文部科学省は、意欲と能力ある全ての日本の大学生や高校生が、海外留学に自ら一歩を踏み出す機運を醸成することを目的として、2013年に留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」を開始しました。
第1ステージ(2013年度~2022年度)においては約9,500人の若者が採択され、海外での多様な実践活動の経験等を経て、グローバル人材としての成長を遂げています。
このような成果を踏まえ、引き続き、産学官をあげてグローバル人材育成の取組を強化するため、2023年度から新たなビジョン及びコンセプトを掲げた第2ステージ(2023年度~2027年度)を実施しています。
第2ステージにおいては、新たなビジョン「日本の若者が世界に挑み、“本音と本気”で国内外の人々と協働し、創造と変革を起こす社会」及び、コンセプト「Challenge,Connect,Co-create」を掲げました。事業の3つの柱として返済不要の奨学金を支給する「新・日本代表プログラム(5年間で高校生等4,000人以上、大学生等1,000人以上)」、留学に関する情報の集約とステークホルダーの連携を強化する「留学プラットフォーム事業」、帰国後のトビタテ生が国内外の団体と協働し各方面で活躍する人材を育成する「価値イノベーション人材ネットワーク事業」を実施しています。
なお、教育未来創造会議第二次提言(2023年4月27日)において、2033年までに日本人学生・生徒の海外留学者数を全体で50万人にまでに引き上げることを目指すとしており、「トビタテ!留学JAPAN」はフラッグシップとして海外留学の機運の醸成に資するよう引き続き努めて参ります。
第2ステージの「トビタテ!留学JAPAN」の詳細については、こちらのページをご覧ください。
皆様、内閣総理大臣 安倍晋三です。「トビタテ!留学JAPAN」TAKE OFFイベントの開催にあたり、メッセージを贈ります。
先週、米国メジャーリーグで、ボストン・レッドソックスがワールドシリーズ優勝を成し遂げました。優勝を決めた瞬間マウンドに立っていたのは、日本人の上原浩治投手でした。
野球ばかりではありません。スポーツで、研究で、またビジネスで。多くの日本人が当たり前のように海外で活躍しています。
今、活躍の舞台は世界です。日本の若者たちには、高い「志」を持って日本から飛び立ち、世界の人々と出会い、それぞれの「夢」に挑戦してほしい。
このため、意欲と能力のある若者全員が留学できるよう、官民が協力して、若者の海外留学を支援する新たな仕組みを創ります。多くの企業や学校に、この仕組みに御参加いただきたいと思います。
この国の成長のエンジンとなる「グローバル人材」の育成は、社会総がかりで取り組まなければなりません。2020年までに留学する若者の倍増を目指し、皆で力を尽くしていきましょう。
平成25年11月4日
内閣総理大臣 安倍晋三
グローバル化の進展や先端技術の急速な高度化により、世界は激しく変化し、格差や気象変動など地球規模で解決すべき多くの課題も抱えています。こうした先を見通すことが困難な時代に、社会変革を実現するためには、変化を受容し、異文化を理解・尊重しながら、チャレンジ精神を持って新しい価値を創造することのできるグローバル人材を育成することが重要です。
若い頃の海外経験は、将来の可能性や選択肢を広げ、人生を豊かにすることができる素晴らしい経験です。私自身、海外での勤務経験がありますが、貴重な人脈を作り、異なる文化について知るとともに、改めて日本を見つめ直す大変良い機会であったと感じています。海外留学もその一つの有効な手段であり、文部科学省では、若者の海外留学を後押しするため、「トビタテ!留学JAPAN」を推進し、海外留学の魅力や意義等を広く情報発信するとともに、国費による海外留学支援を行っています。
2013年度から2022年度までの第1ステージでは、250を超える民間企業・団体、350を超える個人からの約123億円の御寄附を活用し、約9,500人の若者が、海外での多様な実践活動の経験等を経て、グローバル人材としての成長を遂げ、国内外で各種の表彰等を受けたり、自身で起業したりするなど、目覚ましい活躍を見せています。
新型コロナウイルス感染症の影響により減少した日本人学生・生徒の海外留学をいち早くコロナ禍前の水準に回復することを目指し、引き続き、産学官をあげてグローバル人材育成の取組を強化するため、2023年度から新たなビジョン及びコンセプトを掲げた第2ステージ(2027年度までの5年間)を実施しています。
第2ステージでは、より若い時期からの海外経験を将来の留学につなげるため、高校段階の支援を拡充した「新・日本代表プログラム(5年間で高校生等4,000人以上、大学生等1,000人以上)」をスタートするなど、新たな“グローバルリーダー”、社会に対してインパクトを生む人材を輩出することとし、2023年度では、高校生等708人、大学生等261人が派遣留学生として選ばれています。
また、教育未来創造会議第二次提言(2023年4月27日)において、2033年までに日本人学生・生徒の海外留学者数を全体で50万人に引き上げることを目指すとしており、海外留学の機運醸成を含め、「トビタテ!留学JAPAN」が果たす役割は大きいと考えています。
これからの社会変革を担う若い世代一人一人の可能性を最大限に伸ばすことのできるよう、50年後100年後の未来を見据え今後も全力で取り組んでまいりますので、多くの若者に海外留学にチャレンジしていただきたいと願っています。そして、将来の日本を支えるグローバル人材の育成につきまして、皆様方の御理解と御協力をよろしくお願いいたします。
令和5年10月12日
文部科学大臣
先日、スイスのビジネススクール・IMDが発表した世界人材ランキングでは、日本の人材競争力は主要64カ国・地域中43位と、2005年の調査開始以来最低でした。評価項目の中でも、上級管理職の国際経験(最下位)や語学力(ワースト5位)などは特に低い項目でした。私自身もグローバルでビジネスをする中で、グローバルで活躍する日本人の少なさに、寂しい、あるいは日本は大丈夫かという思いを肌で感じてきたところがあります。
日本国内にいることは快適で、普段は海外に出る必要性をあまり感じない人も多いかもしれません。世界を知っている人材が、いかに社会で活躍をしているか、日本しか知らない多くの人との差異化となり、いかに将来学生の皆さんの力となるか、それを伝えることが社会を知る大人の責任だと思います。本質的にはこれからの世界を引っ張っていける人材をどれだけ多く輩出できるのかが大事なことですが、その有効な手段の一つが留学です。新型コロナ禍やロシアのウクライナ侵攻を経て、世界は一段と分断の道を進んでいますが、このような時代にこそ多様な文化を認めさまざまな価値観を両立できる人材がより一層求められています。
その中にあって、官民協働で海外留学を支援するユニークな取り組みである「トビタテ!留学JAPAN」は令和5年度より新たに第2ステージを開始しています。政府の教育未来創造会議が4月に公表した第二次提言(2023年4月27日)で掲げられた留学生数50万人の目標達成に向けたフラッグシッププロジェクトとして位置づけられています。第2ステージにおいては、高校生からの裾野拡大に注力することでこれまで以上に段階に応じた海外留学支援を強化していきます。それとともに、第1ステージで創出したトビタテ生のコミュニティを支援企業と繋げることにより社会変革へのインパクトを生み出すことや、国境を越えて海外の団体等とも連携を深めることでトビタテコミュニティの人材育成機能を強化し、社会に対して価値を創出するコミュニティを目指してその拡大に取り組んでいくことに注力していきます。
日本社会の変革を担う人材を海外に送り出していくことの重要必然性はますます高まっている一方、円安・物価高の向かい風の中で更に支援を充実させていくことが必要となっております。オールジャパンによる支援の輪の更なる拡大にむけてより多くの皆様のご支援をお願いするとともに、グローバル人材育成コミュニティ協議会としても「トビタテ!留学JAPAN」の発展的推進を引き続き支えてまいります。
令和5年9月27日
グローバル人材育成コミュニティ協議会
代表幹事
澤田 純
官民協働で2014年から実施している海外留学支援制度。返済不要の奨学金や事前事後研修等の支援で、意欲ある学生の海外チャレンジを応援します。
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