Ichika

出身・在学高校:
広尾学園高等学校
出身・在学校:
出身・在学学部学科:
在籍企業・組織:

語学学校と研究活動の両立や、プライバシー保護の規制が厳しいシンガポールで行う探究調査については詳しいので、悩んでいる人はぜひご相談ください!


最終更新日:2026年10月23日 初回執筆日:2026年10月23日

「知っているのに動かない」暑さの謎

留学テーマ・分野:
短期留学(3か月以内、語学・ボランティアなど各種研修含む)・語学留学
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • クリスタルラーニングセンター有限責任株式会社(Crystal Learning Center Pte Led)
  • シンガポール
  • シンガポール
留学期間:
2週間半
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 210,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル<TOEFL ibt 100> → 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル

留学内容

テーマは「なぜ人は危険な暑さを過小評価し、何が暑さ回避行動を促すのか」。暑さの性質が違う日本とシンガポールを比べ、環境と心理の両面から探る計画で臨んだ。午前は語学学校で英語を学び、午後は現地の複数の地点で、人々の日陰の使い方や暑さの環境を調べ、大学や企業、研究プロジェクトの専門家にもインタビューした。現地では個人情報保護のルールが厳しく、人に機器を付けてもらう実験は断念して、通行人を観察する調査に切り替えた。調査では、日陰が街の設計に組み込まれていることが、人々の行動に関わっている可能性が見えてきた。帰国後は日本で歩行実験を行い、伝え方や順序の工夫で、暑さを避ける行動が変わることが分かった。

留学の動機

私は日本有数の酷暑都市に住んでおり、毎日警報が出るのに日陰を使わない人を多く見かけ、「暑さのリスクを知っていても行動しないのはなぜか」と疑問を持った。暑さが一時的な日本と、日陰が街に組み込まれ一年中暑いシンガポールを比べれば、環境と行動の関係が分かると考え、現地で確かめたくて留学を決めた。

成果

シンガポールの複数の地点(6箇所)で、人々の日陰の使い方を調べ、大学や企業などの専門家3か所にインタビューした。日陰が街の設計に組み込まれていることを学んだ。ホストファミリーやシンガポールの友人との会話で、「日傘をしている人は観光客」と聞き、データだけでは分からない、日陰が生活に溶け込んでいる実感を得た。語学学校の友人とも交流し、日本文化も紹介した。

ついた力

自分から動く力

面識のない研究者や企業に自分から連絡し、インタビューが実現した経験で身についた。個人情報保護法で実験を断念しても定点観測に切り替え、現地ルールに合わせて計画を組み直した。ホストファミリーや語学学校の友人と英語で交流し、不安でも一歩踏み出す自信がついた。

今後の展望

今年の秋と来年の春から初夏に、同じ人たちにもう一度実験をして、夏の結果が暑さだけのものかを確かめたい。国内の他の都市や、海外の暑い地域でも調べ、一人ひとりに合った暑さ対策の伝え方を考えて、社会に提案したい。将来は海外の大学で学びたい。

留学スケジュール

2026年
7月~
2026年
8月

シンガポール(シンガポール)

ホストファミリー宅に滞在し、平日の午前は語学学校で英語のレッスンを受けた。多国籍の生徒と英語で話すうちに、最初は緊張していたやりとりにも慣れていった。午後は、「人はなぜ危険な暑さでも日陰を選ばないのか」を調べる探究活動に取り組んだ。市内の6地点で、各6回、日陰と日向のどちらを歩く人が多いかを数え、気温や風も記録した。また、大学の教授、暑さ対策の研究プロジェクトの研究員、企業の方にインタビューした。「緑を増やせば涼しくなる」と思っていたが、そうとは限らないと知った。日陰も、街路樹の枝葉の長さまで計算して設計されていた。

調査では、駅前やショッピングモールの前で、日陰を選ぶ人が日本より多いと分かった。日陰が街の設計に組み込まれていることが、人々の行動に関わっているのだと思った。一方で、現地では個人情報保護のルールが厳しく、人に機器を付けてもらう実験はできなかった。そこで、通行人を観察する調査に切り替えた。

現地の人と話さないと分からないこともあった。ホストファミリーの「日傘をしている人は観光客だとすぐ分かる」という一言で、日陰を選ぶ行動が生活に溶け込んでいると実感した。ホストファミリーの子どもとは毎日遊び、罰金のある厳しいルールの話にも驚いた。ホームパーティと語学学校では、うちわ作りやたこ焼きで日本文化を紹介した。

不安でも自分から連絡すれば、専門家が力を貸してくれた。この経験で、「まず自分で動いてみる」自信がついた。帰国後は、留学で学んだことをもとに、私が住む市で歩行実験を行った。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

研究室で暑熱の生理反応測定装置を試す様子
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

感謝してもしきれない、お世話になった・大好きな人

一人で留学するのは、今回が初めてだった。着くまでは、ちゃんと過ごせるのか、ずっと不安だった。
そんな私を、ホストファミリーは家族みたいに迎えてくれた。日本人の私のために日本食を用意してくれたり、観光の予定を組んでくれたりして、本当にうれしかった。
毎日、そこの子どもたちとも遊んだ。消しゴムバトルで大笑いして、サッカーボールを追いかけて、「お姉ちゃん!」と呼ばれるたびに、気持ちが軽くなった。学校の課題のことを考えなくても、なぜか焦らなかった。遊びに夢中になるだけで、こんなに毎日が楽しいんだと、子どもたちの無邪気さに驚いた。
最初は不安だったのに、気づけば、家に帰るのが楽しみになっていた。帰国する日は、留学でいちばん悲しい日になった。一人で来たはずなのに、遠い国に帰りたい場所ができた。

ホストファミリーと行ったナイトサファリ、最高の夜!

シンガポールで人を対象にした研究を行うには?個人情報保護と倫理審査の壁と対処法

  • 留学先探し : 大学

【課題】
私は、シンガポールで、人に機器を付けて歩いてもらう被験者実験をしたいと考えて、留学の計画を立てました。しかし、現地の個人情報保護法(PDPA)と、人を対象にする研究に必要な倫理審査(IRB)の要件を確認した結果、短い留学期間の中で実施するのは難しいと分かり、断念しました。

【解決法】
①人を特定しない調査に切り替える:通行人の顔や名前を記録せず、日陰と日向のどちらを通ったかを、カウンターで人数として数える定点観測にしました。個人情報を扱わずにすむ方法を、事前の計画の段階で考えておいたので、すぐに切り替えられました。
②調査の設計を、複数用意しておく:実験ができなくなっても困らないよう、「人を対象にする方法」と「人を対象にしない方法」の両方を、あらかじめ準備しておくことをおすすめします。
③帰国後に補う:現地で行えなかった被験者実験は、日本で、大学の協力を得て倫理審査を受けたうえで実施しました。

【これから留学する人へ】
実験や調査を予定しているなら、渡航前のなるべく早い時期に、受け入れ先の先生や大学に、実施してよいか、どんな手続きが必要かを必ず確認してください。自分だけで判断せず、必ず受け入れ先や大学に相談してください。

定点観測の地点を探している様子

これから留学へ行く人へのメッセージ

不安でも大丈夫!まず自分から動いてみてください!私は、初対面の研究者にメールを送るのが怖かったのですが、思い切って送ったら、たくさんの人が力を貸してくれました。行く国のルールは、早めに調べておくのがおすすめです。私は、現地の個人情報保護の決まりで、予定していた実験ができませんでした。そして、現地の人と過ごす時間も、ぜひ大切に。ホストファミリーと遊んだ毎日が、一宝物になりました。