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あきみ

出身・在学高校:
栃木県立宇都宮女子高等学校
出身・在学校:
東北大学
出身・在学学部学科:
農学部生物生産学科海洋生物科学コース
在籍企業・組織:

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最終更新日:2024年10月01日 初回執筆日:2024年10月01日

海鮮大好き女子のノルウェー留学

留学テーマ・分野:
大学生:交換・認定留学(日本の大学に在籍しながら現地単位取得を伴う留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • オスロ大学(メイン)
  • ノルウェー
  • オスロ・クリスチャンサン・ドローバック
留学期間:
12ヶ月
総費用:
2,600,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 2,150,000円
  • 日本学生支援機構貸与(日本の大学に在学中も) 360,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<TOEFL iBT85> 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル

留学内容

私は「日本漁業の再興の道」を探るべく、持続可能な漁業成功国であるノルウェーに留学しました。
留学のほとんどを構成したオスロ大学では、海の中身全てを学んだと言って過言ではないほど幅広い分野を学び、日本では得られなかった海洋を全体的に捉える目を養いました。留学前の海洋生物学=漁業の凝り固まった概念を覆されました。そして海の重要さ、という大変基本的でありながら知らなかった内容を知ることができました。
また、商業的漁業の影響について遊泳や遺伝子的な観点から学びました。
フィールドワークを行ったノルウェー南部に位置するアグデル大学では養殖施設を見学したり、漁業従業者育成学校を見学しました。
ノルウェー漁業組合の方とお話しをし、ノルウェーの国全体として「漁業を守る、海を大切にする」姿勢に感銘しました。
 留学最後はドローバック水族館を訪問し、水族館の「教育機関」としての側面を見学してきました。
 留学の結果、留学前は「日本漁業の再興=技術的なアプローチ」と頭が凝り固まっていたのですが、留学後は「一般の人(海洋生物学を学んでいない人)に海が日本にとって、世界にとって、地球全体のシステムにとっていかに重要かを伝えていきたい、と考えるようになりました。

留学の動機

「日本食」ってどんな食文化でしょうか。ズバリ「魚を必要とする」食文化です。そして日本食は日本の存在を世界でブランド化するために大きな役割を果たしていると考えます。しかし、その魚が乱獲や、制度上の問題や、環境変化で獲れなくなってきている。これを私は「魚が獲れない=日本食の危機=日本の危機」と捉えました。
こうして日本漁業の再興の道を探るべく、留学を決意しました。

成果

一番大きな成果は「漁業再興=技術」という固定概念がなくなったことです。ノルウェーの「ノルウェーにとって海は大切。漁業は大切」という国民意識に触れたことで、「日本国民の海に対する意識そのものから変えていくこと」という大きな目標を見つけることができました。また、留学前までにはなかった「海洋生物学に一生捧げる覚悟」が少し芽生えてきたとも思っています。

ついた力

能天気力

ノルウェーの風潮かもしれませんが、みんな人生を良い意味で楽観的に捉えているという印象を受けました。将来への不安も「今が一番大事でしょ?将来なんてなんとかなるよ」大きな夢を掲げても「きっとできるよ!」。ノルウェーで一年か過ごしたことで良い意味で能天気な人間になれたかもしれません。周囲と細かいことは気にせず、自分のやりたいことをやり抜く精神を身につけました。

今後の展望

「漁業再興=技術」という固定概念が崩れたので、「日本の海に対する意識を変える」を最終目標に掲げます。大学等で機会あるごとに「海洋生物学の面白さ」を発表しているのですが、毎回「こんなに面白い学問とは知らなかった」という意見を耳にします。今後はその活動の延長線上として教授らと協力してその方法を考えることが今後の最初の展望です。

留学スケジュール

2023年
8月~
2024年
6月

ノルウェー(オスロ)

オスロ大学でMarine BiologyとFish Ecologyを履修していました。
 Marine Biologyは毎授業ごとに教授が変わる方式を採用していて、海の地理からプランクトン、深海、フィルド、海獣、海鳥、現在の海を巡る環境問題や保全・保護まで幅広く学ぶことができました。この授業によって日本の大学では経験できなかった「海全体を捉える力」を身につけることができました。
 Fish Ecologyでは修士レベルの授業を履修し(当時学部2年生)、人間の商業的漁業がいかに魚類の生態と遺伝子に影響を与えるか学びました。
 この二つの授業を通して海洋生物学の魅力に取り憑かれ、「海洋生物学で生きていきたい」と決心できました。お恥ずかしい話ですが、「漁業再興」など大きな夢を掲げていながら、同時に自分の中には「海洋生物学でいいのか」という悩みがずっと付き纏っていました。「本当に自分が興味あることはこれじゃないんじゃないか」とも感じてしまっていました。しかし今回の留学で最高にCOOLな海洋生物学を目の当たりにし、自分の選択は間違っていなかったと確信できました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

うなぎについてのプレゼンテーション作り
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

2024年
6月~
2024年
6月

ノルウェー(クリスチャンサン)

ノルウェー南部のクリスチャンサンにフィールドワークに行きました。オスロはフィヨルドの保全条例の関係で、養殖や漁業等が制限され盛んではないので、フィヨルド地形ではない南部に言ったという事情があります。
サーモンの養殖場とサーモン等の養殖を行うための餌となる魚を養殖している会社aquatic technicianという会社の見学に行きました。日本ではあまり主流ではない完全養殖を成功させており、設備等も見せていただいた貴重な機会でした。
 また、日本の漁業は高齢化や後継者不足が問題となっていますが、ノルウェーは漁業従業者を育てる専門学校がいっぱいとなるほど後継者が充実しています。その理由を探るべくFlekkefjord vidergående skoleという水産技術職専門学校のような雰囲気の学校を訪問・見学しました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

漁業従業者育成専門学校の見学
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

2024年
7月~
2024年
7月

ノルウェー(オスロ・ドローバック)

ノルウェー漁業組合のマネージャーの方とお話ししました。ノルウェーの漁業の現状とそのシステムについて議論してきました。そして研究機関・国(政府)・漁業従業者さん者の密接な関係に感銘するとともに、(そのマネージャーの方は徐に携帯番号を見せてくれましたが、ノルウェーの水産大臣の個人的な電話番号でした。笑)養殖や海底採掘・再生可能エネルギーとの日本も今後抱えていくであろう紛争を知りました。
 留学半ば頃から、一般(海洋生物学を学んでいない人)の意識を高める必要性に気づいたため、ドローバック水族館に教育現場として水族館の役割を視察しに行きました。オスロフィヨルドの海洋生物種のみを展示する小さな水族館でしたが、日本お水族館より「娯楽」要素が少なく「教育」要素を強く感じました。地元の新聞等とも連携し、水族館の動物の生態を社会に発信していました。また、スタッフとお客さんが密接にコミュニケーションをとっている姿が印象深く、水族館の本当の役割について再考する機会となりました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

Drøbak 水族館
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学前後での、自分の変化

留学から帰ってきてよく「明るくなった」と言われます。いや元々周囲がドン引きするくらい明るいんだけどな。(トビタテの事前研修では「ギャルキャラ」をすっかり定着させてきました。)
 日本から8400km離れたところに一年間も行ってきたにも変わらず私自身そんなに代わったなぁ」と思うことはありません。むしろ「人間どこ行ってもそんなに変わんないやんけぇ」と思って帰ってきたところです。
 ただ一つ、強いて申さば、楽観的になりました。いや、よく聞くやんけと思ったそこのあなた。「楽観的」というのはトラブルに対して、というよりは人生に対してということです。今の世界で、円安がぁ、株価がぁ、政治がぁ、環境がぁ、と先が思いやられる憂鬱なニュースばかり。そんな世界で「あなたの将来を真面目に検討しなさいね」とか硬いこと言われても、私としては「そんな余裕があってたまるかぁ!!」という気分でした。そんな中ノルウェーで「将来よく分かんないし、自分のしたいことしかしてないけど、多分人生どうにかなるよぉ」という雰囲気に飲まれたことで、私も「あ、人生なんとかなる」って根拠ない自信を抱いたんです。そしたら生きるのが楽になりました。目の前に集中して生きようと思いました。トビタテとか、社会の理念には反してるかもしれません。しかし私は留学で「そんなの気にしない」、そう思える強いメンタルと楽観する姿勢を身につけられました。

いい笑顔でしょって写真です。笑オスロのプライドパレード

あなたにとって留学とは?

誰でも実践できる!人の落とし方

  • 帰国後の進路 : その他(インターンシップなど)

受け入れ先の決め方とか、語学とかに関しては他のすごいトビタテの先輩方が書いてくださってると信じて私は「人の落とし方」を伝授させていただきます。知らない土地、通じない言語、知り合いなし、といった場所に行くことが多い留学だとは思いますが、そこで友人を見つけことができると現地での生活は楽になりますし、一生物の友情もできます(よく言われてるやつです笑)。
 前置きはこのくらいにして、杉山晶海流「人を落とす方法」です。それは自己紹介で〇〇人なの?私〇〇語わかるよ!と切り出し、その言語で「こんにちは」「ありがとう」と言います。そして相手をimpressedかつ油断させたところで、相手の目を真っ直ぐ見て「アイ・ラブ・ユー」と伝えます。恥ずかしがらず、曇りない瞳で「愛してる」と。効果のほどは保証します「お、面白い奴」と思われて仲良くなれます。私の留学中の友人は半分くらいこの方法で作りました。
*ただしTPOと思わせぶりには気をつけてください。
こんな感じで良いのかな、という感じですが、皆さんが留学で一生物の友情が見つけられますよう、応援しています!

おかげで友達がいっぱいできました!

留学前にやっておけばよかったこと

・海外でSMSを受け取れるように準備しておきましょう
・現地の言葉で挨拶は覚えておきましょう

これから留学へ行く人へのメッセージ

悩みなんて日本に居たってあるもの。じゃあ少し違う国で、少し違う言語で、少し違う友人たちと、少し違う悩みを抱えてみませんか。火星に行って火星人と仲良くなってくるわけじゃないんです。みんな同じ人間なんです。
 みなさんの挑戦を陰ながら応援しています。