留学大図鑑 留学大図鑑

松原

出身・在学高校:
出身・在学校:
群馬大学大学院
出身・在学学部学科:
理工学府
在籍企業・組織:


最終更新日:2025年08月28日 初回執筆日:2025年08月28日

ドイツで学ぶ次世代の環境に優しい有機触媒

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • マックスプランク石炭研究所
  • ドイツ
  • ミュールハイムアンデアルール
留学期間:
6か月
総費用:
1,500,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,310,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

本留学では、ドイツ、マックス・プランク石炭研究所(Max-Planck-Institut für Kohlenforschung)のList研究室において、半年間「安全かつ環境に優しい触媒」として世界的に注目されている有機触媒の合成技術を習得し、その応用研究を行うことを目的とした。特に、有機触媒は金属触媒に比べて環境負荷が小さく、また持続可能な化学の実現に直結する分野であるため、今後の研究活動における重要な知識基盤となることが期待された。
留学初期(2024年10月~12月)には、まず有機合成に必要な基本的な操作や安全管理を身につけることを重視した。研究室所属のテクニシャンとともに練習実験を行い、触媒の合成手順や反応条件の最適化を体験することで、基礎的なスキルを確実に習得することができた。また、実験以外にも、研究室メンバーと共にクリスマスマーケットへ出かけたり、研究室内でのクリスマスパーティーに参加したりすることで、国際的な研究環境の中での交流や親睦を深める機会があった。これらの活動は、異なる文化背景をもつ研究者との関係構築やコミュニケーション力の向上につながった。
2025年に入ってからは、実際に研究室で進行中の研究プロジェクトに本格的に参画する機会を得た。これにより、単なる実験技術の習得にとどまらず、触媒設計の発想や実際の研究課題の進め方を理解することができた。さらに、定期的なディスカッションを通じて、研究テーマの背景、目標設定、実験結果の考察方法など、研究の進め方に関する多角的な視点を養うことができた。
このように、留学期間を通じて基礎から応用まで段階的に経験を積むことができたことは、今後、自身が新しい研究を展開する上で大きな財産となった。

留学の動機

私は、環境に優しい「有機触媒」の合成技術を学ぶため、ドイツ・マックスプランク研究所のList研究室へ留学しました。有機触媒は金属を使わない持続可能な触媒として注目されています。これまで計算化学を中心に研究してきましたが、実験の経験を積み、計算と実験をつなぐ研究者として成長したいと考え、この挑戦を決意しました。

成果

留学中にはオートクレーブを用いた実験に挑戦し、これまでにない合成技術を習得しました。また、研究室内外で多くの友人をつくり、国際的なつながりを広げることができました。さらに、多くの研究者の前で自分の研究を堂々と発表する経験を通じて、自信と発信力を大きく伸ばすことができました。

ついた力

自分の実力を知る力

留学中、実験や発表を通じて世界の優秀な研究者と接する中で、自分の強みと弱みを客観的に見つめ直すことができました。計算化学の知識や分析力は国際的にも通用する一方、合成実験や発信力にはまだ伸びしろがあると実感しました。この経験は、今後の研究の方向性を考える大きな指針となりました。

今後の展望

今後は、新しい研究領域を切り開いていける研究者として活動していきたいと考えています。

留学スケジュール

2024年
10月~
2025年
4月

ドイツ(ミュールハイムアンデアルール)

私はドイツ・マックスプランク石炭研究所のList研究室にて半年間留学し、有機触媒の合成技術を学びました。前半はテクニシャンと基礎実験を行い、後半は研究プロジェクトに参画して実践的な研究を経験しました。オートクレーブを用いた合成や研究発表を通じて、自信と発信力を高めることができたのは大きな成果です。生活面では、現地で自らアパートを探し、大家さんとドイツ語でやり取りをして入居手続きを行いました。ひとり暮らしをしながら、研究室メンバーや友人との交流を通じて異文化を体感でき、研究面だけでなく生活力や国際的な視野も大きく広がりました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

最後のディスカッションで日本を紹介しているところ
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学中に手に入れた、今でも大事にしているもの

留学中に手に入れた一番大切なものは、日本文化に興味を持ってくれる友達とのつながりです。研究活動の合間、週末には友人と市内の公園を散歩したり、カフェやレストランでランチを楽しんだりしました。お互いの国について語り合う時間はとても貴重で、日本の伝統や日常生活について説明する一方で、友達(スペイン、ポーランド)の文化についても多く学ぶことができました。特に名前の付け方や家族の習慣といった身近なテーマは、お互いの距離を一気に縮めてくれました。

また、ポーランドからの友人は、今年の9月から北海道に2か月間留学することが決まりました。今度は日本で再会できることになり、一緒に東京や札幌などを訪れる旅行計画も立てています。ドイツでの出会いがきっかけで、日本で新しい思い出をつくることができると思うと、とても楽しみです。研究以外にも、こうした友情を通じて自分の世界が広がり、今でも大切にしている宝物となっています。

一緒に練習した日本語の文字

VISA申請に際して、なるべく早く!動くこと

  • 事前準備 : 渡航手配(VISA、保険、持ち物など)

私はVISAの申請に際して、ドイツ大使館への予約がうまく取れず、一か月半留学を遅らせることになりました。国や大使館にも依ると思いますが、VISAの申請に対して予約枠が決められているケースもあるので、早め早めに動くようにしたほうが良いと思います (VISAの申請に必要な書類がそろっていなかったとしても!!留学が確定してなかったとしても!!)

これから留学へ行く人へのメッセージ

いざ行ってしまえば、何とかなることも多いです。中々うまくいかないことや苦難もあるかと思いますが、それも含めて今しかできないことなので、頑張ってみてください。