留学大図鑑 留学大図鑑

サトー

出身・在学高校:
静岡県立浜松北高校
出身・在学校:
千葉大学
出身・在学学部学科:
工学部デザイン学科
在籍企業・組織:
千葉大学融合理工学府創成工学専攻デザインコース


最終更新日:2020年10月28日 初回執筆日:2020年10月28日

対話で理解と考察深めるデザインリサーチ

留学テーマ・分野:
大学生:交換・認定留学(日本の大学に在籍しながら現地単位取得を伴う留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • グラスゴー芸術大学・イノベーションスクール
  • イギリス
  • グラスゴー
留学期間:
6ヶ月
総費用:
800,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 550,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

留学のテーマは「形のないテクノロジーに、人々が使うための形を与えることで新体験を作るデザイン」です。人々の生活を観察する独自の視点、新アイデアの実装と発想の視点の2つの視点を獲得ことを目的に留学しました。後者の視点は後半の2つめの大学で獲得する予定でしたが、コロナにより1つめの大学を半年終えたところで留学中止となりました。

グラスゴー芸術大学のイノベーションスクールに留学し、社会のシステムにデザインが介入しソリューションを提案する授業に主に参加しました。インターナショナルなクラスメイトと共に行うグループワークが多く、多様な学生と共に地域のコミュニティや公的サービスをユーザー視点でリサーチを行い課題点をまとめて新しい提案をデザインしました。

文化や背景の違いによる異なる視点を持つ学生と一緒にデザインリサーチを行うことで、デザインにおける調査・観察手法を学ぶことができました。多様な学生と共に学ぶことで、リサーチにおける観察の視点を広げることができました。

留学の動機

もともと、新しい製品やサービスを将来日本の技術を用いてデザインしたいと考えていました。新しいアイデアをデザインするためには、独自の「視点」を養う必要があると気づきました。特に、人々の生活を観察し誰も気づいていない課題を発見する視点が必要と考えました。そこで、多様な背景の学生が集まった場で一緒に人々を観察する経験をすることでさまざまな視点を獲得できるのではないかと思いました。

成果

デザインリサーチの手法、およびチーム内の対話により考察を深めること、そして観察した事象をわかりやすくまとめるビジュアライズスキルを得ることができました。また、毎日のグループワークを通して、自身のスキルに自信を持って堂々と考えを表現することでチームの活性化につなげられることを経験できました。

ついた力

行動力、落ち着き力、表現力

グループワークにおいて、うまく自分の言いたいことが伝えられなかったり、貢献できずに焦ってしまうことが多くありました。しかし半年間様々な学生とのグループワークを繰り返す中で、自分の絵やビジュアライズの表現スキルを活かして積極的に行動することと、そして落ち着いて自分のできることを積み上げることでスムーズに楽しくグループワークを進められることを学びました。

今後の展望

デザインにおいて近年世界的にコラボレーションによる創造が注目されています。私は留学の経験を活かし、コラボレーションにおける人々のお互いの理解や対話のによる考察の深め合いを牽引していきたいと考えています。また、デザイナーとしての独自の観点を創出し、新しい体験デザインのアイデアを日本の企業から提案していきたいと思っています。

留学スケジュール

2019年
9月~
2020年
2月

イギリス(グラスゴー)

平日は毎日朝から夕方まで大学でグループワークを行いました。地域の施設にリサーチに赴いたり、その調査のまとめを行いディスカッションしたり、クラス全体への発表などを行っていました。放課後はリサーチメソッドをアカデミックに学ぶ個人課題に時間を費やすことが多く、夜まで図書館で課題本を読んでいました。
週末はクラスメイトと仲良くなるにつれ、スケッチ練習会をカフェで開いたり郊外に日帰り旅行していました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

80,000 円

生活費:月額

40,000 円

項目:渡航日、旅行費

200,000 円

リサーチ内容のポイントをグループでビジュアライズします。
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

80,000 円

生活費:月額

40,000 円

項目:渡航日、旅行費

200,000 円

スペシャルエピソード

留学中に、自分を勇気づけてくれたモノ・コト

クラスになかなか自分の居場所がないと感じている中、あるクラスメイトが私の描いたラフなスケッチを見てふと「この絵良いね、描き方教えてほしい」と話しかけてくれたことが、私の中でとても大きな出来事でした。単純ですが、急に自分に自信を持つことができるようになり積極的に自分からクラスメイトに話しかけていくきっかけになりました。
教えてほしいと言ってくれた子と毎週末にスケッチ会を主催し、他のクラスメイトも少しずつですが来てくれました。休日もクラスメイトと会食する楽しみができるようになりました。

毎週のスケッチ会の様子です。

お互いに理解を深めるためのコミュニケーション

  • 語学力 : 英語

私は英語のコミュニケーションにおいて困ったのは表現よりも聞き取りです。絵や図で表現すれば、英語スキルが足りないときでも自分の考えを無理やり伝えることはできたのですが、聞き取りはどうしようもなく困ることが多かったです。グループワークのディスカッションをする機会が非常に多かったのですが、英語を聞き取れず友達に対して申し訳ないと感じてしまうこともありました。
解決法としては、
①聞き取れなかった、理解できなかった部分をハッキリ伝えること
どこがわからなかったのか明確に伝えることで自分が相手を理解しようと努力していることを伝えることができます。相手も伝わるように別の言い方で言い直してくれたりするので、お互いに理解が深まります。
②聞き取れた、理解できた部分を書き出すこと
西欧の人たちはディスカッションに慣れているので、ボーッとしていると話がどんどん進んでいきます。理解できた部分はノートテイキングし、しっかり整理してくと良いと思います。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学準備や留学スタート直後は大変ですが、留学先での生活に慣れてくると毎日新鮮で新しい発見の毎日です。ぜひ楽しんでください。