留学内容
博士課程で行なっている健康格差研究をさらに深めるため、「健康格差分析と対策の日欧比較」をテーマに掲げ、オランダ・エラスムス大学医療センターに1年間留学し研究を行いました。受け入れてくださったJohan.P Mackenbach教授とその研究グループは、過去30年にわたり世界の健康格差研究をリードし健康政策に大きな影響を与えています。特に欧州域内の国際比較研究を数多く実施しており、欧州の公的データを広く収集しているという点で強みがあります。またデータが蓄積されているだけでなく、その管理や分析に長けた研究者がそろっており、将来日本やアジアの国で健康格差分析・対策を行うための実務的なトレーニングを受けることができると考えこの大学に留学することに決めました。一方でこの研究グループは欧州とアメリカの国際比較研究などの実績はあるものの、日本出身の研究者がグループに加わったことはなく、日本やアジアの国との国際比較研究はこれまでに行われていませんでした。したがって、新たな研究のネットワークを作り研究者として今後の発展の基礎を築くことも今回の留学で重要な目標の一つでした。最終的には計画通り1年間留学をして研究を行い、論文を完成させるともに研究者として多くの実践と経験を積むことができました。