留学内容
ドイツのゲッティンゲン大学およびマックス・プランク太陽系研究所(MPS)にて、博士号(PhD)取得を目的とした長期大学院留学を行いました。ここでは、スーパーコンピュータを用いた理論シミュレーションを行い、太陽の自転が大規模流れ場構造に与える影響やその結果生じる波動について研究し、その成果を博士論文としてまとめました。留学中はさまざまな困難がありましたが、周りの人々のサポートのおかげでPhDを取得できたことは、何事にも変え難い貴重な経験となりました。
留学に関する質問や相談は、できる範囲で答えさせていただきます。
最終更新日:2023年01月06日 初回執筆日:2023年01月06日
語学力:
言語 | 留学前 | 留学後 | |
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英語 | 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル | → | 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル |
ドイツのゲッティンゲン大学およびマックス・プランク太陽系研究所(MPS)にて、博士号(PhD)取得を目的とした長期大学院留学を行いました。ここでは、スーパーコンピュータを用いた理論シミュレーションを行い、太陽の自転が大規模流れ場構造に与える影響やその結果生じる波動について研究し、その成果を博士論文としてまとめました。留学中はさまざまな困難がありましたが、周りの人々のサポートのおかげでPhDを取得できたことは、何事にも変え難い貴重な経験となりました。
大学院修士課程の研究テーマであった太陽内部物理学をさらに深めたいと思い、博士課程への進学を決めました。その際、世界の太陽研究をリードしているドイツのマックス・プランク太陽系研究所(MPS)でPhD学生の募集をしていることを知り、応募することに。無事採用され、ドイツで博士号取得に向けて3年間の留学生活が始まりました。
国際会議で口頭発表を複数行ったほか、査読付き論文を複数本出版し、それらをまとめた博士論文を提出しました。博士論文審査会(通称ディフェンス)では summa cum laude と呼ばれる博士号の最上位ランクで通過することができました。
プロジェクト・マネジメント力
IMPRSでは、博論提出要件として研究成果に加え、授業やティーチング業務・課題活動などが課せられており、これらを同時進行で進める必要がありました。また、指導教員達との定期面談、博論提出日・審査委員決め、審査会の日程調整、祝賀会でのケータリング手配、さらには博論出版等も全て自分でやらなくてはいけません。かなり大変でしたが、おかげでタスク管理能力やセルフマネジメント能力が鍛えられたと思います。
将来どこで何をするかは未定ですが、まずは留学を支えてくれた周囲の人たちへ恩返ししつつ、留学生活を経て身につけた研究遂行能力・語学力・チャレンジ精神・自己プロデュース力・人脈などを活かせる仕事ができればと思います。
2018年
5月~
2022年
3月
ゲッティンゲン大学物理学科博士課程に籍をおきつつ、マックス・プランク太陽系研究所(MPS)で、太陽内部のプラズマ運動を理論モデルを用いてシミュレーションする研究を行いました。MPSでは日震学と呼ばれる太陽内部観測研究が非常に盛んなため、同じ研究対象に対しても多角的なアプローチを取れることが大きな魅力でした。フランス(パリ)やノルウェー(オスロ)のグループとの共同研究プロジェクトにも携わっていたため、頻繁に出張で彼らの研究グループを訪問する機会がありました。
学費:納入総額 - 円 |
住居費:月額 - 円 |
生活費:月額 - 円 |
学費:納入総額 - 円 |
住居費:月額 - 円 |
生活費:月額 - 円 |
ドイツでは、博士号授与された卒業生に対して、同僚や友人達が手作りの帽子(通称PhD hat)をプレゼントしてお祝いをするという粋な伝統があります。帽子は、その人の研究テーマや思い出の写真やエピソードなどで装飾されています。
さらに、ゲッティンゲン大学には、博士号授与された卒業生は旧市街広場の噴水にあるガチョウ娘の銅像(Gänseliesel)にのぼってキスをするという伝統的な祝賀イベントがあります。広場に集まった一般の観衆からも祝福してもらうことができ、留学の全ての苦労が報われたような喜びを感じることができました。(ちなみに、その直後銅像から降りるときに足を滑らせて噴水に落ちてしました。。)
留学中にCOVIDパンデミックが起こり、在宅ワークが1年以上続きました。ロックダウン中は、これまでのように研究所の友達や同僚とランチやコーヒーで談笑することもできず、ただ1人で家で過ごしながら研究よりもNetflixやYouTubeを見がちな日々を送るようになり、「せっかくドイツに留学にきてるはずなのに一体自分は1人で何してるんだろう。。。」と自己嫌悪に陥りメンタルに不調をきたしていました。時間はかかりましたが、友達とビデオ通話したり、外でジョギングしたり、筋トレや料理に凝り出したり、と少しづつコロナ禍のストレス解消法を見出すことで、何とか苦境を乗り越えることができました。
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