坪井 春樹

出身・在学高校:
静岡県立 藤枝西高等学校
出身・在学校:
高知大学
出身・在学学部学科:
総合人間自然科学研究科 応用自然科学専攻
在籍企業・組織:


最終更新日:2026年07月22日 初回執筆日:2026年07月22日

インドネシアで水銀分析装置の性能評価

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • Brawijaya University・Graduate School
  • インドネシア
  • マラン
留学期間:
3ヶ月
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 640,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

所属研究室で開発した、開発途上国への導入を想定した小型水銀分析装置をインドネシアにて実際に問題なく使用できるかを実証しました。水銀の分析は安全な水の確保において非常に重要ですが、その実施には高額な分析機器と技術者が必要となるため、経済・技術的な制約を抱える開発途上国では実施が難しい地域が存在します。そこで、所属研究室で開発した簡易水銀分析を基盤技術とした、安価で簡便に分析可能な小型水銀分析装置を開発し、実際に水銀汚染が生じている開発途上国の一つであるインドネシアにて装置の性能を実証しました。大学のラボにて装置の性能を評価し、事前に日本で得られた性能と比較したところ、同程度の性能であることが確認され、インドネシアにおいても問題なく分析できることが確認できました。次に、河川へ装置を運搬し、河川水中の水銀を分析可能であるかを調査しました。その結果、河川水に水銀が含まれる場合でも、従来の水銀分析法と同様に測定が可能であることがわかりました。

留学の動機

これまで所属研究室で簡易水銀分析法の開発に携わってきました。その目的は、経済的・技術的制約を受ける開発途上国で使用できる水銀分析技術を開発することでした。しかし、開発途上国向けの技術開発を掲げているものの、私は汚染状況や分析環境について、研究論文や公的報告書からしか知識を得られていませんでした。そこで、本当に必要とされる水銀分析装置を開発するため、開発途上国での研究留学を決意しました。

成果

研究の成果として、開発した水銀分析装置がインドネシアの大学の実験室にて、正確な水銀分析が可能であることを実証しました。加えて、河川に装置を設置して河川水の調査を実施したところ、今回の調査地点では水銀は検出されませんでしたが、水銀が含まれることを想定した試験では、従来の水銀分析法と同様に測定できることを確認しました。また、この留学を契機にBrawijaya大学との共同研究を開始することができました。

ついた力

なんとかする力

「なんとかする力」とは、困難な状況でも諦めずに行動を続け、状況の改善を図る力です。私は本留学中、化学実験に必要な実験施設の確保や実験用品の調達に苦労しました。しかし、自ら試薬会社や用品メーカーへ連絡し、必要な物品を手配したことで実験を開始することができました。この経験から、困難な状況でも粘り強く行動し続けることの重要性を学びました。

今後の展望

今回の留学により、開発した水銀分析装置がインドネシアでも使用可能であることを確認しました。一方で、社会実装に向けては、検出感度や測定精度のさらなる向上が必要です。今後は、社会実装に向けた装置の改良を進めるとともに、インドネシアの複数地域で環境調査を実施し、環境水中の水銀を検出できる装置としての実績を積み重ねていきたいと考えています。

留学スケジュール

2026年
3月~
2026年
6月

インドネシア(マラン)

インドネシア・東ジャワ州マランにあるBrawijaya Universityに留学し、自身が開発した小型水銀分析装置の性能を実証するため、大学の実験室および大学付近を流れるBrantas川で水銀分析を実施しました。その結果、本装置がインドネシアの環境下においても簡便に水銀分析を行えることを確認し、現地での有用性を実証しました。また、実験に加え、8カ国の学生が参加するSDGsに関するイベントに参加し、環境問題や教育について意見交換を行いました。特に、開発途上国出身の学生が先進国に対して抱く考えや期待を直接聞く機会を得て、自身の視野が大きく広がりました。さらに、Brawijaya University日本語学科の学生や教職員とも交流し、日本に対する印象や文化について率直な意見を聞くことができました。加えて、アンバサダー活動として水俣病や水銀公害に関する認知度・意識調査を実施したところ、現地では十分に認知されていないことが分かりました。この経験を通じて、環境問題の解決には技術開発だけでなく、環境教育や情報発信を通じて人々の意識を高めることも重要であると実感しました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

開発した装置を実証している様子
8カ国の学生が参加したSDGsのイベントへ参加
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

感謝してもしきれない、お世話になった・大好きな人

留学先では日本人がほとんどおらず、不安を感じることもありました。しかし、Brawijaya大学のAyu先生をはじめ、日本語学科の教職員や学生の皆さんが温かく迎え入れてくださり、安心して留学生活を送ることができました。
また、多くの学生が日本のアニメに夢中になっており、インドネシアで日本のアニメについて語り合えるとは思っていなかったため、とても楽しい時間を過ごしました。さらに、日本語の授業に参加させていただいた際には、学生の皆さんの日本語学習に対する意欲の高さに驚き、大きな刺激を受けました。
異国の地で温かく迎え入れていただいたことや、日本文化を通じて現地の学生と交流できたことは、私にとって留学生活の中で最も印象に残る経験となりました。

日本語学科の授業に参加した様子

雨季はスコールと蚊にご注意を

  • 生活 : 治安・安全

私が留学を開始した3月中旬は、インドネシアでは雨季にあたり、1日に1~2回ほど、突然激しい雨が降るスコールが発生していました。雨によって湿度が高くなるため、屋外では蚊が多く発生し、十分な対策をしないと虫刺されに悩まされることがあります。
スコールへの対策としては、天気アプリで雨雲の動きをこまめに確認し、それに合わせて屋外での行動予定を立てることをおすすめします。また、蚊への対策としては、コンビニで購入できる虫除けスプレーを常備すると便利です。さらに、余裕があれば、安価なコンセント式の電気蚊取り器を購入しておくと、室内でも効果的に蚊を防ぐことができます。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学先では、気候や宗教、文化、生活習慣など、日本とは異なる環境に触れる機会が数多くあります。その中で、日本では得られない価値観や考え方に出会い、自分自身の視野を広げることができるはずです。慣れない環境で戸惑うこともあると思いますが、現地の文化や習慣を尊重し、周囲への配慮を忘れずに過ごすことで、充実した留学生活を送ることができます。ぜひ積極的に現地の人々と交流してその国の魅力を探してみてください。