留学大図鑑 留学大図鑑

中井百合香

出身・在学高校:
高田高等学校
出身・在学校:
慶應義塾大学
出身・在学学部学科:
総合政策学部
在籍企業・組織:


最終更新日:2024年05月15日 初回執筆日:2024年05月15日

竹を用いたインテリアデザイナーを目指して

留学テーマ・分野:
専門留学(スポーツ、芸術、調理、技術等)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • ロンドン芸術大学・IBUKU
  • インドネシア・イギリス
  • ロンドン・バリ島
留学期間:
6ヶ月
総費用:
2,800,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,350,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

私は大学の活動も通じて模索していた竹材の活用法として、インテリアの材料として使うことで竹の需要を上げられないかと考えていました。今回の留学では竹をメインに用いた建築アトリエでインテリアデザイナーのインターンシップとして働き、日本の竹にも応用できるデザイン手法や加工技術を学ぶことを目的としています。また、大学では建築設計の授業は受けていたのですがインテリアデザインの授業はなかったので、インターンシップの前にロンドン芸術大学で本場のインテリアデザインのショートコースを受講することにしました。大学卒業までに残された時間が6ヶ月間だったので、2ヶ月間ロンドン芸術大学、4ヶ月間インターンシップに行きました。

留学の動機

大学で世界を飛び回って活躍している教授がたに出会い、私も将来彼らのように働きたい!と強く思うようになったことが一番最初でした。環境に優しく、産業革命によって需要が下がり、持て余されている竹材に着目し、大学内で活用法を模索していましたが、新しい技術を吸収するため海外でのインプットを志しました。

成果

デザイナーとして世界を股にかけて活躍する、という夢が一気に現実味を帯びました。英語力に自信がなく、日本人が全くいない環境で授業を受け、仕事をするだなんて自分にとっては到底無理だと尻込みしていましたが、トビタテの後押しを受け、えいやっと挑戦してみたらトラブルもありましたが計画を完遂することができました。イメージできることは実現できる、を体感しています。

ついた力

問題解決力

目の前の複数のトラブルに対して優先順位をつけて、慌てず1つ1つ解決していく力がついたと思います。大学側の事情でコースがキャンセルされたり、家がなかなか見つからなかったり、十分に準備する時間が足りない中で、急を要するものと後回しにしても問題がないものを判断し、行動しました。住む家を決めないままインドネシアに渡航するなど少し無茶もしましたが無事に帰国できました。

今後の展望

一度社会に出ますが、その経験を通じて自分に足りない力、これから必要になる力が何かを把握してから留学で大学院進学を志しています。デザイナーとして世界を股にかけて活躍する、という夢の実現のためにこれからも一歩一歩前進していきます。

留学スケジュール

2023年
8月~
2023年
9月

イギリス(ロンドン)

ロンドン芸術大学にてインテリアデザインのmodule 2を受講。その後インテリアスケッチの授業を履修するはずが大学側の事情でキャンセルされてしまったので、ファッションデザインコースを受講し、インテリアにおけるファブリックの使い方を吸収しました。大学では建築設計の授業を履修していたので、ソフトウェアの扱い方には慣れているから大丈夫だろうと中級編にあたるmodule 2を受講したのですが、1ヶ月間で初めて扱うソフトウェアを2つ学び、2階建てのレストランの内装設計を終わらせることはとても大変でした。ほとんどの生徒がmodule 1から受講していたので教えてもらったり、課題が多い日には友達と一緒にカフェや図書館に集まって友人と作業したおかげで乗り越えることができました。とても良い思い出です。また、海外の友人とここまで密接に関わる経験は初めてだったので、生きた英会話を学ぶことができました。このおかげで英会話に対する苦手意識が完全になくなりました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

インテリアデザインの授業の様子
最終発表の様子
授業終了後、教授も一緒に
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

2023年
10月~
2024年
1月

インドネシア(バリ島)

竹を中心に材として扱い、そのデザイン性の高さから評価されている建築アトリエIBUKUでインテリアデザイナーのインターンシップとして活動しました。使うソフトウェアはロンドン芸術大学で学んだものが主流だったので多いに助けられました。同じくインターンシップとして少し先に働き始めていたインドネシアの大学生2人と、同じ日にインテリアデザイナーとして入社した同い年の子と特に仲良くなり、バイクに乗れない私を連れてお昼ご飯を食べに行くなど、助けてもらう場面がとても多かったです。インテリアデザインチームのメンバーとも徐々に打ち解けることができ、気軽に質問させてもらえました。家は、最初の2週間は近くのAirbnbを借りて徒歩で通っていたものの、歩道や街灯が整備されておらず、犬が野放し状態で吠えられ、とても不便でした。しかし、職場までの送り迎えをホストファミリーがしてくれる民泊のようなホームステイ先を見つけることができ、温かく迎えられ残りの期間は快適に過ごすことができました。最後の1ヶ月間では、自分がデザインした家具を、IBUKUと提携している工場の協力のもと制作することができました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

クリスマスイベントの様子
オフィスと私がデザイン、制作した家具
インターンシップ仲間と一緒に
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

ココでしか得られなかった、貴重な学び

職場の同僚の一人がバリで結成したスケッチサークルに誘ってもらい、毎週末予定が合えば参加させてもらっていました。そこで出会う人々もまたデザイナーだったり、画家だったりと作品を作り上げる職業の人々が多かったです。そんな方々と一緒に、バリの中の自然あふれる場所に行ってはスケッチの時間をとり、最後にみんなで作品を発表しあう、そんな贅沢で豊かな時間の使い方と、コミュニティの居心地の良さにとても感銘を受けました。日本では日常に溢れているコンテンツを消費することで時間を使うことが多かったですが、バリでお休みの日に自然を感じられる滝や川、山に出かけて思い思いに絵を描く、そしてみんなで褒め合い、最後にはご飯を食べながら近況を話す。こんなに豊かな時間の使い方があったかと、バリで気付かされました。日本でもお金を使ってコンテンツを消費するのではなく、友人を誘って、季節の変わり目や自然を五感で感じて作品を作る、そんな時間をとろうと思うようになりました。

滝でスケッチ
マングローブの生えている川でカヌーを漕いだ後に

選択して下さい

休学/留年せずに4年生で留学という選択肢

  • 単位・留年 : 休学・留年

私は大学4年の夏休みから半年間の留学に行きました。卒業単位はすでにとり終え、就職活動は留学準備と同時並行で行い渡航前に終わらせ、卒業制作も留学中に0から行うのは大変だろうという判断で、4年生の前期から開始していました。渡航前までにひと段落つけ、留学中の成果を加えた形で完成させました。そして、留学期間中は進路のことや卒業の心配なく現地での活動に集中できたのでとても良かったです。しかしその一方で、帰国後すぐに就職をしてしまうために、せっかく留学を経て得た知見や人脈を最大限に活用しきれないという勿体無さを感じています。留学を終えてから大学院進学という進路も考えられたな、もし大学院に行っていたら留学経験をもとにさらに自分の研究を発展させられただろうなと思うようになりました。なので、留学に行くタイミングについては4年生がベストであったかと聞かれると少し悩んでしまいます。ただ、私の場合は交換留学とコロナの時期が被っていたという点と、計画上私費留学という形態を取らざるを得なかったにもかかわらず休学/留年せず大学生というタイミングで留学できたことは本当に良かったと思っています。

これから留学へ行く人へのメッセージ

想像以上に世界は広く、優しい人に溢れています。留学で得た全ては私の人生を大きく好転させてくれるだろうと胸を張って言えます。実家を出たことが無く、一人での海外経験も0だった私でも無事に日本に帰ってくることができました。少しでも興味があるのなら、どうか、一歩を踏み出す勇気をもってみてください。