留学内容
本当に良い農業技術とは何か?それを模索するために、「緑の革命」で有名な国際稲研究所(以下、IRRI)に留学し、イネの研究を行いました。当初の計画では研究所内のみでの研究を想定していましたが、実際に農民に新しい技術を普及する意味も込めて、地方農業局や現地研究員・普及員と連携して農家30軒に新品種を使ってもらい、新品種の効果を検証する農民参加型の試験を実施しました。農民と頻繁に意見交換をしながら研究活動を進めました。あわせて、IRRIがフィリピン国内の機関と連携して進める農業技術普及プロジェクトに携わり、農民への新技術の提供と効果の検証、インタビューを通した現状把握、そしてこちらからのフィードバックといった農民に対する実践的アプローチを行いました。また、異なる視点からの農業開発を見るために、現地NGOで短期間インターンシップを行い、国際研究機関とは異なるアプローチの手法を学びました。研究と現場の双方に入り込み、現地に根差した農業技術を農民とともにつくり上げる農業技術開発のあり方を模索しました。