留学大図鑑 留学大図鑑

大井 瑞葉

出身・在学高校:
高崎女子高等学校
出身・在学校:
群馬大学大学院
出身・在学学部学科:
保健学研究科
在籍企業・組織:


最終更新日:2024年09月13日 初回執筆日:2024年09月13日

地域住民の目線から保健医療を考える

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • キール大学
  • イギリス
留学期間:
9か月
総費用:
3,390,625円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,330,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<IELTS 6.0> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

留学テーマは「多文化共生社会であるイギリスで保健医療を考える」でした。大学2年次に行ったベトナムでの病院インターンシップがきっかけで、人種や貧富の差が医療の差に繋がっていることを実感し、医療を極めるだけでは平等な医療提供は実現できないと考えました。そのため、多文化・多人種が共生するイギリスでどのように保健医療を行っているのか、実際にどのように感じているのかを地域住民目線で知ることを目的とし、フィールドワークを行いました。フィールドワークではチャリティショップや募金集めでのボランティア、短期ホームステイなどを通じて話を聞きました。また、病院医師とのインタビューをするなど病院側からの意見も聞くことができました。

留学の動機

国際協力の場で活躍するため、外国に住んでも生きていくための適応力、医療の分野に限らない様々な教養、多様なバックグラウンドをもつ人々と繋がるコミュニケーション能力を身につけたかったためです。私は、ベトナムでの病院インターンシップを通じて、将来は医療の分野で国際協力に参加したいと考えるようになりました。そのため、時間のある大学院在籍中に上記の力を身につけ、将来への糧にしたいと思い、留学を決心しました。

成果

チャリティショップや募金集めでのボランティアができたことがとても良い経験になりました。イギリスではボランティア文化が浸透しており、お互いに助け合う精神を幼いときから身につけていることを知ることができました。そうした助け合い精神によって障害の有無や人種の違いを超えた地域で支え合い、また保健医療の場でも活かされているのだと思いました。

ついた力

周りに溶け込む力

海外に住んでいる間は色々な事に適応していかなくてはなりませんでした。日本の常識は外国の常識とは異なります。そのため「違う」と拒絶するのではなく、違いを受け入れ自分もそれに対応していきました。また、自分から行動しないと英語もうまく話せない日本人は相手にされません。私は拙いながらも積極的に色んな人に話しかけていき、色んな話を聞けたり、友達を作ることができました。

今後の展望

留学で得た適応力、教養、コミュニケーション能力を胸に、まずは日本の病院で臨床経験を積みたいと考えています。そして、それらの力を携え、いつか国際協力の場で活躍できるようになりたいです。

留学スケジュール

2023年
9月~
2024年
6月

イギリス(スタフォードシャー)

キール大学で9か月間(2ターム分)交換留学を行った。キール大学では、交換留学生は学部を超えて授業が履修できるという特徴があり、前期は現代社会における社会的不平等、アカデミック英語、アニメ映画論、イギリス文化学を、後期は国際関係論入門、微生物学、細胞シグナル学、フランス語を学んだ。大学ではJapanese Cultural Societyを立ち上げ、メンバーと共に日本食をつくったり、クイズをしたり、折り紙をしたりなど、日本文化を広める活動も行った。同時に、週に一度チャリティショップでボランティアをし、地域住民との交流も積極的に行った。これらの活動を通じて、自身の専門である保健医療に加え、幅広い教養と地域住民からの意見や考え方を知り、身につけることができた。
大学の敷地内にある学生寮で4人のフラットメイトとキッチン、トイレ、シャワーを共有しながら生活していた。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

108,700 円

生活費:月額

70,000 円

チャリティショップでボランティアをしている様子
クリスマス時期に募金集めのボランティアをしている様子
Japanese Cultural Societyの様子
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

108,700 円

生活費:月額

70,000 円

スペシャルエピソード

感謝してもしきれない、お世話になった・大好きな人

留学中、親友ができました。彼女はキール大学の大学院で勉強するため、ネパールから来ており、ヒースロー空港に着いたときに初めて出会いました。その後、色々と会話をしている中でお互い日本のアニメが好きであったり、臨床検査の勉強をしていたり、大学院生であったりと共通点が多く、すぐに意気投合しました。2人でよく旅行に行ったり、ご飯をつくったり、一緒にアニメを観たり、悩みを相談し合ったり…日本でもこれだけ長く一緒に過ごした友達はいませんでした。同時にお互いの国についても語り合いました。ネパールのパスポートでは観光VISAを取るのが難しく、私があちこちヨーロッパ中を旅行しているのを心底うらやましがり、「日本のパスポートを手に入るならネパールパスポートに未練は全くない」と言い切っていました。それを聞いて自分が日本人というだけでとても恵まれているのだと実感しました。イギリスだけでなく、ネパールの事情もよく知ることができてとても良かったです。寮を出る日は見送りに来てくれ、2人で泣きながら抱き合いました。海外でここまで心を通わせられる友達ができたことが私にとってとても忘れられない経験になりました。

留学中仲良くなったネパール人の女の子と

Student VISA獲得のため英語4技能を鍛える

  • 語学力 : 英語

イギリスに長期(6か月以上)留学する際にはStudent VISAが必要になります。そのためには英語の語学力が必要で、IELTSで各セクションで5.5以上かつTotal 6.0以上を取る必要がありました。そのことは一年前から知っていたので、4技能をバランス良く鍛えること意識しました。IELTS受験1か月前まではとくにIELTS用の対策はせず、オンライン英会話、多読、洋画などさまざまな方法で英語を勉強していました。一度目の受験ではTotalで6.0は取ることができましたが、Speakingが5.0であと一歩足りませんでした。そのためその後はSpeakingに集中して対策をしました。IELTSのSpeakingは特殊なので、YoutubeやPodcastなどから対策法を学びつつ、オンライン英会話で実践していました。2度目の受験でやっとSpeaking5.5を取ることができ、無事VISAを申請することができました。IELTSは1回約3万円もするため、しっかりと対策して万全の状態で臨むことをオススメします。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学は自分の世界を変えてくれます。自分の常識が覆された瞬間、視界が一気に開け、今までみえてなかったことがみえるようになってきます。もちろん留学はきらきらした部分だけではありません。生活、文化の違い、差別などに苦しむこともあります。ですが、そうした苦境を乗り越えた先に成長した自分の姿をみることができます。留学を少しでも迷っている人は思いきって挑戦してみてください!