留学大図鑑 留学大図鑑

miku

出身・在学高校:
同志社女子高校
出身・在学校:
大阪府立大学大学院 
出身・在学学部学科:
理学系研究科 生物科学専攻
在籍企業・組織:


最終更新日:2018年10月29日 初回執筆日:2018年10月29日

患部に薬を届ける、最強の"飛脚"をつくる

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • School of Pharmacy and Pharmaceutical Sciences at Cardiff University
  • イギリス
  • カーディフ
留学期間:
3か月
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 730,000円
  • 大学独自のもの 100,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 挨拶など基本的な会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

留学先での研究テーマは,“toxin(毒素)” の細胞内移行性を新たに活用した“薬物送達ツールの創製” です。着目したリボソーム不活化toxin は,低濃度,且つ,高効率に細胞膜を通過してサイトゾルに移行する特徴を持ちます。分子量約3 万のtoxin が,どのように細胞膜を通過しサイトゾルへ移行するのか,詳細な機序は未だ解明されていません。私は,リボソーム不活化toxin を基盤としたサイトゾルへの送達キャリアーを創製するべく,第一に詳細が不明な細胞内移行機序を解明するため,膜透過性ペプチドをはじめとした機能性分子の細胞内移行機序を,高度な顕微鏡技術を駆使し,世界最先端で研究を行っている教授のもとで実験を行いました。帰国後も共同研究を続けており,toxin のサイトゾル移行には新しい知見が得られつつあり,今後さらに機序解明に繋がる結果が得られるように進展させたいと考えております。

留学の動機

DDS開発・創薬研究を発展させる為に、その鍵となる先端的な顕微鏡技術や研究手法を習得したい、そして、創薬研究者の人的ネットワークを築くのみならず、分野外の人とも繋がりを作りたい、というのが留学の動機です。

成果

イギリスではサイエンス・コミュニケーションが盛んに行われていました。私の所属していた薬学部でもこのような活動に精力的に参加している研究者は多く、また春になると英国各地で大々的なサイエンスフェスティバルが開催され、音楽やフードの屋台も出店されます。様々なきっかけから科学に親しんでもらい、科学を楽しむ文化があることに感銘を受け、日本でもこのような活動を活発にしたいと考えました。

ついた力

臨機応変に対応する力

文化・言語がまるっきり異なる土地で暮らす難しさを痛感し、慣れるまではとにかく大変でした。寮の部屋の水が止まったり、鍵を部屋の中に置き忘れて締め出しにあったり、予約したホテルが無いなど、小さなアクシデントがいくつかありましたが、下手な英語を使って何とか解決した経験というのは、自信に繋がりました。

今後の展望

大学の研究成果を世の中に出したいという強い思いがあり、修士卒業後は知的財産職に就きます。最終的には知財を通して、グローバルな視点でアカデミアの研究と企業の橋渡しをしたいと考えています。

留学スケジュール

2017年
11月~
2018年
2月

イギリス(カーディフ)

研究テーマは,“toxin(毒素)” の細胞内移行性を新たに活用した“薬物送達ツールの創製” です。リボソーム不活化toxin を基盤としたサイトゾルへの送達キャリアーを創製するべく,第一に詳細が不明な細胞内移行機序を解明するため,膜透過性ペプチドをはじめとした機能性分子の細胞内移行機序を,高度な顕微鏡技術を駆使し,世界最先端で研究を行っている教授のもとで実験を行いました。日々、実験とディスカッションを重ね、研究報告会での発表を行いました。休日はSociety(サークル)の活動に参加し、クリスマスマーケットやバレンタインデーのパーティーにも行きました。同じ領域の研究者との交流のみならず、Societyにも参加することで、様々な分野を学ぶ学生とも交流できたことで私の留学生活はより充実したものになりました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

ラボにウェールズの国営放送の取材が入りました。
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学中にやってしまった、私の失敗談

12月に一人でロンドンに行った際に起きた出来事です。夜からロンドン大学で開発学のセミナーがあり、その前にチェックインを済ませようと予約したホテルへ向かったのですが、ホテルの所在地はなんと「空きビル」でした。住所と現在地を何度照らし合わせても間違ってはおらず、近くのカフェで訪ねてもやはり同じ空きビルにたどり着いてしまう。。ホテルに連絡したかったのですが、その時通話できる携帯を持っておらず、街の公衆電話はどれもこれも故障しており、ただの貯金箱。先ほど訪ねたカフェに再び赴き、無理を承知で「店の商品を購入するので電話を貸してもらえないか」と交渉したところ、それはできないと言われ途方に暮れていました。茫然と街をぶらぶらしていたところ、一軒の開店前の和食料理店が目に入りました。ドアを叩くと日本人が出てきて、安堵の気持ちでいっぱいになりました。事情を話すとすぐに電話を貸してくれ、ホテルのオーナーと連絡が取れました。結局、ホテルの所在地が変わっていたらしく、別の場所に宿泊施設がありました。教訓としては、海外では通話できる携帯を持っておくことと、宿泊施設を予約するサイトは入念に調べることです。助けて頂いた和食料理店のスタッフの方には本当に感謝しています。”ナショナリティ”について考えたきっかけにもなりました。

カラフルなロンドンの街並み

文法なんて気にしない!

  • 語学力 : 英語

留学前は全くスピーキングの練習をしていなかったので、いざ現地で話そうと思うと全く言葉が出てこず、また語順や文法などを考え出すとなおさらパニックになっていたので、細かいルールは抜きにしてとにかく話しかけよう!と決めました。研究が終わってからSociety(サークル)活動に参加しました。研究室メンバーは比較的分かりやすい英語を話してくれるのですが、Societyのメンバーの会話はスラングも多く、意味が分からず悔しい思いをすることが多かったです。寮のテレビを英語字幕にして、面白い表現などをメモしていました。バラエティ番組はニュースとは違い、会話のやり取りを見ることができるので勉強になりました。

留学前にやっておけばよかったこと

英会話

これから留学へ行く人へのメッセージ

帰国後、私にとっての留学の価値を考えてみた結果、英語の上達や研究の進展以上に「自分と本気で向き合う」こと、そして「人に出会う」ことでした。大きな目に見える成果でなくてもよいと思います。みなさん一人一人の留学の価値を得てきてください。