を行うことが重要だと思います。また、USMLEについては難易度が高く準備時間がかかるといった discourageする内容がネット上にありますが、できない理由より期日内に何とかして終わらせるためのやり方を考えて継続して取り組むことが重要だと思います。
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