留学内容
マレーシアでのサマーキャンプとマレーグマ保護センターでの活動を通じ、熱帯雨林の生態系理解から保全現場の実務まで幅広く学んだ。特に、エコツーリズムで収益を保全に循環させる仕組みは日本にない重要な学びとなった。異文化交流や教育の重要性も実感し、四国のツキノワグマ保全に向けた情報発信や場づくりに生かしたいと考えている。将来は保全と社会を結ぶ仕組みづくりに主体的に関わることを目指す。
最終更新日:2026年03月10日 初回執筆日:2026年03月10日
語学力:
| 言語 | 留学前 | 留学後 | |
|---|---|---|---|
| 英語 | 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル | → | 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル |
マレーシアでのサマーキャンプとマレーグマ保護センターでの活動を通じ、熱帯雨林の生態系理解から保全現場の実務まで幅広く学んだ。特に、エコツーリズムで収益を保全に循環させる仕組みは日本にない重要な学びとなった。異文化交流や教育の重要性も実感し、四国のツキノワグマ保全に向けた情報発信や場づくりに生かしたいと考えている。将来は保全と社会を結ぶ仕組みづくりに主体的に関わることを目指す。
私は幼い頃から生物の仕組みや生態に強い興味を持ち、人と野生動物が共に生きられる仕組みづくりに関わりたいと考えてきた。そのためには、自分の知らない環境で実際の保全の姿を学び、国や文化が異なる人々と協力しながら視野を広げる経験が必要だと感じた。こうした思いから、現地で生態系や保全の現場に触れ、将来の活動につながる学びを得るためにトビタテ留学を志望した。
【成果】
マレーグマ保護センターでは、保全活動をエコツーリズム化し、収益を再び保全に回す“経済循環システム”が確立していました。地域にも利益を生み、行政協力も呼び込む仕組みです。日本では補助金や善意に頼る形が多く、この循環型モデルとの違いを強く実感しました。留学では、日本とは異なる保全の考え方に触れられる大きな学びがあります。
知識を知恵にしてそして伝える力
知識として理解していたつもりでも、現地での体験を通して初めて実感を伴う理解へと変わる場面が多くあった。この経験は、知識が「知恵」へと変化する留学ならではの価値を強く示していた。また、ツキノワグマの課題を他者に伝える際、生物学的な専門知識が前提となるため、専門外の人に分かりやすく説明する難しさも痛感した。どこまで専門性を保ち、どこから噛み砕くかを調整する力の重要性を強く感じた。
今回の留学で得た最大の学びは、保全を社会と結びつける仕組みづくりの重要性である。今後は四国のツキノワグマ保全に向けて、講演やSNSで情報発信を続け、関心を高めるきっかけをつくりたい。また、マレーグマ保護施設のように利益を保全へ循環させるモデルを参考に、四国でも自然体験型の取り組みを提案し、若い世代が関われる場づくりに挑戦する。将来は地域と保全をつなぐ持続的な仕組みづくりに主体的に関わりたい。
2025年
8月~
2025年
8月
【成果】
今回留学させていただいた機関は2つである。まず一つ目はマラ工科大学のサマーキャンプ。このサマーキャンプでは具体的なマレーグマの保全を学ぶ前にマレーグマが住む地域の植生や他の生物の分布、日本との違い、人間活動による影響などを学ぶことを目的とした。
タマンネガラ国立公園について
主に活動したタマンネガラ国立公園は、マレーシア半島中部に位置する国立公園であり、推定樹齢1億3千万年以上とされる世界最古級の熱帯雨林を有する地域である。本公園は、極めて高い生物多様性を保持しており、東南アジアを代表する重要な生態系の一つとされている。
本公園には、多様な動物が生息している。哺乳類では、アジアゾウ、マレーグマ、マレーシアトラなどの大型哺乳類が確認されており、特にマレーシアトラは絶滅危惧種として国際的にも重要な保全対象となっている。鳥類は300種以上が記録されており、サイチョウ類をはじめとする熱帯林特有の種が多く見られる。爬虫類・両生類も豊富で、湿潤な環境を好むカエル類やトカゲ類、ヘビ類が広く分布している。また、昆虫相も極めて多様であり、甲虫類やチョウ類などが生態系内で重要な役割を果たしている。
ナイトジャングルウォークで確認した。動植物
右 フンコロガシの仲間 左 推定樹齢1億3千万年以上とされる世界最古の木
今回のサマーキャンプ期間中、活動地域周辺においてトラが出没し、捕食したとみられるシカの死体を運び去ったという目撃情報が報告された。この出来事は、タマン・ネガラ国立公園をはじめとする原生的な自然環境が、現在も大型捕食者を含む健全な生態系を維持していることを示す一方で、人間が自然環境の中で活動する際には常に一定のリスクが伴うことを強く認識させるものであった。
今回のサマーキャンプで特に印象に残った点の一つは、現地で指導にあたってくださった教授陣の人柄であった。教授たちは常に穏やかな笑顔で接してくださり、私たちと共に川に入り、川の中で昼食をとることもあった。食事後に残った骨を川にいる魚に与えるという行動は、日本の一般的な感覚とは大きく異なるものであったが、自然と共に生きる姿勢を象徴する場面であったと感じている。
彼らは常に前向きで、「将来やりたいことを大切にしなさい」「君たちは若者なのだから、もっと食べて、もっと楽しみなさい」といった言葉をかけ、私たちを温かく受け入れてくれた。その一方で、熱帯雨林の植生やその成り立ち、マレーシアの自然環境の特徴、さらにマレーシアの歴史や法制度に至るまで、幅広い分野について丁寧な説明と指導を行っていた。
またマレーシア・パハン州で体験したローカルフードも、強く印象に残っている。写真に写っている料理は、パームの木の根元の部分をドリアンとともに煮込んだもので、この地域周辺でしか食べることのできない貴重な伝統料理である。熱帯地域ならではの食文化が反映されており、現地の人々が自然と密接に関わりながら生活してきたことを実感する機会となった。
また移動の途中教授たちがモスクに行っている間、近くの村を訪れた。都市部のマレーシアでは、多くの人が英語を話すことができた一方で、地方であるパハンではマレー語のみを話す人がほとんどであった。そのため、言語による意思疎通が難しい場面も多く見られた。しかし、言葉が十分に通じなくても、地元の子どもたちと一緒に遊び、笑い合うことができた経験は強く印象に残っている。言語の違いは人と人との関係において決定的な障壁ではなく、実際にはごく小さなものであると感じた。
また、文化や言語が異なっていても、心を通わせることができるという実感を得た一方で、もし言語が通じていれば、さらに深い交流ができたのではないかという思いも残った。この経験は、異文化理解の重要性とともに、言語を学ぶ意義を改めて考えるきっかけとなった。
二つ目の受け入れ先機関は、ボルネオ島サバ州に位置するボルネオ・マレーグマ保護センター(Borneo Sun Bear Conservation Centre:以下BSBCC)である。サマーキャンプ終了後、私は本施設においてマレーグマの保全活動およびリハビリテーションに関するボランティア活動に参加した。BSBCCは、違法飼育や密猟、森林伐採などの人為的要因によって人間社会との軋轢を生じたマレーグマを保護し、身体的・行動的な回復を促したうえで、将来的な野生復帰を目指すことを目的とした保全施設である。
施設内では、保護されているマレーグマが個体ごとに異なる経緯や状態を持っており、それに応じて飼育・管理方法が細かく調整されていることを学んだ。長期間人に飼育されていた個体、人に対する警戒心が極端に強い個体、あるいは身体的な障害を抱える個体など、その背景は様々である。そのため、単一の方法で一律に管理するのではなく、それぞれの個体に適した距離感や接し方を保ちながら、野生動物としての行動を徐々に取り戻させる取り組みが行われている。
ボランティア活動では、餌の準備、施設内の清掃、観察記録の補助、投薬などを行った。餌は野菜や果実を中心に、豆類や鶏肉なども用いられており、基本的に肉以外は生で与えられていた。
また、通常の給餌に加えて、マレーグマの行動の多様性を維持し、心身の健康を促すための環境エンリッチメントが実施されていた。私たちボランティアはその一環として、蜂蜜やスパイスなど匂いの強い餌を中心に、果物、豆類、犬用ビスケットなどを組み合わせたエンリッチメント用の餌を作成した。段ボールで包み、ひもで簡単には開かないように縛ることで、マレーグマが嗅覚や前肢を使って餌を探し、解体する行動を引き出すことを目的としている。
この取り組みは、単なる栄養補給にとどまらず、退屈の防止や身体能力の維持・向上を図るものであり、飼育下においても野生動物としての行動特性を保つために重要な役割を果たしている。野生復帰を見据えた管理の一環であることを実感した。
BSBCCでの活動中に最大の気づきとなったのは、日本における野生動物保護活動との形態の違いであった。日本では、行政からの補助金を基盤として事業が運営される場合や、ボランティア精神に大きく依存した活動形態が多く見られる。一方で、BSBCCでは、生物保全そのものをエコツーリズムとして展開するなどの方法により、活動資金を自ら生み出す仕組みが構築されていた。
この収益は単に施設運営の資金源となるだけでなく、来訪者を呼び込むことで地域経済にも利益をもたらし、周辺地域からの理解や支持を得る効果を生んでいる。さらに、こうした実績を基盤として行政からの協力や補助金を引き込み、活動規模を拡大していくという循環構造を目指している点が特徴的であった。この考え方は、BSBCCの所長である Wong Sieu Te 博士から直接説明を受けたものである。この「循環保全モデル」は、日本の自然保護活動を考える上で決定的に重要な示唆を与えるものだったと考えている。BSBCCでは、生物保全を単なる保護活動として完結させるのではなく、エコツーリズムという形で社会的・経済的価値に転換し、そこで得た収益を再び保全活動へと還元している。さらに、その活動自体が「客を呼ぶ装置」となり、地域経済に利益をもたらすことで周囲の理解と支持を獲得し、結果として行政からの協力や補助金を引き込む好循環を生み出している。このように、保全・経済・行政・地域社会が相互に支え合う構造が、意識的に設計されている点が極めて印象的だった。
一方で、日本の保護活動を振り返ると、補助金に依存した上からの施策や、善意に支えられたボランティア活動に留まる例が多く、長期的な視点で自立的に資金を生み出し、社会全体を巻き込む仕組みづくりは十分とは言えないように感じる。行政に対する問題提起や批判はあっても、それを具体的な解決策として実装し、持続的なモデルとして提示できている事例は限られている。
また、BSBCCを訪れる来訪者の多くが、欧州や豪州といった環境保全意識の高い地域からの観光客であることも示唆的であった。日本では内需拡大を前提とした議論がなされがちだが、環境保全という分野においては、国際的な関心や需要を積極的に取り込む方が、長期的には合理的である可能性が高い。もちろん、国内向けの教育・啓発の重要性を否定するものではないが、それだけに依存しない視点が必要だと感じた。
以上を踏まえると、日本の自然保護活動に今後必要なのは、「守ること」そのものではなく、保全を社会の中で機能させる仕組みを設計し、実行する視点であると考える。保全活動を経済や地域社会と対立させるのではなく、両立させ、循環させる発想こそが、日本の保護活動に最も欠けており、そして今、最も求められているものだと強く感じた。
本留学を通じて、自然環境や野生動物保全に対する理解の在り方について、自身の考え方に大きな変化が生じた。特に、ボルネオ・サンベア保護センターでの活動中、同じボランティアとして参加していた中国系マレーシア人とツキノワグマの保全について意見を交わした経験は印象深いものであった。その中で、保全問題の解決には研究や現場での取り組みだけでなく、人々の関心や認識そのものを変える必要があるという認識に至った。
その議論の過程で、マレーシアの義務教育制度について話を聞く機会があり、人々の自然環境に対する意識の差は、個人の関心だけでなく、育った環境や教育の内容に大きく影響されていることを実感した。ツキノワグマの問題に対して「教育」という手段を通じてアプローチするという視点は、それまで十分に意識してこなかったものであり、自身の視野の狭さを認識する契機となった。
また、知識として理解しているつもりであっても、それを実体験として咀嚼し、真に理解できていなかった事柄が多く存在することにも気づかされた。現地での体験を通じて得られた学びは、書籍や授業による知識とは異なり、知識が実感を伴った「知恵」へと変化する過程であったといえる。この点において、留学の価値を強く認識した。
さらに、ツキノワグマの現状や抱える課題を他者に説明する際、その多くが生物学的な専門知識を前提としているため、専門外の人に理解してもらうことの難しさも実感した。どの程度まで専門的に説明するべきか、その調整の重要性を認識し、伝える力の必要性を強く感じた。
加えて、現地でストリートチルドレンと接する機会を得たことも、自身の価値観に大きな影響を与えた。言語が十分に通じない中でも、身振り手振りによるやり取りを通して、多くのことを感じ取ることができた。これまで日本で耳にしてきた「世界には十分に食事ができない人がいる」という言葉を、実体験として理解するに至り、自身が置かれてきた環境の恵まれた側面を強く認識した。
以上の経験を通じて、物事を知識として理解する段階から、他者や社会との関係の中で捉え直す姿勢が身についたと考えている。この留学は、自然環境や保全活動への理解を深めただけでなく、自身の思考の枠組みを広げる重要な機会となった。
今回の留学を通して得た最大の成果は、「保全と社会をつなぐ仕組みづくり」という視点である。この学びを高知県における四国のツキノワグマ保全へと広げていくため、まずは自分自身が実行可能な形で行動していきたいと考えている。
具体的には、四国のツキノワグマが置かれている現状や課題について、学校や地域イベントでの講演、SNSやメディアを活用した情報発信を行い、生態や現状、保全の重要性を分かりやすく伝える活動を継続していく予定である。専門的な内容を一方的に伝えるのではなく、関心を持つきっかけをつくることを重視し、保全を「身近な問題」として捉えてもらうことを目標とする。
また、留学中に見学したエコツーリズムや環境教育の取り組みを参考に、四国においても自然と触れ合いながら学べる場づくりや、若い世代が興味を持ちやすいコンテンツの提案など、学生の立場だからこそできる柔軟な発信や企画にも挑戦したい。これらの活動を通じて、県内におけるツキノワグマ保全や留学成果への関心を高め、将来的には持続的な保全の仕組みづくりにつなげていくことを目指す。四国のツキノワグマ問題と、マレーグマ保護施設が抱える課題には、「金銭的利益と保全活動の結びつきが弱い」という共通点があった。その中で、マレーグマセンターがエコツーリズムを活用し、得られた利益を保全へ還元する仕組みを構築していたことは強い印象を残した。保全を持続させるためには、社会・経済・文化を巻き込んだ循環型の仕組みづくりが不可欠であるという認識に至った。
以上のように、本留学で得た成果は、今後の探究活動や進路選択、さらには地域社会への発信へと確実につながっている。これらの学びを基盤として、将来は生物保全と社会・経済を結びつける取り組みに主体的に関わっていきたいと考えている。
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学費:納入総額 132,101 円 |
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住居費:月額 100,000 円 |
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生活費:月額 100,000 円 |
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項目:移動費 140,000 円 |
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学費:納入総額 132,101 円 |
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住居費:月額 100,000 円 |
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生活費:月額 100,000 円 |
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項目:移動費 140,000 円 |
2025年
8月~
2025年
8月
2025年8月5日
関西国際空港を出発し、ベトナム・タンソンニャット国際空港を経由してマレーシア・クアラルンプールに到着した。
8月6日
現地教授と合流後、パハン州タマン・ネガラ国立公園へ移動した。Tebing Guest Houseに宿泊し、ラピッドシューティング、オラン・アスリ(先住民族)訪問、ナイトジャングルウォークを実施した。
8月7日
ボートで巨大木、ケラ(Kelah)保護区、ラタ・ベルコを見学した。午後にブキット・テレセックへのジャングルトレッキングを行い、夜はナイトリバークルーズに参加した。
8月8日
クアラ・サットを訪問した後、宿泊地へ戻った。
8月9日
クロージングセレモニーに参加し、宿泊施設をチェックアウトした。
8月10日
クアラルンプールにて、現地教授同行のもとセントラルマーケットを訪問した。
2025年8月11日
クアラルンプール国際空港(KLIA)からサンダカンへ移動した。
2025年8月12日
サンダカン空港到着後、現地スタッフと合流し、宿泊施設へ移動した。18時より全体ブリーフィングおよびウェルカムディナーに参加した。
2025年8月13日
ボルネオ・サンベア保護センター(BSBCC)にて、安全・健康に関するオリエンテーションおよび施設見学を行った。午後は生活必需品の買い出しを行い、その後エンリッチメント活動に関する説明を受けた。
2025年8月14日~8月24日
BSBCCにてボランティア活動を実施した。活動時間は原則として8時から17時までであり、主にエンリッチメント作業、飼育環境の整備、施設運営補助を行った。
2025年8月25日
宿泊施設をチェックアウトし、サンダカン空港へ移動した。
2025年8月31日
マレーシアを出国した。
2025年9月1日
日本へ帰国した。
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学費:納入総額 520,000 円 |
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住居費:月額 - 円 |
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生活費:月額 100,000 円 |
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項目:移動費 120,000 円 |
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学費:納入総額 520,000 円 |
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住居費:月額 - 円 |
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生活費:月額 100,000 円 |
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項目:移動費 120,000 円 |
熱帯雨林を歩いていると、木の根元も部分に動物の毛のようなものが付いていて、現地のガイドの人に聞いてみると、「昨日トラがシカを引きずりながらジャングルの奥の方に消えてったよ」とニコニコと笑いながら言われたことは衝撃であった。現地のガイドの方は反応を楽しむようによく私たちを驚かせてきた。サソリを木の棒の先できながら「ちなみにこのサソリに刺されたら死ぬよ」とこれまたニコニコと笑いながら説明された。驚いてばかりの波乱万丈な生活であったがとても愉快で現地の人のやさしさに触れたとても良い留学であった。一緒に熱帯雨林を散策したマラ工科大学の教授のセカさんはセカおじさんの愛称で呼ばれ、とても気さくで親切にいろんなことを教えてくれた。京都大学で博士号をとったそうで日本語も話すことができ、英語だけのコミュニケーションで行き詰ったときはいつも助けていただいた。若者だからもっといっぱい食べなさいとたくさんのマレー料理を食べさせてくれて、マレーシアでも珍しいパームの木の根元をドリアンに一緒に煮込んだ料理や現地の川で捕れた魚等これまで食べたことないものばかりで毎日がとても刺激的であった。その一方で、熱帯雨林の植生やその成り立ち、マレーシアの自然環境の特徴、さらにマレーシアの歴史や法制度に至るまで、幅広い分野について丁寧な説明と指導を行ってくれた。
マレーグマ保護センターでマレーグマのお世話をしていた時のことでした。マレーグマ保護センターはもともとのジャングルの地形を生かし、そこをフェンスで取り囲むようにして施設が作られていました。そのフェンスは木登りが得意なマレーグマが脱走しないように電気柵になっていて、その電気柵の点検も活動の一つでした。電気柵にジャングルの小枝や葉っぱが引っかかって漏電しないように小枝をどけるのが私の役割だったのですが、広いジャングルを歩きながらの作業は大変なものでした。私は誤って電気柵に触れてしまい感電してしまったのです。心臓にドンという衝撃が走り、体がしびれるような感覚に襲われました。感電するのは今回が初めてでしたが、幸いマレーグマは世界で一番小さいクマ(中型犬よりやや大きいくらいのサイズ)だったので電気柵の電圧はそこまで強く設定されていなかったようです。びっくりしましたが5分ほど休みすぐに作業に戻ることができました。皆さんも感電には気を付けてください。
特にこれは発展途上国に渡航する人は確認してほしいのですが、自分が渡航する国でどのような病気があるのか調べておいた方がよいです。マレーシアは比較的安全なのですが、私は熱帯雨林でのフィールドワークが多かったので多めにワクチンを打ちました。(A型肝炎、B型肝炎、腸チフス、狂犬病...etc)ワクチンは何度も打たなけらばならないものが多く、また次に打つのに何か月が待たなければならないものもあります。トビタテ生は採択が決まったらまず、調べて渡航外来などに行くことをお勧めします。
また現地でも蚊に刺されないように注意をしましょう。マレーシアで蚊に刺されると、腫れが長く続き、さらにデング熱などに感染する恐れがあります。私がデング熱に感染したときは体温が40℃まで上がって大分きつかったです。あと外務省のアプリ「たびレジ」を入れておくと便利なので渡航前に登録しておいてください。
高校生コースで参加する高専生は特に聞いてほしいのですが、高専は普通の高校と違い先生方がみな研究者であるという特徴があります。自分の探求テーマ次第ではあるのですが、とにかくいろいろな先生に頼んで海外にコネクションを持っている先生を探しましょう。先生のコネクションを使えると、一般の人は入ることができないような施設でも受け入れていただける可能性が高くなります。自分だけの他のトビタテ生と被らない探求ができるので高専を上手く利用していきましょう。
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