留学大図鑑 留学大図鑑

まる

出身・在学高校:
神奈川県立座間高校
出身・在学校:
明治大学大学院
出身・在学学部学科:
理工学研究科 応用化学専攻
在籍企業・組織:
印刷メーカー


最終更新日:2017年05月26日 初回執筆日:2017年05月26日

新規材料開発に向けたアメリカでの研究体験

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)・理学・数学・物理・化学・生物・地学
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • アーカンソー大学 工学部 化学工学科
  • アメリカ合衆国
  • フェイエットビル
留学期間:
1.5か月
総費用:
460,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 520,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 挨拶など基本的な会話ができるレベル<TOEIC725点> 挨拶など基本的な会話ができるレベル<TOEIC725点>

留学内容

 私は大学院でプラスチックのガスバリア性能向上に向けた研究を行っており、将来、大学院で学んだ知識を活かして、技術者として日本の産業界の発展に貢献したいと考えていました。そこで、①最先端の材料開発に関する知識・技術、研究スタイルを学ぶこと、②世界の研究員と対等に渡り合えるディスカッション能力を身につけること、の2点を主な目標としてアメリカ合衆国アーカンソー大学で複合材料の研究を行っている研究室へ研究留学を行いました。①に関しては、受け入れ先研究室で複合材料を調製している様子を見学し、実験の補佐を行いながら、ナノレベルで材料の高次構造を制御する方法を学びました。また、スケジューリングにおいて、効率的に実験を進め、短期間で成果を出すために工夫していることも学びました。②に関しては、定期的に行われている研究室のグループミーティングに参加させていただき、研究ディスカッションと自身の研究のプレゼンテーションを行いました。語学力に自信はありませんでしたが、はっきりと自身の意見を述べる姿勢を評価していただき、ディスカッション能力の向上を実感しました。留学全体を通しては、初めての海外渡航・他研究室への訪問ということもあり、多くの知識・経験を得ることが出来、技術者の卵として成長したと実感しました。

留学の動機

 私の留学の動機は主に3つです。1つ目は最先端の材料開発の知識・技術を習得し、日本の産業界に貢献する技術者の土台を築きたかったため、2つ目はこれからの技術者には海外で仕事をする機会が増え、英語でのディスカッション能力が求められると考えたため、3つ目は研究室の先輩にトビタテ生がおり、先輩の話を通して研究留学に興味を持ったためでした。

成果

 材料開発の研究に関する実践活動、自作した日本紹介ビデオを用いた日本文化の発信を通して、専門的な学びの他に主に2つの成果を得ました。1つ目は疑問を持ったらすぐに調査・質問し解消する姿勢が定着したこと、2つ目は日本の長所に対する理解が深まったことです。特に1つ目の成果に関しては、会社の研修を受けている現在、技術者としての基礎を固めるために役に立っています。

ついた力

自分に期待し過ぎない力

 自分に期待し過ぎない力とは、言い換えると自分を過大評価しない力のことです。この力は、留学先の学生のレベルの高さに圧倒され、自信をなくし、引っ込み思案になってしまった期間があった経験から身に付きました。自信をなくした原因は、自分を過大評価していたためであると留学後の研修を通して気付きました。研修後は、自分に期待し過ぎないように意識することで、新しいことにトビコム積極性を取り戻すことが出来ました。

今後の展望

 私は留学を経て海外での材料開発に挑戦したいと考えるようになりました。現地の学生と比較して、私は語学力に劣るもの、熱意などは負けていないと感じました。また、留学期間中、やり残したこともあるため、今回の留学のリベンジとして、将来は技術者として海外での材料開発に挑戦したいと考えています。

留学スケジュール

2016年
11月~
2016年
12月

アメリカ合衆国(フェイエットビル)

 主に下記の2つの実践活動をアーカンソー大学Dr.Greenlee研究室で行いました。【①ナノ構造を有する触媒の合成と測定の見学及び補佐】海外での材料開発について学ぶため、隔週で4人のPh.Dの学生に付き添い、彼らの研究概要、触媒の調製・測定・評価方法について学びました。専門的な学びも得ましたが、短期間でコンスタントに成果を残すため、スケジュール管理を徹底していたことが印象的でした。帰国後には、学んだことを活かしスケジュール管理をより細かく行うようになりました。【②グループミーティングへの参加】ディスカッション能力向上を目的として、研究室のグループミーティングに参加し、研究ディスカッションと研究プレゼンを行いました。参加当初は、発言することに躊躇していましたが、プレゼンを行なった際には、自身の意見をはっきりと発言できていたと評価して頂くことができました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

180,000 円

生活費:月額

90,000 円

項目:交通費、交際費、お土産代、雑費

190,000 円

最後のミーティング後に研究室のメンバーと撮った記念写真
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

180,000 円

生活費:月額

90,000 円

項目:交通費、交際費、お土産代、雑費

190,000 円

スペシャルエピソード

ココでしか得られなかった、貴重な学び

 “海外のオープンなおもてなし精神を体感したこと”が私にとって、意外で貴重な学びになりました。留学中、Thanksgiving休暇により大学が閉まっていた期間があったのですが、Dr.Greenlee研究室に在籍している学部生の一人に声をかけていただき、11月22日〜26日の4泊5日の間、彼のご実家にホームステイさせて頂きました。Thanksgivingについては、“家族と過ごす祝日”という印象を持っていたため、招待して頂いた際、嬉しかった反面で家族の憩い機会を邪魔してしまわないか、疎まれないか不安に思っていました。しかし、実施にご実家に訪問した際には、ご家族・ご親戚の方々が非常にオープンに、フレンドリーに接してくださり、家族の輪の中に入れたように感じました。ホームステイ期間中は、一緒にターキーを食べ、国立公園に連れて行って頂き、クリスマスツリー狩り体験をなどをさせて頂き、気付くと訪問前の不安が嘘であったかのように、Thanksgivingを満喫していました。日本人はおもてなし精神が高いと言うことをよく耳にしていましたが、海外も日本とは少し趣向の違う、誰にでもオープンでフレンドリーなおもてなし精神があると学びました。私が海外の方を自宅に招く機会があった際には、日本風のおもてなしをして、歓迎したいと思っています。

ホームステイでお世話になったご家族と撮った写真

ありがたし、動画サイト。〜海外初経験者のVISA取得〜

  • 事前準備 : 渡航手配(VISA、保険、持ち物など)

 私はトビタテで留学するまで海外へ行った経験がなく、VISA取得までの流れを把握するための情報収集に苦労しました。そこで、アメリカ合衆国の大学への留学を検討しており、海外への渡航経験がない方へ、個人的にオススメできる情報収集ツールがアメリカ大使館公式アカウントが動画サイトへ上げている動画です。VISA取得までの流れは、大使館ホームページにも記載してあるのですが、動画だとよりわかりやすく、VISAを取得した経験がない方は、動画を見ることで大使館での面接までの流れをイメージしやすくなると思います。

留学前にやっておけばよかったこと

 VISAの発行が遅れ、留学開始日がトビタテ応募当初よりも遅くなってしまったため、VISAの発行に関する情報収集をもっとしっかり行っておくべきであったと感じています。もしVISAの取得が渡航日までに間に合わなそうだと感じたら、周囲の人や受け入れ先機関の方に早めに相談することをお勧めします。

留学を勧める・勧めない理由

 きっかけは何でもいいので、少しでも興味がある人はぜひ留学した方がいいと思います。学生の頃よりもメーカーに技術者として入社した現在、留学の必要性または経験者のアドバンテージを感じています。留学大図鑑を見に来たこの機会に、トビタテに応募して見てはいかがでしょうか!

これから留学へ行く人へのメッセージ

 私の様に初めて海外を経験される方は、不安でいっぱいだと思います。私が渡米する直前の頃は、初海外への不安が期待を10倍は上回っていたと思います。今思うと「なんであんなことで不安になっていたんだろう。」と思えるくらい些細なことばかりでしたが、不安で悩んだからこそ得られたものもありました。なので、不安になったらとことん考えて悩んで下さい!その中で何か得られるものもあると思います!