留学内容
第一に挙げられるのは、日本国内ではなかなか受講する機会のない「ドイツ語教育」に特化した専門の授業を受けることができたことだろう。なかでも、文化教育に関しての授業、ドイツ文化をいかに教えるか、さらにいうと異文化を教えるという広い立場から観たときに、そもそも文化とはいかなるものか、異文化およびドイツ文化を知識として教えるということはどういうことなのかというのを根本から討議した経験は、これから教員として「異文化教育」をしていくという立場を考えるにあたって大きな授業材料となった。また、外国語教育における「遊び」を扱ったゼミナールでは、「遊び」が外国語授業においてどのような役割を果たすか、ひとつひとつの遊びを受講者で実践し、その長短を外国人としてドイツ語を学ぶ私たちも交え話し合った。
専門の授業以外では、日本語の授業に出席し、ドイツ語で日本語を教えるという知見や自らの母語についての省察を得、プレゼンテーションおよびディスカッションの授業や語学の授業、留学生同士の交流やタンデム、イベント等を通じては語学力の向上に力をいれた。また、研究に関しては、現地で知り合った日本語母語話者のドイツ語学習の実態を追い、インタビューを通じてデータを得た。