留学大図鑑 留学大図鑑

AYURI

出身・在学高校:
愛知淑徳高等学校
出身・在学校:
東京理科大学大学院
出身・在学学部学科:
薬学研究科・薬科学専攻・修士課程
在籍企業・組織:

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最終更新日:2018年08月06日 初回執筆日:2018年08月06日

自分の殻を打ち砕いた食品分野への研究留学

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • University of Leeds/School of Food Science and Nutrition/Faculty of Mathematics and Physical Sciences
  • イギリス
  • リーズ
留学期間:
3か月間
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 730,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<英検2級> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

私は、イギリスにあるリーズ大学の食品コロイド研究室にVisiting Research Assistantとして3か月間、研究留学をしました。日本の大学院では、臨床製剤学の研究室に所属しており、「医薬品含有の嚥下困難者(飲み込みに何らかの障害を抱えた方)向け新規剤形の開発」を検討しています。『自身の研究を発展させたい』という留学に込めた想いの1つを実現するため、留学先の決定にあたっては、【食べ物を見てから飲み込むまでの一連のメカニズムを理解することに着眼し、飲み込みの研究においてトップレベルの技術力を持つ研究室】を自ら探して連絡しました。そして、数十回に及ぶやり取り&数々の課題に取り組んだ末、受入れ許可書の取得に成功し、留学実現に至りました。留学中は、8人7国籍というグローバルな研究チームに所属し、多様な価値観が飛び交う環境下で、‛飲み込み‘部分の検討を食品分野の観点からアプローチしました。留学の後半に使用機器が故障し、留学終了時に修理が間に合わず、最後まで測定を行う事が出来ませんでした。測定機器の故障を知った時は、留学期間内に実験が終わらないことへの危機感を感じ、モチベーションが留学中で最も下がりましたが、気持ちを切り替え、留学での成果を形にすべく論文執筆への挑戦を始めました。惜しくも測定出来なかったサンプルに関しては引継ぎを行い、測定は全て終了することができました。

留学の動機

『学生のうちに海外生活に挑戦し、多様な国籍の様々な価値観を持つ人たちと関わることで視野を広げたい』『自身の研究テーマに対し、薬学的観点だけでなく、食品の観点からもアプローチをしたい』『食品を扱う研究室に留学することで将来進む道を明確にしたい』という3つの想いから、多国籍な人で賑わい、食品分野の研究に強く、自身のやりたい分野の研究に力を入れている研究室のあるリーズ大学への研究留学を決心しました。

成果

測定機器の故障等で自身の手で全ての測定をすることはできませんでしたが、きちんと引継ぎを行い、最終的に測定を全て終了することができました。帰国後も留学先の指導教官やお世話になったドクターの方と連絡を取りながら、論文の執筆を進めています。

ついた力

グローバル適応力

多様な価値観が行き交う中、その都度、臨機応変に対応する力です。
生活面で、現地到着後3日目、天井からの突然の水漏れ&けたたましいアラームが鳴ったり、翌週から住む家がない、という状況下になった等、予想不能な事態に幾度か見舞われました。自分で何とかしなければならない状況下に立たされたことで、自ら解決策を模索し、その都度解決した結果、いかなる状況下においても対応していくことのできる力を身に着けました。

今後の展望

残りの修士課程では「薬学×食品」のコラボレーションが創出した研究を深め、成果を広く発信していきたいと考えています。
また、留学を通して、海外の良さ・日本の良さを客観的に見たことで、将来は、それぞれの良さを融合し、地球規模でよりよい食世界を創りたいという想いが強くなりました。

留学スケジュール

2017年
10月~
2017年
12月

イギリス(リーズ)

リーズ大学の食品コロイド研究室に3か月間、研究留学をしました。
嚥下困難者向け製剤への応用を考慮し、増粘剤を用いてサンプルを調製した後、‛飲み込み‘に関する評価をレオロジー(物質の変形・流動)及びトライボロジー(摩擦;喉や舌と食べ物との摩擦)の2つの観点から行いました。実験手技等は主に担当のドクターの方に教わりました。また、1~2週間に一度、指導教官・担当のドクターの方・私の3人でディスカッションを行い、進捗状況の報告や方向性などを話し合い、研究を進めていきました。到着直後のディスカッションでは自分の意見をあまり言うことができませんでしたが、論文を読み知識を増やしたり、日常的に英語でのコミュニケーションの機会を増やしたことで徐々に意見を言えるようになりました。帰国前には、指導教官から、「いつでも戻ってきていいよ、また一緒に研究しよう!」と言ってもらえ、とても嬉しかったです。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

研究チームのメンバーと
実験中
Food Science Main Building
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学で確信した、“私はこれを目指す!”

【『強くしなやかであること』という自分軸で〈食のバリアフリー化〉を目指す!】
留学での生活を通して、多様な価値観に触れたことで、自身の殻が打ち砕かれ、「強くしなやかであること」という自分軸ができました。また、海外の良さ・日本の良さを客観視したことで、それぞれの良さを取り入れ、地球規模でよりよい食世界を創りたいという想いが強くなり、将来進む道&夢が明確になりました。
私は留学前の日本での生活において、段差の解消を目的としたスロープなどの「物理的なバリアフリー」は普及している一方、「食のバリアフリー」は普及していないように感じていました。そして、留学でのイギリス生活で、どのスーパーマーケットにもアレルゲンフリーのコーナーがあることや、大学の食堂及び多くのカフェ、レストランでアレルゲンフリーやベジタリアンメニューがある生活環境を目の当たりにし、感動しました。なぜなら、あらゆる食スタイルの人々が同等の条件・空間で食事の時間を楽しめる環境にあると感じたからです。一方、日本ではアレルゲンフリーのコーナーがあるスーパーマーケットの店舗は少なく、また、外食先でも食物アレルギー対応のメニューを見かけることはほとんどありません。
そのため、食物アレルギーなど、あらゆるニーズに応えた商品開発への挑戦や、海外の良さを取り入れ、よりよい食世界を創造すべく、食のバリアフリー化を目指します!

アレルゲンフリーコーナー
グルテンフリーのパン
実際に買ってみたアレルゲンフリー商品

英語にも独特の訛りがある!!コミュニケーションの機会を自ら増やすべし!!

  • 語学力 : 英語

私は出国前に言語の壁を甘く見ていたために、到着直後、まともにコミュニケーションを取れませんでした。留学先であるイギリス・リーズでは、独特の訛りのある英語が話されています。到着直後、何を言っているのか全く聞き取れず、自分のリスニング力のなさに絶望しました。また、各国からの留学生には、現地の方とは異なる訛りがあり、言葉の壁を感じる日々の連続でした。そこで、自分の考えを伝えることのできないもどかしさ、相手の話を聞き取ることのできない不甲斐なさを乗り越えるため、私は、「コミュニケーションの機会を増やす」ことを心掛けました。具体的には、研究以外の時間を利用して留学生同士が英語を話す機会に参加し、多国籍の人と会話をすることで様々な国の訛りに触れ、リスニング力の向上を図りました。また、イギリス人が多いサークルに参加し、本場の英語に触れ、発音の上達を含むスピーキング力とリスニング力の向上に努めました。その結果、留学の途中からは自分の考えをジェスチャーを交えながらも相手に伝えることができるようになり、また、相手の話を理解できるようになりました。

サークルのHalloween Partyにて
参加したイベントにて

留学前にやっておけばよかったこと

【土日など、休みの日にしたいことをリストアップしておく】ことです。特に、短期留学の場合、準備に時間がかかり、留学自体はあっという間に終わってしまいます(私がそうでした(笑))。研究留学で休みは土日だけ、という人でも、土日に結構旅行できたりします。現地に行ってから計画を立てることももちろんできますが、出国前に余裕のある方は留学中に行きたい場所に旅行する計画を立てておくといいと思います!

留学を勧める・勧めない理由

私は留学を勧めます!!
なぜなら、留学を通して自己を客観的に見つめたことで、自分軸が形成され、将来の道が明確になり、自身の夢が膨らんだからです。私にとって、現在の自分のルーツを築いた今回の留学経験は自身のかけがえのない宝物です。留学を経て、得るものは十人十色だと思いますが、きっと、留学はそれぞれの人生のかけがえのない1ページになるはずです!!

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学という時間はあとで振り返った時にとてもいい思い出になります。
悔いのないよう、思いっきり楽しんできてください!!