留学大図鑑 留学大図鑑

かじもん

出身・在学高校:
山口県立徳山高等学校
出身・在学校:
岡山大学
出身・在学学部学科:
教育学部 特別支援教育コース
在籍企業・組織:


最終更新日:2017年07月24日 初回執筆日:2017年07月24日

ASEANのダイバーシティ雇用を日本で

留学テーマ・分野:
海外インターンシップ
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • カセサート大学 人文学部 国際統合マネージメント学科
  • インドネシア・カンボジア・シンガポール・タイ・フィリピン・ベトナム・マレーシア・ミャンマー・ラオス
留学期間:
7ヵ月
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 940,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

【目的】 ‐単なる人手確保ではなく、本人にとっても企業にとっても有意義な人材育成を学ぶ.
 ‐雇用におけるダイバーシティのモデルケースを岡山で実現する.  
〔タイ〕
‐留学の基盤となる人材育成関連の講義を履修.
‐日系企業のイメージや、人材側からのニーズについて、学生に職業観をアンケート.
‐ASEAN University Network(AUN)と日本の大学が合同で行う企業訪問の受け入れをサポート.
‐日系企業ネットワークにてアンケート結果を報告すると同時に、人材育成の実情をインタビュー.
‐ネットワークの集まりに通う中で、先駆的な障がい者雇用を行っている日系企業を探し、訪問.
〔カンボジア〕
‐現地の小学校と孤児院合同の運動会運営をサポート.
‐教育大学を拠点に、地雷の被害を含む障がいの有無や識字率と、雇用の関係を調査.

留学の動機

働き方のダイバーシティに関して、岡山に可能性と需要を感じていた時、地域人材コースの存在を知ったことから決断しました。点字ブロック、児童福祉の先進事例を作ってきた岡山に、ダイバーシティの先進県としての可能性を感じました。また、被災地からの移住が増える中、一時的な求職に留まらない雇用が急務だと考えました。県外出身の私が、充実した時間を送ることができるアットホームな岡山への愛も原動力となりました。

成果

タイの大学では、日本のダイバーシティについて紹介しました。また、企業の人事の方や、教育機関の進路課の方にヒアリングを行いました。カンボジアでは、人材育成について現地の学生とディスカッションする機会をもつことができました。またJICAが協働で進める教員養成プロジェクトに携わる中で、教育と企業の結びつきについて専門家へのインタビューを行いました。

ついた力

自分から逃げない力

日常的に出来事を振り返り、自分と向き合う時間を意識してもつようになりました。当初は、日々起こる現象を捉えることに精一杯になっていました。しかし、その現象の中で自分が瞬時に感じたことを大切にし、自分の観点、性格、傾向を客観的に分析するフィルターをもつことができるようになったと感じています。この分析結果は、今後特に困難さと向き合う場面で、自分の軸になっていくと考えています。

今後の展望

-人材のニーズとの雇用におけるマッチングについて、日本の企業に提案書を提出.
-事後研修でプレゼンテーションを行うことで、全国のトビタテ生や関係者に課題意識を発信.
-大学,行政において勉強会を企画・運営し、ダイバーシティを考えるきっかけづくり.
-現地での調査からの学びを論文にまとめ、卒業論文発表会にて発表.
‐岡山をダイバーシティの先進県にする為、ライフワークとして取り組む.

留学スケジュール

2016年
8月~
2017年
2月

インドネシア・カンボジア・シンガポール・タイ・フィリピン・ベトナム・マレーシア・ミャンマー・ラオス(バンコク)

タイの大学では、日本のダイバーシティについて紹介しました。また、企業の人事の方や、教育機関の進路課の方にヒアリングを行いました。日本では制度等、表面的な情報に触れていましたが、現場に出て生の声を聞くことで、裾野まで行政の支援が行き届いていない現状、一方組織、個人レベルで独自に工夫している取り組みを肌で感じることができ、帰国後の具体的な応用を考えることができました。
「カンボジア国立教育研究所」では、教育省附属校にて教授補助を行い、人材育成について現地の学生とディスカッションする機会をもつことができました。またJICAが協働で進める教員養成プロジェクトに携わる中で、教育と企業の結びつきについて専門家へのインタビューを行いました。特に、昨年末から本格化したカンボジアの障がい者雇用において、海外の先進的な取り組みを多角的に分析し、合理的に応用しようとする姿勢にエネルギーを感じました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

中山間の学校でのボランティア。地域差を意識するようになる。
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

ココでしか得られなかった、貴重な学び

最も成長できたと感じる経験は、企業訪問を通じてのヒアリングです。2011年にタイの工業地帯で起きた大洪水をきっかけに、特に機械が冠水してしまった製造業がタイから撤退する事例が多くありました。そのような状況でも、防災を加味した新たな設備に投資し、タイでの事業の可能性を追い続けようとするエネルギーのある企業の方に、お話をお聞きすることができ、タイの将来性を再認識することができました。多数の企業を訪問する中で、そのようなエネルギーと人材育成への積極性は、比例していると感じました。また、他国から進出する企業と比較すると、敷地内の雰囲気も異なる印象を受けました。例えば、欧米からの企業は、海外進出のプロセスや制度を分厚いマニュアル上で定義しており、先進例を現地の風土に応用させる体制が整っていました。一方で日系企業では、ローカライズは重視されず、敷地内は日本と変わらない空間のように感じました。

調査時はきび団子持参で、賛同頂ける仲間づくり

「情けは人の為ならず」精神

  • 留学先探し : ボランティア

孤児院での活動時、無邪気に目をキラキラさせ楽しむ子ども達といると、彼らのバックグラウンドを忘れてしまいがちでした。しかしお話を聞くと、彼らが中学生になる頃に、親が労働力として孤児院から連れて帰ることもあるそうです。私の滞在時の思い出は彼らの中に残ってくれるかもませんが、本当の「支援」とは何かを考えさせられました。特に外国人が、新興国の現状に問題意識をもち、熱意をもってNGOを設立したものの、その後の引継ぎをしっかりしないまま現地の人に投げてしまうことで、うまく機能しなくなってしまう前例もあるようです。副職で収入を安定させている現地の方にとって、「よそ者」の「善意」に基づく活動は合理的ではないのかもしれません。できる人が、無理なく続けていける人材育成の形態を、様々な立場の方へのインタビューを通して、多角的に探究してみたいと考えるようになりました。

これから留学へ行く人へのメッセージ

視野を広げて、視座を高めた皆さんと語り合える日を心待ちにしています!