留学大図鑑 留学大図鑑

宮﨑はなえ

出身・在学高校:
日本女子大学附属高等学校
出身・在学校:
日本女子大学 家政学部 住居学科 建築デザイン専攻
出身・在学学部学科:
日本女子大学 家政学部 住居学科 建築デザイン専攻
在籍企業・組織:


最終更新日:2024年12月02日 初回執筆日:2024年12月02日

教育×住居の視点を日本のまちづくりに!

留学テーマ・分野:
大学生:交換・認定留学(日本の大学に在籍しながら現地単位取得を伴う留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • ウプサラ大学 教育学科
  • スウェーデン
  • ウプサラ
留学期間:
10ヶ月
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 600,000円
  • 大学独自のもの 500,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

福祉やサステナビリティで世界をリードするスウェーデンに10ヶ月滞在した。ウプサラ大学教育学科に交換留学を行い、子供の教育環境について建築的視点・教育的視点から調査分析を行った。
また、まちあるきや、ボランティア・フィールドスタディを通して、スウェーデンの政策について知り、スウェーデンで多様性を受け入れる教育がどのように行われているのか学んだ。移民が増えていく日本のまちを、今後どのように多様化させていくべきか考えることを目的とした。
結果として、プレスクール2校・小学校・高校を訪問した。特に小学校では3週間フィールドスタディを行い、学校の建築や、教育について学ぶことができた。また、移民が多い地域のプレスクールでは、多文化共生に基づいた教育をどのように提供しているのか教育的・建築的観点から分析し研究を行った。加えて、ヨーテボリのおもちゃ図書館でも1週間ボランティアを行い、移民が多い地域でのおもちゃ図書館で日本文化体験のイベント企画を発案から実行まで行った。

留学の動機

小学校から現在まで女子校で過ごしてきて、それまでの15年間の学校生活は自分にとって慣れ親しんだ環境であったことから何か新しいことに挑戦してみたいと考えた。留学は環境を一変させることができる機会であり、国籍、職種、地域、文化を問わず、多くの人と関わることができる貴重な時間になると考えた。また、日本女子大学の協定大学留学制度と交換留学型の制度によって、金銭面での負担も軽くなると考えた。

成果

北欧の教育システムやサステナビリティに基づいた考え方を10ヶ月の生活から深く学ぶことができた。実際にスウェーデンで暮らし、生活を送ることで見えてきたスウェーデンの文化や、考え方に深く共感した。日本とは異なる気候や環境に戸惑うこともあったが、スウェーデンのLagomやFikaの文化を生活に取り入れて、楽しく、自分らしく生活を送ることができた。

ついた力

行動・自己管理・計画・コミュニケーション力

留学前は失敗を恐れるがゆえに、挑戦することに対して恐怖心や不安を持つことが多かったが、留学中はここで失敗しても経験になるし、限られた留学期間を無駄にできないという気持ちから、なるべくたくさんのことに挑戦した。興味があることを自ら見つけたり、ボランティア先を見つけるために連絡をとってみたり、もちろんうまくいかないことや望んだ結果にならなかったこともあったが、連絡をとって計画していく力がついた。

今後の展望

留学中、スウェーデンの多文化共生社会とサステナビリティへの取り組みの実態に驚いた。大学院に進学する予定だが、院生になっても海外を対象として多文化共生やサステナビリティに関連する調査をまちづくりの視点から行いたい。また、「住み続けられるまち」について、住まい、人、環境、社会問題等、多方面からのアプローチで考え研究を行いたい。将来的にはまちづくりや誰もが快適に過ごせるような空間づくりに携わりたい。

留学スケジュール

2023年
8月~
2024年
6月

スウェーデン(ウプサラ)

ウプサラ市の公立小学校で3週間の実習
日本よりも小規模編成のクラスで、身体的に障がいのあるこどもも同じ教室で同じように授業を受けている様子が印象的だった。建築的にもバリアフリーになっていて、移動にが行いやすい状態になっていた。また、難民や移民としてスウェーデンに来て間もない生徒は、英語・スウェーデン語半々ずつのクラスで授業を行っており、教育の柔軟性と質の高さに衝撃を受けた。
また、他の日本人留学生とともに日本の学校生活(中学生)についての紹介プレゼンや、折り紙体験を行なった。

ウプサラ市の公立未就学児保育施設での調査
2回訪問させていただき、保育内容や建築空間の調査研究を行った。
移民が多い地域のプレスクールということもあり、さまざまな言語が天井や壁に展示されていた。また、建築的に印象的だったのは、保育士の休憩部屋の中にさらに入れ子上の寝室があったことだ。公立小学校にも、マッサージチェアルームがあり、教員の働きやすさを担保している点が印書的だった。学校施設というと子どもたちに目を向けがちだが、そこで働く大人たちが働きやすい建築をデザインすることも重要であると感じた。

ヨーテボリでおもちゃ図書館での1週間のボランティア
日本文化紹介イベントとして、折り紙体験や、新聞紙の兜づくりを行なった。スウェーデンでは、デジタル化が進んでいて、新聞紙を見つけることに苦労した。しかし、折り紙は言語が通じなくても真似て行えるので、子どもたちやその親たちにも楽しんでもらえた。

留学中は、大学の寮で暮らし、12人でキッチン共用のアパートに住んでいた。一緒にご飯を食べる機会も多く、全く異なる食文化を持つことを肌で感じた。ケニヤ、インド、アメリカ、オーストラリア、中国、韓国、シンガポールなどの学生と過ごした。

費用詳細

学費:納入総額

120,000 円

住居費:月額

70,000 円

生活費:月額

80,000 円

項目:旅行・外食など

400,000 円

スウェーデンの冬
ボランティア先でお世話になったYanaさんと
コリドーから見えたオーロラ
費用詳細

学費:納入総額

120,000 円

住居費:月額

70,000 円

生活費:月額

80,000 円

項目:旅行・外食など

400,000 円

スペシャルエピソード

ココでしか得られなかった、貴重な学び

私はもともと人見知りで、人と打ち解けるまでに時間がかかるのですが、留学中コリドーメイトにはたくさん仲良くしてもらいました。自分の部屋にはキッチン以外の機能がありますが、よくコリドーメイトと話したくてキッチンでベイキングなどもしていました。彼らとは週末に一緒に映画を見たり、外食に行ったり、各国の郷土料理を作ったり、誕生日をお祝いしあったりしました。留学当初、周りのレベルの高さに圧倒されて私は英語がうまく喋れなかったのですが、聞いてくれて、わかるまで話しかけてくれて、本当に感謝の気持ちが尽きません。風邪を引いた時にインドのコリドーメイトがチャイティーを作ってくれて、身も心も温まりました。
最後は重たいスーツケースを朝早くから運ぶ手伝いをしてきれて、ハグをして送り出してくれました。
留学先では現地の学生のみならず、同じく留学生としてきている世界各地の学生とも出会い、時に生活習慣の違いや考え方の違いに戸惑いましたが、色々な文化を学ぶことができました。

コリドーディナーで、各国の料理で互いにおもてなし
コリドーメイトと大雪の日に散歩
誕生日をお祝いしてもらいました

格安SIMと預かりサービスを駆使しよう!

  • 生活 : 携帯

私は到着後すぐにComviqという格安SIMを購入し、日本で使っていたソフトバンクのSIMと入れ替えて使用しました。留学中は日本で使っていたプランは不要と感じたので、電話番号・メールアドレス預かりサービスを利用していました。
預かりサービスを使うと、メールや電話番号は無効になってしまうので、クレジットカードなどの認証メールは届かなくなるため、事前に別のメールアドレスを登録するなど、準備しておいた方が良いと思います。
Comviqのサービスでは一定のギガを購入し、足りなくなたら都度購入していました。到着して間もない頃は10ギガや20ギガ購入した方が良いと思います。私は初回に5ギガで十分と思い購入したところ、マップを見たり、連絡を撮る時に思ったよりもデータを使ってしまい、外出時にデータ切れを起こしてしまい、連絡が取れなくなってしまったことがあります。幸いフリーWi-Fiがあるところで連絡が取れましたが、初めは多めにギガを買っておくことを推奨します。Comviqは他のEU圏でもサービスを利用できました。アプリは英語対応していませんでしたが、Google翻訳などで対応できました。

これから留学へ行く人へのメッセージ

誰よりも楽しんでやる!という気持ちで、できる限り色々なことに挑戦して欲しいです。
辛いこと、失敗して悔しいこともあるかもしれませんが、無理は禁物です。
スウェーデンには、Lagomという言葉があります。何事も程よくあることが大切という考え方です。私はこの言葉に何度も助けられました。怪我や病気なく、自分らしさを忘れずに、程よく力を抜きながら、実りある留学生活を送れることを祈っています!