留学内容
今回の留学のテーマは、オーストラリアの水泳教育の質と、それを支える環境づくりを学ぶことです。ブリスベンに約3週間滞在し、語学学校で英語を学びながら、地域のスイミングクラブと学校の水泳チーム、計2か所を訪問しました。9日間かけてジュニアから競技選手まで年代別の練習を観察し、あわせてコーチへの聞き取りを行って、指導方法や選手との関わり方、保護者やスタッフの役割分担を調査しました。

最終更新日:2026年10月20日 初回執筆日:2026年10月20日
語学力:
| 言語 | 留学前 | 留学後 | |
|---|---|---|---|
| 英語 | 挨拶など基本的な会話ができるレベル<英検 2級> | → | 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル |
今回の留学のテーマは、オーストラリアの水泳教育の質と、それを支える環境づくりを学ぶことです。ブリスベンに約3週間滞在し、語学学校で英語を学びながら、地域のスイミングクラブと学校の水泳チーム、計2か所を訪問しました。9日間かけてジュニアから競技選手まで年代別の練習を観察し、あわせてコーチへの聞き取りを行って、指導方法や選手との関わり方、保護者やスタッフの役割分担を調査しました。
15年間水泳を続ける中で、実力や意欲があっても、指導者との関係やチームの雰囲気が合わず、水泳を辞めていく友人を何人も見てきました。その経験から、競技を続けられるかどうかは、本人の努力や才能だけでなく、周囲の環境にも大きく左右されると考えるようになりました。ならば環境は変えられるはずです。選手を支える環境づくりを学ぶため、水泳大国オーストラリアで現場を調査することを決めました。
最大の学びは、選手を支えているのが指導者個人の熱意ではなく、仕組みだということでした。オーストラリアでは、運営も指導もコーチ一人に集中させず、保護者やスタッフがクラブを支えていました。だからこそコーチは指導に専念でき、練習後に一人ひとりへ声をかける時間が生まれ、それが選手の安心感と主体性を支えていました。一方で、日本の礼儀や丁寧な技術指導にも強みがあると再認識しました。
仮説修正力
留学前は、オーストラリアの水泳指導に、日本にはない答えがあると考えていました。しかし現地では、予定していた施設訪問を断られ、急きょ別の受け入れ先を探すところから始まりました。そうして訪ねた2か所で観察と聞き取りを重ねるうちに、両国にはそれぞれ異なる強みがあり、大切なのは優劣ではなく、選手を支える環境の仕組みだと気づきました。現場の事実に合わせて、問いも方法も組み直す力が身につきました。
帰国後は、学びを日本の水泳現場と結びつけるため、トップアスリートへの取材を始めました。すでに国際大会で活躍する選手から、競技環境や指導者との関係について話を伺っています。今後は対象を若い選手や現場の指導者にも広げ、環境の課題と強みを現場の声として蓄積します。そのうえで日豪双方の良さを生かし、選手が安心して競技を続け、成長できる環境づくりにつなげていきます。
2026年
3月~
2026年
3月
【3月7日〜28日】
約3週間、ホームステイをしながら、語学学習と水泳教育の現地調査を並行して行いました。平日はILSC Brisbaneに通って英語を学び、放課後や休日に水泳施設を訪問しました。慣れない言語と生活環境の中で、自分から質問し、調査の目的を説明して協力を得る。この積み重ねが、その後の観察の土台になりました。
「英語でのコミュニケーションを学びながら」は語学学習と重複するので削り、最後を体言止めから着地させました。
【Chandler Swimming Club】212字 → 239字
小学生年代からトップ選手までの練習を計8日間観察し、現地で指導する日本人コーチにも話を伺いました。両国を知るコーチだからこそ、日本との違いを具体的に聞くことができました。注目したのは、練習内容よりもむしろ、コーチと選手の会話、練習前後の関わり、保護者やスタッフの役割分担です。ここでは運営も指導もコーチ一人に集中させず、保護者やスタッフがクラブを支えていました。練習後に選手一人ひとりの状態を確認する場面もあり、選手が安心して意見を伝えられることが大切にされていると感じました。
【Nudgee College Swimming】
学校に併設された水泳施設を訪問し、終日、練習を観察しました。クラブとは異なる教育機関の中で、水泳がどう位置づけられ、選手の競技生活がどう支えられているのかを調査しました。2か所を見比べたことで、オーストラリアの水泳教育にも施設や組織による違いがあり、一つの事例で国全体を語ってはいけないと気づきました。
当初訪問を予定していた施設には調査を断られました。そこで諦めず、別の訪問先を探して計画を組み直しました。留学前は、オーストラリアの指導方法に日本より優れた答えがあると考えていました。しかし実際には、オーストラリアには分業と選手との対話、日本には礼儀と丁寧な技術指導という、異なる強みがありました。現場の事実をもとに、自分の前提と問いを修正する。それが留学で身についた考え方です。
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学費:納入総額 - 円 |
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住居費:月額 - 円 |
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生活費:月額 - 円 |
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留学のスタートから、いきなり忘れられない出来事がありました。新千歳空港から台湾・桃園国際空港を経由してブリスベンへ向かう途中、AirPodsをケースごと置き忘れてしまったのです。気づいたのはブリスベン到着後。「探す」アプリを開くと、最後の位置は桃園空港第2ターミナルのまま。日本にも台湾にも戻れない場所で、一気に血の気が引きました。
できることをするしかありません。記憶をたどって利用した便と立ち寄った場所を書き出し、空港と航空会社に問い合わせました。便名、外見の特徴、シリアル番号。普段なら意識もしない情報を、英語で正確に伝える必要がありました。
結局、AirPodsが留学中に手元へ戻ることはありませんでした。それでも学んだことがあります。海外では、問題を完全に防ぐこと以上に、起きた後に落ち着いて情報を整理し、自分から助けを求めることが大切だということです。初日からの失敗でしたが、自分で状況に対処する力は、ここから鍛えられました。
ブリスベン滞在中、北星学園大学DGiの西原教授から、一人の方を紹介していただきました。教授と長年、グローバルスキルトレーニング(GST)の構想を練ってきたアイクマン理恵さんです。食事をしながら、留学計画と、スイミングクラブへの訪問を断られて悩んでいることを話しました。返ってきたのは率直な言葉でした。「このアポメールは最悪だね」「今からスイミングクラブへ行けばいいじゃん。施設見学だけでも、何かあるかもしれない」。
当時の私は、インタビューや練習見学ができないなら訪問する意味はないと思い込んでいました。しかし留学の時間は限られています。その日のうちに、理恵さんと一緒にクラブへ向かいました。受付で話をしてくれたのは理恵さんでした。誰が、何のために、何を知りたいのか。その英語のやりとりを横で聞きながら、自分のアポメールに何が足りなかったのかが分かりました。結果、担当コーチのメールアドレスを教えてもらい、施設の中も見せてもらえました。プールの配置、選手や保護者が過ごすスペースのつくり。見学だけのつもりが、「選手を支える環境」を調べに来た自分にとって、施設のデザインそのものが調査対象だと気づく時間になりました。
行かなければ、この視点も連絡先も手に入りませんでした。この出会いから、「完璧を待つより、まず行く。行ってから考える」という姿勢が身につきました。
留学中の一番の課題は、ホームシックでした。頼れる友人も家族も近くにいない。さらに、経由地の台湾でAirPodsを紛失したことも重なり、音楽を聴いて気分を切り替えることさえできませんでした。「自分一人では何もできない」。そう感じる日が続きました。
最初にしたのは、生活を立て直すことです。現地のTargetでヘッドホンを買いました。移動中に音楽を聴く、部屋で落ち着く時間をつくる。それだけで、不安を抱え続ける状態から一度距離を置けました。
次に、SNSで留学中のホームシックの体験談を調べました。同じように孤独や不安を感じている人が、思っていたよりずっと多い。自分が弱いのではなく、環境が大きく変わったときに誰にでも起こり得る反応なのだと捉え直せて、気持ちが軽くなりました。
最後に、ここまでの自分を振り返りました。渡航の準備、現地での移動、語学学校への通学、調査先との連絡。そのほとんどを、私は一人でやってきています。「何もできない」のではなく、すでに多くのことに対応してきた。その事実が、沈んでいた自分を奮い立たせました。
この経験から学んだのは、困難を我慢だけで乗り越えようとしないことです。環境を整える。他者の経験を参考にする。自分が積み重ねてきた行動を振り返る。この三つで、冷静さと自信は取り戻せます。
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