シンガポール(シンガポール)
ホストファミリー宅に滞在し、平日の午前は語学学校で英語のレッスンを受けた。多国籍の生徒と英語で話すうちに、最初は緊張していたやりとりにも慣れていった。午後は、「人はなぜ危険な暑さでも日陰を選ばないのか」を調べる探究活動に取り組んだ。市内の6地点で、各6回、日陰と日向のどちらを歩く人が多いかを数え、気温や風も記録した。また、大学の教授、暑さ対策の研究プロジェクトの研究員、企業の方にインタビューした。「緑を増やせば涼しくなる」と思っていたが、そうとは限らないと知った。日陰も、街路樹の枝葉の長さまで計算して設計されていた。
調査では、駅前やショッピングモールの前で、日陰を選ぶ人が日本より多いと分かった。日陰が街の設計に組み込まれていることが、人々の行動に関わっているのだと思った。一方で、現地では個人情報保護のルールが厳しく、人に機器を付けてもらう実験はできなかった。そこで、通行人を観察する調査に切り替えた。
現地の人と話さないと分からないこともあった。ホストファミリーの「日傘をしている人は観光客だとすぐ分かる」という一言で、日陰を選ぶ行動が生活に溶け込んでいると実感した。ホストファミリーの子どもとは毎日遊び、罰金のある厳しいルールの話にも驚いた。ホームパーティと語学学校では、うちわ作りやたこ焼きで日本文化を紹介した。
不安でも自分から連絡すれば、専門家が力を貸してくれた。この経験で、「まず自分で動いてみる」自信がついた。帰国後は、留学で学んだことをもとに、私が住む市で歩行実験を行った。