留学内容
タイ・ラオス・ウガンダでの実践を通して、安全な手術や医療の質向上を支える仕組みを学び、各国のニーズに合った改善策を考えることでした。ラオスでは手術の安全性に関する研究、タイではデータを活用した医療政策・国際保健、ウガンダでは現場での国際協力を経験し、データと現場の双方から課題を捉える力を養いました。将来は、科学的根拠に基づく医療の質改善を通じて、誰もが安全な医療を受けられる社会づくりに貢献したいと考えています。
最終更新日:2026年07月30日 初回執筆日:2026年07月30日
語学力:
| 言語 | 留学前 | 留学後 | |
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| 英語 | 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル | → | 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル |
タイ・ラオス・ウガンダでの実践を通して、安全な手術や医療の質向上を支える仕組みを学び、各国のニーズに合った改善策を考えることでした。ラオスでは手術の安全性に関する研究、タイではデータを活用した医療政策・国際保健、ウガンダでは現場での国際協力を経験し、データと現場の双方から課題を捉える力を養いました。将来は、科学的根拠に基づく医療の質改善を通じて、誰もが安全な医療を受けられる社会づくりに貢献したいと考えています。
上智大学で国際看護を学び、ボランティア活動を通じて途上国の医療格差を知ったことから国際保健を志しました。その後、日本の高度医療を担う病院と離島医療の現場で手術室看護師として勤務し、医療資源の違いが患者の命を左右する現実を実感しました。この経験から、大学院に進学し、安全な手術を誰もが受けられる仕組みづくりを目指し、留学を決意しました。
タイでは国連合同エイズ計画(UNAIDS)でHIVデータ活用や国際保健政策を学び、チュラロンコン大学ではグローバルヘルスについて学びながら研究を実施、ラオスでは手術の安全性向上に関する研究を実施、ウガンダでは国際協力の現場で医療支援に携わりました。異なる文化や医療制度の中で、多職種と協働しながら課題を分析し、現地のニーズに寄り添った解決策を考える力を身につけました。
世界で変化を生み出す力
タイ・ラオス・ウガンダで、異なる文化や医療制度の中で現地の医療従事者や国際機関と協働し、課題をデータと現場の両面から分析して改善策を形にする経験を積みました。限られた資源の中でも相手の立場や地域のニーズに寄り添い、多様な関係者を巻き込みながら、小さな変化を積み重ねて社会課題の解決につなげる力を身につけました。
帰国後は、留学で得た研究成果を修士論文としてまとめ、国際学術誌や国内外の学会で発信する予定です。さらに、日本の技術や知見を生かしながら、ラオスをはじめとするASEAN諸国や日本の離島で医療安全向上活動を展開や、地域の実情に応じた持続可能な手術医療モデルの構築に挑戦します。将来は、世界中の誰もが安全で質の高い手術を受けられる環境づくりに貢献したいと考えています。
2025年
9月~
2025年
12月
ラオス南部のチャンパサック県病院を対象に、病院職員、県保健局、ラオス熱帯公衆衛生研究所の研究者の協力を得ながら、手術室におけるWHO手術安全チェックリストの活用状況と実施上の課題を調査しました。約3か月間にわたり、2024年の手術記録の分析、手術室職員への質問票調査、医師・看護師・麻酔担当者へのインタビュー、実際の手術現場の観察を行いました。
調査の結果、知識や研修の不足だけでなく、人員、時間、物品、職種間の役割認識、組織的な支援など、複数の要因が安全確認の実施に影響していることを明らかにしました。また、現地職員と結果を共有し、地域の文化や業務環境に合わせた研修、役割分担、監査、フィードバックの必要性について検討しました。
現地では、限られた医療資源の中でも、患者の安全を守るために工夫しながら働く医療従事者の姿に触れました。一方で、日本では当然だと思っていた医療安全の仕組みも、設備や制度を導入するだけでは十分に機能せず、現場の人間関係や文化、日々の業務に合わせて根付かせる必要があることを実感しました。この経験を通じて、外部の正解を一方的に持ち込むのではなく、現地の声を丁寧に聞き、利用可能な資源を生かしながら、共に解決策をつくる姿勢が身につきました。
生活面では、病院近くのホテルに滞在し、現地の研究協力者や病院職員、日本人の国際協力関係者に支えられながら生活しました。特に、リサーチアシスタントのブンライさんには、研究と生活の両面で大変助けていただきました。ブンライさんは日本での居住経験があり、日本語も堪能で、以前はJICAプロジェクトのラオス人スタッフとして勤務していたため、調査の調整や通訳だけでなく、現地での生活に関する相談にもいつも親身に対応してくださいました。
また、JICAプロジェクト関係者、JICA海外協力隊員、NPOのボランティアスタッフの皆さんにも、さまざまな場面で支えていただきました。研究活動だけでなく、日常生活や地域とのつながりを通じて、多くの人に助けられながら留学を続けることができました。
チャンパサックはコーヒーの産地であり、毎日おいしいコーヒーを楽しめたことも印象に残っています。特に、近所のタルアンコーヒーには頻繁に通いました。ラオス在住歴15年以上の日本人店長から、ラオス語やラオス文化、現地で円滑に生活するためのコツ、おいしいローカルフードなど、パクセで暮らしていくための知恵をたくさん教えていただきました。
言語の違いや辛い料理の多い食文化、仕事の進め方の違いに戸惑うこともありましたが、日常的な交流を重ねる中で信頼関係を築き、異なる価値観を受け入れながら柔軟に行動できるようになりました。留学前と比べて、不確実な環境でも自ら考えて動き、周囲の人を巻き込みながら課題に向き合う力が身についたと感じています。
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学費:納入総額 - 円 |
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住居費:月額 100,000 円 |
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生活費:月額 30,000 円 |
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項目:研究費・交通費 15,000 円 |
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学費:納入総額 - 円 |
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住居費:月額 100,000 円 |
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生活費:月額 30,000 円 |
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項目:研究費・交通費 15,000 円 |
2026年
1月~
2026年
4月
【チュラロンコン大学・王立チュラロンコン記念病院(2026年1月~4月)】
タイ・バンコクのチュラロンコン大学および王立チュラロンコン記念病院のデータマネジメント部門に所属し、手術後回復(ERAS)や手術医療に関する臨床研究に取り組みました。約3か月間、臨床データのクリーニング・解析、論文作成、研究会への参加を行うとともに、チュラロンコン大学大学院の講義「Global Health Approach to Health」を履修し、世界各国から集まる学生と議論を重ねました。
これらの経験を通じて、データ解析の技術だけでなく、臨床現場と研究を結び付ける視点や、国際共同研究におけるデータ管理、研究倫理について実践的に学びました。また、多国籍の学生や研究者との交流を通じて、多様な価値観を尊重しながら協働する姿勢が身につきました。
生活面では、大学近くの国際学生寮に滞在しました。日常的にバンコク市内のカフェを巡ったり、セブンイレブンに通ったりしながら、現地での暮らしを楽しみました。休日には友人とタイ各地を訪れ、文化や食生活にも触れながら充実した日々を過ごしました。
【UNAIDSアジア太平洋地域支援チーム(2025年11月~2026年10月、現地活動:2026年1月~4月)】
タイ・バンコクのUNAIDSアジア太平洋地域支援チーム(RST-AP)にフェローとして所属し、Strategic Informationチームとともに、アジア太平洋地域のHIV/AIDS Data Hubの更新・改善に携わりました。各国のHIVデータの可視化、資料作成、データの品質確認、情報整理を担当し、地域の政策立案や意思決定を支える情報基盤づくりに貢献しました。
また、地域会議や他の国連機関との連携業務にも参加し、国際機関がエビデンスを基に各国の政策や事業を支援する過程を学びました。現地活動終了後もリモートで、各国のGlobal Fund Grant Cycle 8(GC8)Funding Requestのレビューや、Virtual Support Team(VST)の成果分析、アジア太平洋・東欧中央アジア地域における資金調達、共同計画、パートナーシップ強化に関する業務を担当しました。
多様な国籍や専門分野を持つ職員と協働する中で、複雑な地域課題を国際的な視点から整理し、データを政策や資金配分の意思決定につなげる力を身につけました。また、文化や立場、専門性の異なる相手に対して、自分の意見を明確に伝えながら、共通の目標に向けて調整する重要性を学びました。
また、バンコクで開催された国際保健会議Prince Mahidol Award Conference(PMAC)2026に参加し、世界各国の政府関係者、国際機関、研究者、市民社会の代表による議論に触れました。会議では、保健医療を取り巻く国際的な課題や、政策、資金、国際協力の在り方について学ぶとともに、セッション内容を整理するラポーター業務にも携わりました。
研究や臨床の視点だけでなく、政策決定者、国際機関、市民社会など、多様な立場から一つの課題を捉える必要性を実感しました。また、国際会議の議論を正確かつ簡潔にまとめ、他者に伝える経験を通じて、情報を構造化する力や、異なる意見から重要な論点を抽出する力を高めることができました。
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学費:納入総額 - 円 |
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住居費:月額 70,000 円 |
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生活費:月額 60,000 円 |
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項目:研究費・交通費 30,000 円 |
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学費:納入総額 - 円 |
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住居費:月額 70,000 円 |
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生活費:月額 60,000 円 |
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項目:研究費・交通費 30,000 円 |
2026年
4月~
2026年
5月
ウガンダでは、JICAウガンダ事務所に受け入れをしていただき、国際テクノ・センター様のコンサルタントの方にメンターをしていただいて技術協力プロジェクトでのインターンを実施しました。
保健省JICAプロジェクトオフィスを拠点に、現地の医療機関や教育機関を訪問し、保健医療や国際協力の現場について学びました。医療従事者や行政関係者との意見交換を通じて、限られた資源の中で地域住民に必要な医療を提供するための工夫や、国際協力事業の実践について理解を深めました。
また、日本人会の参加、日本企業や現地関係者との交流を通じて、医療機器や技術移転が医療サービスの質向上に果たす役割についても学びました。
生活面では、ホステルで他国からの研修生と共同生活を送り、日常生活や文化、価値観の違いを共有しながら交流を深めました。日本とは異なる生活環境やインフラの中で過ごした経験を通じて、多様な価値観を受け入れる柔軟性や、相手の立場や文化を尊重しながら協働する姿勢を身につけました。また、国際保健や医療協力は、単なる技術支援ではなく、現地のニーズや社会・文化的背景を理解し、ともに課題解決を目指す姿勢が不可欠であることを実感しました。
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学費:納入総額 - 円 |
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住居費:月額 80,000 円 |
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生活費:月額 30,000 円 |
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項目:交通費 30,000 円 |
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学費:納入総額 - 円 |
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住居費:月額 80,000 円 |
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生活費:月額 30,000 円 |
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項目:交通費 30,000 円 |
留学中、最も印象に残っているのは、ラオスでの研究成果を病院へ還元した最終報告の日です。私は手術安全チェックリストの運用実態を明らかにするため、カルテ調査、質問票調査、インタビュー、手術室での観察を実施しました。当初はラオ語も十分に理解できず、現地の医療文化や仕事の進め方も分からず苦労しましたが、病院職員と日々対話を重ね、一緒に食事をしながら信頼関係を築くことを大切にしました。
研究の中間段階では、長崎大学の教授とともに病院を訪問し、院長や部門長へ進捗を報告しました。その際にいただいた意見を踏まえて分析を深め、最終日には研究成果と、病院の実情に合わせた具体的な改善提言をまとめて説明しました。
報告後、病院長から「この提言を病院の次年度方針に取り入れたい」と言っていただいた瞬間は、今でも忘れられません。それまで私は「研究とは論文を書くこと」だと考えていましたが、この経験を通して、研究は現場の人々とともに課題を考え、実際の医療をより良くするためにあるのだと実感しました。相手の文化や価値観を理解し、対話を重ねながら信頼関係を築くことこそが、持続的な変化を生み出す第一歩であると学んだことは、私にとって留学で得た最大の財産です。
留学を通じて私が確信したのは、「世界中の誰もが、安全で質の高い医療を受けられる社会の実現に貢献したい」という自分の使命です。
タイでは、チュラロンコン大学や王立チュラロンコン記念病院で研究を行い、国際共同研究の進め方やエビデンスを医療へ還元する重要性を学びました。UNAIDSでは、アジア太平洋地域のHIVデータ分析や各国の政策・資金調達支援に携わり、一つのデータが国の意思決定や多くの人々の健康に影響を与えることを実感しました。ラオスでは、現地の医療従事者とともに手術医療の課題を調査し、研究成果を病院へ還元した結果、改善提言が次年度の病院方針へ反映されることになりました。ウガンダでは、限られた資源の中でも地域に寄り添いながら活動する国際協力の現場に触れ、技術だけでなく、人と人との信頼関係が持続可能な変化を生み出すことを学びました。
こうした経験を重ねる中で、私は国連職員やJICA職員をはじめとするグローバルヘルスの最前線で、各国政府や医療機関、多様なパートナーと協働し、エビデンスを政策や現場の改善へつなげる仕事に挑戦したいという思いを強くしました。一人の患者を支えてきた看護師としての経験と、研究・国際協力で培った視点の両方を生かし、国境を越えて人々の健康に貢献できる人材を目指します。
留学準備で最も不安だったのは、渡航直前になっても滞在先が決まらなかったことです。私はチュラロンコン大学の国際学生寮への入寮を希望していましたが、渡航が近づいても正式な案内が届かず、「本当に入寮できるのだろうか」と毎日のようにメールを確認していました。
この経験から学んだのは、「待つだけではなく、自分から確認すること」の大切さです。私は受入機関の国際課へ、現在の状況や今後のスケジュールを丁寧に問い合わせました。その際は、相手が多くの留学生対応をしていることを踏まえ、氏名・所属・受入プログラム名を明記し、知りたい内容を箇条書きで簡潔に伝えるよう心掛けました。また、返信に時間がかかることもあるため、すぐに返事が来なくても数日待ち、必要に応じて礼儀正しく再度連絡しました。
結果として無事に入寮できましたが、海外では日本のように全てが予定どおりに進むとは限りません。不安な時こそ、一人で抱え込まず、受入機関の国際課や指導教員、派遣元に早めに相談することが大切だと感じました。
これから留学する方には、重要なメールは早めに確認・返信すること、やり取りの内容は記録として残しておくこと、そして不明点は遠慮せず担当部署へ問い合わせることをおすすめします。自ら行動して情報を得る姿勢が、安心して留学生活を始めるための大きな助けになると思います。