最終更新日:2026年03月04日 初回執筆日:2026年03月04日

ガーナで切り拓く!法✖教育✖絵本100冊

留学テーマ・分野:
短期留学(3か月以内、語学・ボランティアなど各種研修含む)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • Legal Aid Commission Ghana、James Town Gbekebii School
  • ガーナ
  • アクラ
留学期間:
1か月
総費用:
600,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 400,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル<英検1級> 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル<英検1級>

留学内容

私が最も関心を持っているテーマは「国際的な教育機会の格差」です。そこで、貧困率が高いアフリカの中でも、比較的治安が良く英語が公用語の西アフリカ・ガーナの首都アクラで1か月間、「法律」と「教育」を軸に活動しました。前半2週間は法的支援事務所でインターンを行い、裁判傍聴や刑務所視察、人権リサーチなどを通じて、現地の法制度や過酷な生活環境の実態を学びました。その知見を活かし、後半2週間は探究活動として、現地団体の協力を得てスラム街の小学校の校長へ直接交渉し授業枠を獲得。日本から持参した英語絵本100冊を使用した「音読・多読指導」を実践し、最終的に全冊を寄贈して学習環境の改善を図りました。

留学の動機

高校1年時『JCI JAPAN グローバルユース国連大使』としてカンボジアの小学校に英語絵本を届ける活動を通して、次は彼らの生活環境を知り、絵本を使って授業を行いたいと思いました。トビタテを選んだ理由は、小学4年時に『読売KODOMO新聞』の取材を受けた際、記者から「君は高校生になったら、絶対にトビタテに応募して留学しなさい」と強く勧められたからです。その言葉を忘れず長年挑戦を目標にしてきました。

成果

法的支援活動やAchievers Ghanaでのボランティアを通じ児童婚当事者の悩みを聞くなど、法整備だけでは解決できない貧困の根深さを肌で感じました。小学校での活動では、一学生ボランティアという立場ながら熱意で信頼を勝ち取り、2週間の授業を完遂しました。実施後のアンケートでは9割の児童が英語力向上を実感。絵本の寄贈は慢性的な教材不足の解消に直結し、持続的な学習環境の一助になりました。

ついた力

恩送りの力

文科省と支援企業の皆様からいただいた機会に感謝し、強い責任感を持って臨みました。アンバサダーとエヴァンジェリスト活動にも全力を尽くしました。留学中は、所属する読売新聞子ども記者団『ヨミウリ・ジュニアプレス』で現地コラムを寄稿。帰国後も、自ら記事を企画・取材・執筆し、読売新聞全国版への掲載を実現しました。留学を通して、お世話になったすべての方への感謝を「恩送り」の精神でつないでいきたいです。

今後の展望

今回の留学は、自身の課題と将来設計を明確にする契機になりました。帰国後は現地での学びを探究活動として深め、『高校生国際シンポジウム』などで発表しています。インターンや多国籍な議論を通じて痛感したのは、課題解決における「国際教養」と「法的知識」の必要性です。今後はリベラルアーツで多角的な視点を養い、論理的思考力と実行力を磨きます。将来は国際弁護士として日本を拠点に、社会課題の解決に貢献していきます。

留学スケジュール

2024年
7月~
2024年
8月

ガーナ(アクラ)

Legal Aid Commission Ghana(法的支援事務所)でインターン活動を行いました。滞在は1番目のガーナ人ホストファミリー宅で、イギリス人4名、インド人1名、日本人3名の同世代の留学生計8名(男女)と共同生活。多国籍なメンバーに囲まれ、多様な視点で活発に議論を交わしました。

1. 法的支援と司法の現場(インターンシップ)
 

弁護士事務所、法務省、裁判所、国会、刑務所などを訪問しました。訪問した弁護士事務所では、驚くことに女性弁護士が8割を占めていました。事務所内で、子連れの女性と女性弁護士の口論が殴り合いにまで発展する場面に遭遇し、現地の強い気質と混沌とした日常に衝撃を受けました。裁判はすべて現地語で行われ、言語の壁を痛感。国会本会議では3時間の遅延に加え、議論の焦点が「新法資料のスペルミス修正」に終始していました。その場で、現地では優秀とされる議員が「この国は腐っている」と語り、深刻な政治不信を吐露する場面にも立ち会い、政治の現実を実感しました。一方、刑務所訪問では再犯率の極端な低さを知り、教育と更生プログラムの有効性を再確認しました。

2. 教育・人権ボランティア(Achievers Ghana)

 Achievers Ghanaは、少女への教育に加え、親に対して「児童婚ではなく教育こそが貧困解決の鍵」と指導する団体です。ここで2回授業を行い、カンボジアでの経験を交えて「教育の重要性」を訴えました。活発な意見交換の中で、児童婚を経験した若い母親の「教育を受けられなかったことを後悔している」という言葉が、強く印象に残りました。教育の壁、制度への不信、情報の欠如があれば制度が機能しないことを痛感し、制度と現場をつなぐ調整力が不可欠だと思い至りました。

3. スラム街視察と歴史
 最貧困地区James Townを視察しました。ギニア湾に面し、奴隷貿易の歴史が色濃く残るこの地区では、不良少年を更生させるためのボクシングジムが点在しており、過酷な環境下でも希望を見出そうとする地域の力を肌で感じました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

裁判所から刑務所まで。司法のリアルをこの目で見た2週間
児童婚当事者の言葉に涙。教育こそが未来を拓く鍵だと確信
カンボジアでの経験を武器に、教育の重要性を全力でプレゼン!
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

2024年
8月~
2024年
8月

ガーナ(アクラ)

James Town Gbekebii School(スラム街の小学校)および町の図書館(Kathy Knowles Community Library)で活動しました。滞在は2番目のガーナ人ホストファミリー宅に移り、オランダ人留学生2名(20代女性)と共同生活。

1. 小学校での英語教育支援(探究活動)

 スラム街の小学校で校長に直接交渉し、英語クラスを担当しました。この小学校に通う児童の多くは漁業を生業とする家庭の子どもたちで、家業の手伝いで毎日学校に来られない児童も多く、教育以前の壁がありました。そんな状況の中、5歳から12歳の全児童15名を対象に、2週間の授業を実施。日本から持参した絵本を使用して「音読・多読指導」を実践し、学ぶ意欲の高い児童たちに応えようと、休憩時間も惜しんで彼らと向き合いました。その結果、最終日のアンケートでは9割の児童が「成長を実感した」と回答し、中には自力で絵本を読めるようになった児童も。最後に、英語絵本が1冊もなかった同校へ全冊寄贈しました。これらは貴重な教材となり、先生や児童たちにとても喜ばれました。

2. 文化交流イベント『Japanese Day』の開催

 最終日には、授業後に日本文化を伝えるイベントを主催しました。クイズ形式での日本紹介(正解者には日本グッズをプレゼント)や、新聞紙を使ったかぶと作りを実施。児童たちの笑顔が溢れる大盛況のイベントになりました。

3. 図書館ボランティア
 午後は町の図書館で、英語絵本の読み聞かせボランティアをしました。初めてアジア人を見る幼い子どもたちは、自分たちと異なる肌の色を見て「病気なの?どうしたの?」と心配してくれました。また、直毛であることも不思議に思ったようで、興味津々で髪や肌に触れられ、お互いの身体的な違いを肌で感じる交流になりました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

授業初日。持参した絵本を掲げ「音読・多読指導」を宣言
真剣に音読する児童に寄り添い、自発的な学びの姿勢をサポート
最後に全冊寄贈「Super Volunteer!」と称された
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

日本のことが、とても好きになった瞬間

海外で日本アニメの圧倒的な人気を肌で感じました!小学校最終日、『Japanese Day』のイベントでフリップに描いたアニメキャラを当てるクイズで、私が指をさした瞬間に児童たちが勢いよく挙手し、次々に正解しました。また、ホストファミリー宅でのアンバサダー活動でも日本文化を紹介し、マザーや留学生仲間に浴衣を着付けました。皆、初体験で「Oh!Cute!!」と大喜びしてくれ、世界で愛される日本文化を改めて誇らしく思いました。

NARUTO&ドラゴンボールで挙手バトル勃発!
かぶとが「Cool!!」と大人気!小さな侍が続々誕生
イギリス男子も浴衣でノリノリ日本体験!

この国のことが、とても好きになった瞬間

ガーナの魅力は、何と言っても美味しい「食」と「人」です。渡航前、現地の食事に全く期待していなかった私は、周囲に「痩せて帰ってくる。ダイエットにちょうどいい」と公言していました。しかし実際は食事が美味しく、結果的に太って帰国し恥ずかしい思いをしました。また、物価も安く、人々は親日的でとてもフレンドリーです。2番目のホストマザーの計らいで、ビーチ沿いのプールで優雅に過ごした一日は、唯一の癒しで忘れられない思い出です。

ダイエット失敗!絶品ガーナ家庭料理(Red Red)
神ホストマザーのおかげで至福の時 Laboma Beach前
図書館最終日、感謝の印に現地のスカーフをいただきほっこり

笑いあり、涙あり!留学中にあった、すごいエピソード

帰国直前、空港で保安検査も通過し搭乗を待つ間、お土産を見ていたら突然スタッフに声をかけられ、カウンターへ連れ戻されました。飛び交う現地語の中で「Narita」「Typhoon」という単語だけが耳に入り、日本の台風による成田便の欠航を悟りました。その後、まさかの1週間も帰国難民に。感染症リスクの高い異国の地でたった一人、途方に暮れたあの瞬間の衝撃とその後の絶望を乗り越えたおかげで、逞しくなりました。

さよならマザー‥‥からの即リターン!
初日の和菓子土産で、マザーもオランダ人留学生も笑顔炸裂
オランダ人と贈ったワッフルメーカー。マザーが喜んで毎日焼く!

語学の準備は「自信」になる

  • 語学力 : 英語

私は、まず渡航2週間前に、英語弁論大会優勝の副賞を活用し、合宿制語学学校へ3日間国内留学しました。食事中も含め一日中ネイティブ講師と話す環境に身を置き、英語脳を仕上げました。さらに渡航1週間前に、2度目の英検1級合格を目指して2次試験を受験しました(現地で合格を確認)。ギリギリまで負荷をかけ、英語力を高めた状態で渡航したことが、現地で物怖じしない「自信」に繋がりました。直前の追い込みは強くお勧めします。

直前の特訓が活きた!イギリス人と議論して作成したプレゼン資料

物資の用意と感染症対策は「万全」に

  • 事前準備 : 渡航手配(VISA、保険、持ち物など)

ホストファミリー2軒分のお土産、小学校で用いる英語絵本100冊、校長への交渉用プレゼン資料、児童へのアンケート、『Japanese Day』用の資料とギフト、さらに自力で着られる浴衣を用意しました。また、感染症対策として、渡航前に、義務の黄熱予防を含む8種類のワクチン接種を行い、現地で毎日飲むマラリア予防薬、蚊帳、蚊よけスプレー(国内最高濃度)、置き型蚊よけマット、移動時にぶら下げるタイプも常備していました。おかげで病気知らずでした。

蚊帳・スプレー・置き型マットを毎晩併用。鉄壁の3重対策!

スラム街での探究活動を支えた安全管理と現地協力

  • 生活 : 治安・安全

私は探究活動の特性上、最適な場所としてガーナのスラム街にある小学校へ通いました。事前のインターンで視察した際、現地ガイドから危険区域を把握した上で、毎日の通学にはタクシーを利用し、登下校時も児童や先生が付き添い守ってくれました。探究活動を確実に完遂するため、トラブルに巻き込まれないよう行動範囲を限定しました。その結果、リスクを抑えて貴重な経験を得られました。安全管理と現地の協力が、困難な場所での活動を可能にします。

登校中の児童たちや先生に守られながら通った、スラムの日常風景

留学前にやっておけばよかったこと

最大サイズのスーツケースを用意すべきでした。一番の後悔は、小学校での『Japanese Day』用に用意した児童へのギフトを、容量不足で泣く泣く半分置いていったことです。探究活動で用いる英語絵本100冊を最優先で詰め込んだ結果、2つのスーツケースと大きなリュックを駆使してもスペースが足りませんでした。用意したお菓子など、もっと多くのギフトを皆に渡したかったと悔やまれます。

留学を勧める・勧めない理由

留学を勧めます。現地で留学生同士の衝突を対話で乗り越え、異文化や価値観を受容する大切さを学びました。最大の収穫は、自身の課題や進路が明確になったことです。親元を離れ、日本から片道23時間の地、西アフリカ・ガーナで多国籍の仲間と生活し、自ら計画した探究活動をやり遂げた経験は、10代の私に何物にも代えがたい自信になりました。信頼し送り出してくれた家族のおかげで、存分に挑戦でき、誇れる経験を積めました。

これから留学へ行く人へのメッセージ

飛び立つ前は、私も怖かったです。しかし、一歩踏み出してはじめて見た景色がありました。ガーナ留学は、私の世界観を根底から覆す強烈な体験でした。帰国後、「こんなに恵まれた環境にいて、いかに怠慢だったか」と猛省し、成績も劇的に向上しました。私の脳裏には今も、あの環境で必死に学んでいる児童たちの姿があります。くれぐれも健康と安全には気をつけて、ぜひ自分にしか語れないような留学体験をしてきてください!