お金がないために、住む場所がない、食べるものが手にいれられないなどの人間らしい必要最低限の条件が満たされていない状態をいう絶対的貧困に対し、可処分所得がその国の中央値の半分未満であることを「相対的貧困」といいます。また、家庭の経済状態によって、受けられる教育の格差は、将来の機会の格差にまで繋がっていき、深刻な問題になっています。
日本の相対的貧困率は、2017年のOECD加盟国・地域を対象としたランキングにおいて世界で7番目に高い国とされています。
厚生労働省が公表した2019年国民生活基礎調査では、18歳未満の子供の貧困率は、18年時点で13.5%と、前回調査(15年)13.9%から若干減少しました。
SDGs目標1は「あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる」です。
さまざまな視点からこの解決に取り組む内外の活動団体や学校の事例、相対的貧困率が低い北欧フィンランドの行政による支援の実際を聞きます。
前 内閣府
子どもの貧困対策担当
参事官補佐
(厚生労働省 障害保健福祉部
企画課 課長補佐)
日本の子供の貧困率は13.5%。OECD諸国の中でも高水準です。改善のための取組として内閣府等を中心に官民で推進する「子供の未来応援国民運動」についてお話します。
朝日新聞
専門記者(子ども、貧困)
子供の貧困問題は待ったなし。この講義では、課題解決のヒントと日本の進むべき道を、取材活動を通じて見てきた英米の子供の貧困対策の事例を取りあげながら探ります。
特定非営利活動法人
Learning For All
子ども支援事業部 現場統括
日本における「子どもの貧困」について、僕の所属するNPO団体が考える課題意識や取り組みを紹介します。この問題を「子ども目線」で一緒に考え、もう一歩深く理解していきましょう。
一般社団法人キリマンジャロの会
さくら女子中学校 タンザニア駐在員
貧しくても女子でもあきらめなくていい学校を!現地の人たちと協力して設立された学校のバーチャルツアーを通じ、タンザニアの今を知り、素敵な未来をつくる旅にいざないます。
フィンランドセンター
アカデミック・リサーチ・
コーディネーター
子供の貧困率が先進国の中でも低いフィンランド。そんな社会を実現するためにどんな貧困対策、教育対策がされているのか、日本との違いにも触れながらお話しします。
「経済の格差が教育格差であってはいけない」の考えの下、無料ながら質の高い教育を子どもたちに提供する「学習支援事業」について、紹介します。