留学大図鑑 留学大図鑑

あきら

出身・在学高校:
熊本高等学校
出身・在学校:
長崎大学
出身・在学学部学科:
医学部
在籍企業・組織:


最終更新日:2020年07月15日 初回執筆日:2020年07月15日

最先端の病理診断技術

留学テーマ・分野:
専門留学(スポーツ、芸術、調理、技術等)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • Istituto Cantonale di Patologia, Locarno
  • スイス
留学期間:
3ヶ月
総費用:
800,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 600,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル

留学内容

悪性腫瘍、俗にいう癌という疾患に2人に1人がかかるという今日、その最終診断をつけ、治療方針に大きな影響を与える病理診断医の役割はより重要になってきています。この病理診断で用いられる技術のひとつに、穿刺吸引細胞診(Fine needle aspiration cytology, FNA-C)があります。この技術は、細い注射針を用いて腫瘍細胞を採取し、形態学や分子病理学の検査を用いて腫瘍の迅速な診断を目指すものです。小手術を行って腫瘍組織を採取する生検と比べて、患者さんへの負担が少なく、またスピーディに治療へアプローチできることから、欧米では旧来からこの手法は腫瘍診療の中心にありました。残念ながら、世界有数の医療大国である日本において、病理診断学は段違いに遅れをとっており、とくに細胞診についてはほとんど手が回っていないような状況にあります。私はスイスにいるFNA-Cのエキスパートの元を訪れ、ヨーロッパの最先端の病理診断学を学んできました。

留学の動機

長崎大学の病理教室でいくつかの研究を経験してきました。それを通して、FNA-Cのエキスパートに出会い、ぜひともその技術を学びたいと思い、留学を決意しました。

成果

留学中に50症例以上のFNAを見学し、300症例以上の細胞診を鏡検した。
また稀な疾患を経験し、症例報告の執筆をした。

ついた力

冗長力

逆境にあってもあきらめずに粘り続ける力

今後の展望

2018年春より日本トップの大病院で研修医として勤務します。
その後、ヨーロッパの大学院への入学を考えており、可能であればヨーロッパの医師ライセンスを獲得し、臨床経験を積むことができれば、と思っています。

留学スケジュール

2015年
10月~
2015年
12月

スイス(ロカルノ)

留学全期間中、Istituto Cantonale di Patologia, Locarnoにおいて細胞病理診断医に付いて、FNA手技の見学や練習、細胞診断の研修、症例報告の執筆、分子病理学の研修を行いました。日本にはまだ導入されていない技術も多く、驚くと同時に焦りを感じました。
普段はユースホステルで寝泊まりしていました。時折ルームシェアすることがあり、いろいろな国の渡航者と話したり一緒に外出したりしました。その中でも仲良くなったとあるアメリカ人とは、彼の自宅に遊びに行ったり一緒にオペラを見に行ったりし、今でも時々連絡をとっています。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

FNAの様子
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

感謝してもしきれない、お世話になった・大好きな人

スイスは日本と同様、「よそ者」に対してやや冷たい国でもあるようで、私以外にも孤独を感じていた渡航者や在住外国人は多いようでした。ところが反対にものすごく外向的な人たちもたくさんいて、スイスのいろんな側面を楽しむことができました。とあるバンドマン達とは、たまたま冬のお祭りで知り合って意気投合し、いきなり彼らのライブに演奏者として参加させてもらったことがあり、あの夜のことは今でも忘れられません。ラボの先生方にも、2000m級の山へ登山に連れて行ってもらえたり、熱狂的なファンたちに混ざってアイスホッケーの試合を見に行ったり、クリスマスパーティにお誘い頂いたり(欧米では、日本の正月のように親戚・家族だけで過ごすのが普通)、月並みな言葉になりますが、人の温かさを強く感じる瞬間もいくつもありました。

ベルンの友人宅

友達探し

  • 周囲の説得 : 恋人・友人

ノミニケーションはヨーロッパでも通じました(笑)。留学先は大学でなかったので同年代のスタッフも少なく、初めのうちは部屋に閉じこもりがちだったのですが、やはり外に出ないことには知り合いは生まれませんね。ビールを買ってきてホステルのテラスで飲んだり、パブやバーで飲んだりしていると少しずつ友達が増えていきました。

留学前にやっておけばよかったこと

プロジェクトのメインの活動以外で、現地で何をして留学を楽しみたいか、予め探しておけばよかったと思いました。

留学を勧める・勧めない理由

トートロジーになりますが、留学でしか体験できないものは留学でしか体験できません。自分の既存の価値観の崩壊と再構築、世界観やキャリア展望の拡大、挫折や葛藤は、海外での生活ならではの経験だと思います。

これから留学へ行く人へのメッセージ

悩むことはあるかもしれませんが、迷うことはありません。あなたの歩む先に道があるのではなく、あなたの歩んだ後に道ができてくるのです。自分を信じて突き進めばそれが正解です。