留学大図鑑 留学大図鑑

Natsuho

出身・在学高校:
東京学芸大学附属高校
出身・在学校:
東京工業大学
出身・在学学部学科:
環境・社会理工学院 土木・環境工学系 土木工学コース
在籍企業・組織:


最終更新日:2020年02月17日 初回執筆日:2020年02月17日

どぼじょの宅急便

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • スウェーデン王立工科大学 School of Architecture and Built Environment/ ALMEC CORPORATION Manila office
  • フィリピン・スウェーデン
  • ストックホルム・マニラ
留学期間:
13か月
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 2,210,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

途上国で起こっている環境問題に交通の観点から取り組みたいと思い、環境先進国であるスウェーデンへ。環境に配慮した交通計画について学ぶため、授業の履修と研究室での研究活動を行った。授業では交通政策の評価などに加えて環境工学を専門としている学生と同じ授業も履修し、広く環境と都市・交通計画について学んだ。研究室ではストックホルムでの混雑課金政策をテーマに取り上げ、実際に専門家にインタビューをしながら政策分析を行った。
その後、スウェーデンで得たインプットを実務の面で生かすための課題を探ろうと、マニラで開発コンサルタントのインターンシップに受け入れてもらった。プロジェクトへの参加や、コンサルタントの実務を見る中で、環境先進国と途上国の違い、実際の現場に求められているものについて考えることができた。

留学の動機

小学生の頃に沈みそうな国マーシャル諸島共和国を訪れた経験から、環境問題への関心が強く、特に途上国で深刻な交通問題から環境問題解決にアプローチできないかと考えた。そのためには、実際に途上国で現場を見るだけでなく、環境先進国と言われる国で交通と環境の両側面から広く学び、その成果をアウトプットする方法について考えるべきだと考え、留学を決意した。

成果

スウェーデンでは、多様なバックグラウンドを持つ学生たちとのグループワークを通して、アクティブな学びを実現できた。また現地で研究活動を行えたこと、国際学会への聴講参加やポスター発表など様々な経験ができた。フィリピンでは実務を通して、現状や動向を知れただけでなく、国際機関やJICAの訪問を通して、関係機関の役割の違いについても知ることができ、より具体的に環境政策の導入可能性について考えることができた。

ついた力

価値観を広げる力

留学前は、日本で起こっていることが全ての基準になっていた。しかし留学を通して、様々な国の留学生との会話、スウェーデンの文化、そこからの途上国でのカルチャーショックに触れる中で、自分がその場所に適応するために、価値観を柔軟に変えていっていることに気づいた。そしてより客観的に日本を評価できるようになり、他の価値観の良いところ、柔軟なところ、鈍感なところをうまく自身の価値観に取り入れられるようになった。

今後の展望

フィリピンでのインターンを経て、途上国開発・支援分野へのやりがいを感じ、様々な機関の訪問を通して、自分に一番合った方向性はどれだろうかと検討中である。しかし同時に、スウェーデンで触れたワークライフバランスや男女平等な社会というのが私にとってとても大事にしていきたいものだという気づきもあったため、それらのバランスを取れる方向に進めたらよい。

留学スケジュール

2018年
8月~
2019年
6月

スウェーデン(ストックホルム)

交換留学生としてスウェーデン王立工科大学に10か月間在籍。授業の履修研究活動を行った。授業では交通と環境についての授業を主に履修した。日本の授業とは違い、グループワークが必ずあり、メンバーがみな積極的に取り組むため、とても楽しい学びになった。特にストックホルムのメトロ延伸計画について取り上げたグループワークでは、毎週のようにメンバーで集まり、様々な角度から政策を評価でき、最終的にA評価をもらうことができ達成感があった。研究活動では交通政策について研究されている先生に指導教官についてもらい、研究を行った。はじめてのアプローチ方法で、授業とのバランスもあり、大変な時もあったが、実際に専門家にアポイントを取ってインタビューをやり遂げることができ、貴重な経験であったと思う。また、研究室がスウェーデン人ばかりのコミュニティであったこともあり、働き方や女性の活躍など、生活面で学ぶことも多かった。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

80,000 円

生活費:月額

30,000 円

秋は紅葉がきれいな大好きなキャンパス
冬にはストックホルム中の湖が凍る
ミッドサマーの花冠
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

80,000 円

生活費:月額

30,000 円

2019年
7月~
2019年
9月

フィリピン(マニラ)

現地で活動されている開発コンサルタントにインターン生として受け入れてもらった。実際にプロジェクトに参加させてもらい、ミーティングや現地視察を行った。実際のコンサルタントの補助業務をする中で、現地で求められていることや、現状について考えることができた。また、アジア開発銀行やJICA職員の方とお話しする機会も作ることができ、開発業界に関わる様々な機関の役割の違いやすみわけについても知ることができ、今後じぶんぎゃキャリアを考えるうえで大いに参考になった。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

70,000 円

生活費:月額

30,000 円

夕方の渋滞
道路整備の必要性を学んだ、大雨の翌日
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

70,000 円

生活費:月額

30,000 円

スペシャルエピソード

ココでしか得られなかった、貴重な学び

スウェーデンは世界的にも有名な男女平等推進国だ。そんな社会で生活し、スウェーデンが男女平等を獲得してきた歴史を知る中で、自分がフェミニストであるという自覚をし発信することができるようになった。ただスウェーデンと日本で決定的に違うと思うのは、女性が男女平等によって背負うことになる責任を受け入れていること、男性が家事などを当たり前のこととして受け入れているということだ。そしてフィリピンにいって驚いたのは、フィリピン社会でもたくさんの女性が活躍していることである。しかしフィリピンの男女平等は、メイド業などの賃金の安さによるところもあり、その背景に貧富の差が潜んでいることも否めない。一言に男女平等の確立といっても、社会福祉や貧困といった背景がこんなにも違うものなのかと驚いた。

女性の研究者が活躍するTed x KTHWomen

Fikaの大切さ

  • 語学力 : 英語

留学して最初の頃は授業についていくのに必死で、自分からディスカッションに参加したりは全然できず、落ち込むこともありました。そんな時にうまく乗り越えていけたのは、スウェーデンのFikaの文化のおかげでもあったように思います。Fikaで友達とコーヒーブレイクの時間を取り、いろいろなことを話す中で、英語も少しずつ上達し、より仲良くなることができました。現地でできた友達や出会いを大事にすること、落ち込むよりFikaをすること、大切だと思います。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学をして一番良かったと思うのは、自分のこれからの選択肢を広げられたことです。留学をしようか迷っている人はぜひ勇気を出していってみることをおすすめします。はじめはより道のように思えたその時間も、あとから振り返ってみればとても貴重なものになっているはずです。