MIZUKI

出身・在学高校:
出身・在学校:
福岡大学
出身・在学学部学科:
人文学部フランス語学科
在籍企業・組織:


最終更新日:2026年10月30日 初回執筆日:2026年10月30日

フランスで集めた柔道着をモロッコへ

留学テーマ・分野:
大学生:交換・認定留学(日本の大学に在籍しながら現地単位取得を伴う留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • CY Cergy Paris 大学
  • モロッコ・フランス
  • セルジー・カサブランカ・マラケシュ
留学期間:
11ヶ月
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,400,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
フランス語 挨拶など基本的な会話ができるレベル<DELF/A2> → 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<DELF/B1-B2>

留学内容

テーマ:柔道大国フランスで集めた使用済み柔道着をモロッコの子どもたちへ。―フランスを通して、日本とフランス語圏アフリカをつなぐ―

柔道発祥の地・日本、柔道大国・フランス、柔道着や指導環境が不足するモロッコを柔道でつなぎ、一方的な支援にとどまらない交流を目指した。フランス各地の柔道クラブで103着の使用済み柔道着を譲り受け、そのうち53着をモロッコの子どもたちへ寄贈した。また、現地で日本語ワークショップを開催する機会を得て、フランスの中学校で2回、モロッコの柔道クラブで3回、計5回実施した。フランスでは日本への関心の高さを実感した一方、モロッコでは日本との交流を望む声があるものの、アジアを遠い存在と捉える認識や交流機会の少なさが課題として見えてきた。これらの活動を通じ、物資の提供だけでなく、相互理解を深める交流の機会をつくる重要性を学んだ。

留学の動機

幼少期からアフリカの自然に関心を持ち、難民や貧困問題にも興味を抱いた。フランス語を学ぶ中で、日本とフランス、フランスとアフリカの歴史的・文化的なつながりに関心を持ち、フランスを通してアフリカをより深く理解したいと考えた。また、日本・フランス・アフリカを結ぶ共通の文化として柔道に着目し、フランスでの学びや交流を通じて、三者のつながりや支援のあり方の可能性を探りたいと考え、留学を志した。

成果

フランスで103着の柔道着を集め、53着をモロッコの子どもたちへ寄贈し、2か国で計5回の日本語ワークショップを実施した。フランスでは日本文化への関心とリスペクトの高さを実感した一方、モロッコでは日本との交流を望みながらも接点が限られている現状を知った。また、個人プロジェクトに協力を得るには、熱意だけでなく、相手にとっての意義や相互の利益を明確にし、共感を得られるよう発信することが重要だと学んだ。

ついた力

周囲を巻き込み挑戦を実現する力

留学当初は、準備が整っていないことを理由にフランスの柔道クラブへの協力依頼をためらっていた。しかし、完璧な準備を待つのではなく、まず行動し、試行錯誤しながら周囲に協力を求める姿勢が身についた。また、相手にとっての意義を伝え、信頼関係を築くことの重要性を学んだ。多様な人々を巻き込みながら、103着の収集と53着の寄贈を実現した。

今後の展望

「フランスを通してフランス語圏アフリカと日本をつなぐ」というテーマを軸に、今後も生涯を通じて国際協力に携わりたい。個人的なプロジェクトとして、モロッコと日本を繋ぐイベントや活動を実現させたい。海外の大学院はデジタルマーケティングか国際協力を専門的に学ぶか模索中だが、今回の経験で得た発信力の重要性や企画への関心を生かしたい。現在はフランス語力向上の為、フランス人スタッフが多い職場で働いている。

留学スケジュール

2025年
9月~
2026年
6月

フランス(セルジー)

2025年9月から2026年7月まで、フランスのCY Cergy Paris Universitéに留学し、フランス語やフランス文化、環境問題について学んだ。大学には、フランス語圏アフリカにルーツを持つ学生が非常に多く、フランス語を学ぶだけでなく、異なる価値観や社会に対する考え方に触れるとともに、フランスとフランス語圏アフリカとのつながりを実感することができた。

留学前は、フランスを通して日本とアフリカをつなぐことを目標としていた。日本とアフリカの直接的な交流機会が限られている中で、両地域と歴史的・文化的なつながりを持つフランスを拠点とし、共通する文化である柔道を通じて交流を生み出すことを計画した。留学中には、現地の人々との交流を深めるとともに、現地の中学校で日本語ワークショップを実施し、日本の言語や文化を紹介する活動にも取り組んだ。

フランスでの主な活動は、使用されなくなった柔道着を回収することである。フランス国内の柔道クラブや団体に協力を呼びかけ、柔道着の回収や仕分けを行った。当初は異なる地域への支援を主に検討していたが、活動を進める中でフランスとフランス語圏アフリカの繋がりの強さを強く感じ、フランス語の協力者の方々にとっても意義のある取り組みになるよう、フランス語圏アフリカへの支援も加え、粘り強く働きかけたところ、当プロジェクトの意義に賛同してくださる協力者の方々が増え、回収が飛躍的に進んだ。協力を呼びかけても、すぐに反応を得られるわけではなく、実際に協力者を見つけるまでには多くの時間を要した。しかし、粘り強く働きかけ、物資の回収や輸送の準備を進める中で、国際協力を実現するためには、理想を掲げるだけでなく、現地の状況を理解し、双方にとって意義のある取り組みとなるよう、多くの人々と連携しながら具体的な行動を積み重ねることが重要だと学んだ。

また、留学生活を通じて、日本では当たり前だと考えていた価値観が、必ずしも世界共通のものではないことを実感した。異なる文化的背景を持つ人々と生活し、意見を交わす中で、日本にある当たり前や価値観を客観的に見つめ直す機会が増えた。こうした経験は、自分自身への理解を深めるとともに、他者との違いを受け入れながら、自分自身の価値観も大切にする姿勢につながった。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

パリでの週末
ハウルの動く城の舞台:コルマール
現地中学校での日本語ワークショップ
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

2026年
7月~
2026年
7月

モロッコ(マラケシュ・カサブランカ)

フランスでの活動を経て、2026年7月にはモロッコを訪れ、フランスで回収した柔道着53着を届ける活動を実施した。フランスで始めた取り組みを実際の支援につなげられたことは、大きな成果であった。また、現地の人々との交流を通じて、支援を行う側の視点だけでなく、受け取る側の状況やニーズを理解することの重要性を学んだ。

さらに、現地の人々と関わる中で、日本をはじめとするアジアの国々は、モロッコの人々にとって魅力的な存在である一方、地理的な距離や交流機会の少なさから、身近に感じることが難しい国々でもあることを知った。日本に対する関心があっても、実際に日本の人々や文化とつながる機会は限られている。この経験から、国や地域への関心があっても、それを具体的な交流につなげるための機会が十分に存在するとは限らないことに気づいた。

今回の留学では、大学での学びに加え、異なる国や地域の人々をつなぐ経験を得ることができた。フランスでの学びとモロッコでの実践を通して、言語や文化、スポーツは人々の相互理解を促す手段であり、自分自身が行動を起こすことで、将来世代に向けた国や地域を越えた交流を生み出せることを実感した。同時に、日本とモロッコの間にある距離を縮め、互いの関心を実際の交流へとつなげるためには、継続的な働きかけと交流の機会をつくることが必要だと感じた。この経験を今後の学びや活動にも生かし、異なる文化や社会への理解を深めながら、人々をつなぐ役割を担っていきたい。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

モロッコでの寄贈式
マラケシュ
モロッコの朝ごはん
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

あなたにとって留学とは?

留学とは、自分の価値観や自分自身を肯定してくれる旅の一つだ。

日本にいた頃の私は、やりたいことがあっても、人からどう思われるか、社会のレールを踏み外していないかを、気にしていないつもりでも気にしていた。個人的には、日本には「自分のやりたいこと」よりも社会が求める生き方に合わせる風潮や、そうせざるを得ない仕組みがあると感じている。

だからこそ、一度そのレールから離れ、外の世界を見ることには大きな意味がある。日本では周囲から理解されにくいことが、海を越えた別の国では当たり前として受け入れられ、称賛されることもある。留学を通して、日本の当たり前は世界の当たり前ではないと実感した。そして、出会った人の数だけ異なる価値観や生き方があることを知った。

世界は、自分が思っているよりずっと広い。

外の世界に触れることで、今まで知らなかった価値観に出会い、自分を否定することなく、自分に合った生き方を探すことができる。私自身、「人にどう思われるか」よりも「自分はどう生きたいか」を大切にするようになった。

現在は日本に帰国しているが、留学前よりもずっと生きやすくなったと感じている。そして来年、再び海外を拠点に活動を始められるよう、日々奮闘している。留学は、世界を知る旅であると同時に、自分自身を知り、自分の人生を自分で選ぶ自由と責任を得る旅でもあった。

夏に訪れたシチリア島で。
早起きして散歩に出たベネチアの朝6時

熱意だけでは動かない。自分の思いを、相手にとっての価値へ。

  • 留学先探し : ボランティア

当初、フランスの柔道クラブとのコネクションは一切なく、各クラブに「使用済み柔道着を集め、モロッコの子どもたちへ届けたい」という思いをメールで伝え、協力を呼びかけ続けた。しかし、約半年間ほとんど返信がなく、大学での学業との両立も難しくなり、活動の進め方に行き詰まっていた。

転機となったのは、現地大学の教授に相談したことだった。「フランスに協力してもらうには、フランスにとっても意義のあるプロジェクトだと理解してもらう必要がある」という助言をいただいた。それまでの私は、自分の熱意を伝えることに重点を置き、協力する側にどのようなメリットがあるのかを十分に考えられていなかった。

そこで、「フランスを通して日本とフランス語圏アフリカをつなぐ」というテーマを明確にし、フランスにとっても、日本やモロッコとのつながりを深め、日本文化へのリスペクトを背景に、柔道を通じた国際交流を実現できるという意義を伝えるようにした。すると、県の柔道協会が大会での柔道着回収に協力してくださるなど、少しずつ協力の輪が広がり、最終的に103着を集めることができた。

この経験から、個人のプロジェクトを実現するには、熱意だけでなく、相手のニーズや立場を理解し、双方にとって価値のあるパートナーシップを築くことが重要だと学んだ。また、相手の共感や協力を得るためには、伝え方や発信の仕方にも戦略が必要だと実感した。今後は、自分の思いを行動に移す力に加え、相手の視点から企画の価値を伝えるマーケティングの知識も身につけ、より多くの人を巻き込みながら活動を実現していきたい。

フランスの柔道クラブとのお別れの時

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学は、自分の価値観や生き方を見つめ直す機会でもあります。完璧な計画や明確な目標がなくても、まずは一歩踏み出す。思い通りにいかないことや、周囲に理解されないこともあるかもしれません。それでも、自分から行動し、人と出会い、対話することで、思いもよらない道が開けることがあります。世界には、自分がまだ知らない価値観や生き方が無数にあります。どうかあなたが自分らしく入れる場所を見つけられますように。