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KANTA

出身・在学高校:
鹿児島県立鹿児島南高等学校
出身・在学校:
鹿児島大学→名古屋大学大学院
出身・在学学部学科:
法文学部法政策学科→国際開発研究科国際開発専攻
在籍企業・組織:

トビタテジャーナルの記事( http://goo.gl/idYsCT )や、インターンとして週に一回更新していたブログ( http://ameblo.jp/acce-philippines/entry-12060947868.html )も是非ご覧ください。

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最終更新日:2017年06月06日 初回執筆日:2017年06月06日

フィリピンド田舎風呂なしサバイバル

留学テーマ・分野:
海外インターンシップ
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • アクセス・フィリピン(国際協力NGO)
  • フィリピン
留学期間:
10か月
総費用:
1,000,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,500,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<TOEIC 890点> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<IELTS 7.0, TOEIC 970点>

留学内容

大学の4年次を1年間休学し、国際協力NGOアクセス(http://www.page.sannet.ne.jp/acce/index.html)の現地インターンとして10か月間フィリピンに滞在しました。そのうち9か月間は、アクセスの事業地の一つであり、首都マニラから8時間の道のりの先にあるケソン州アラバット島ペレーズ地区に住み込み、フェアトレード事業などの運営補助や、地域の実情理解のための家庭訪問調査(計81軒)、日本向けの広報業務(Facebookページ・ブログ・ニュースレター)、スタディツアーでの通訳などを行っていました。また、普段生活していた離島だけではなく、マニラのスラム街やゴミ山周辺地域、火山噴火被災地域も訪れることができ、本当に様々なかたちの「貧困」を目の当たりにしました。

留学の動機

国際公務員として途上国開発に携わりたいという目標の実現に向け、比較的自由に動ける学部生のうちに途上国で生身での経験を積んでおきたいという思いがあり、1年間休学しての海外インターンを決意しました。活動理念に強く共感したことや、インターンとして主体的・積極的な活動が期待されていたこと、日本人がほとんどいない環境であることが、受入先であるアクセスのインターンへの応募のきっかけとなりました。

成果

フィリピンでは、遠い世界の出来事だった「貧困」の当事者を何人も目にし、その度に自分のあまりの無力さに愕然としました。帰国の際も大きな達成感はなく、もっと勉強し、能力を高め、あの時の自分に誇れるぐらい価値のある人材になりたい、という決意を新たにさせてくれた10か月間でした。また、英語の力も伸ばすことができ、帰国後に受検したIELTSで7.0、TOEICで970点を獲得しました。

ついた力

サバイバル力

普段生活していた離島では水道が十分に整備されておらず、ポンプで水を汲んでの文字通りの水浴びが毎日の風呂替わりでした。停電もしょっちゅう起こり、照明もネットも扇風機も使えない夜が何度もありました。1 週間のホームステイをさせていただいた地元住民宅のトイレには便座どころか天井もなく、ただただ驚きました。きついなと思うこともありましたが次第に慣れ、どこででも生きていけるタフさは増したように思います。

今後の展望

2017年4月に大学院へ進学し、開発学を専門的に学びます。修士号取得後、数年間の職務経験を経て、JPO派遣制度等を通じて国連機関への就職を目指します。国連では、援助機関、政府・自治体、民間企業、NGOなど様々なアクターの連携を調整するような仕事をしたいなと考えています。

留学スケジュール

2015年
4月~
2016年
1月

フィリピン(マニラ、ケソン州)

国際協力NGOの現地インターンとして10か月間フィリピンに滞在しました。フェアトレード事業などの運営補助や、地域の実情理解のための家庭訪問調査(計81軒)、日本向けの広報業務(Facebookページ・ブログ・ニュースレター)、スタディツアーでの通訳などを行っていました。また、普段生活していた離島だけではなく、マニラのスラム街やゴミ山周辺地域、火山噴火被災地域も業務の一環で訪れました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

50,000 円

項目:両親からの借金返済

500,000 円

普段生活していた離島から眺める海
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

50,000 円

項目:両親からの借金返済

500,000 円

スペシャルエピソード

ココでしか得られなかった、貴重な学び

インターンとしての業務の一環で、マニラにあるスラム街を訪れ、そこに住む女性にインタビューをする機会がありました。その方の家庭は、日収が多くても100ペソ(約240円)。6人の子どものうち、5人は小学校も卒業できないまま大人になりました。3歳の末っ子はちゃんと通わせてあげたい、けれどその願いが叶うかどうか分からないという悲痛な言葉と面持ちが胸に刺さりました。スラムの地面は舗装されておらず、水はけも悪く、雨が降ると泥とゴミでぐちゃぐちゃになります。人が住むところではない、というのが私の正直な感想でした。同時に、そんな環境で楽しそうに遊ぶ子どもたちを目にし、貧困ってなんだろう、幸せって何だろう、ちっぽけな自分は何をすべきなんだろう…と悩み続けました。

スラム街の道は歩きにくいうえ不衛生で、怪我の危険性もある

この国のことが、とても好きになった瞬間

フィリピンと言えばバナナの国というイメージが強かったのですが、実際に現地でハマったのはマンゴーでした。安くておいしくて最高です。朝ごはんに一晩冷凍したマンゴーを食べるのが至福の時でした。次にフィリピンを訪れるのは、一番マンゴーがおいしい5月ごろにしようと思います。

絶品のマンゴー

大事なのは「気の持ちよう」

  • 語学力 : 英語

帰国後、よく「どうしたら英語が伸びますか」と聞かれますが、私はいつも「気の持ちよう」だと答えます。多くの人にとって、英語を伸ばすことは目的ではなく手段のはずです。その伸ばした英語を何に活かしたいのか、何のために英語を勉強しているのかこそが大事だと私は考えます。
私の場合、中1の夏休みに経験したアメリカでのホームステイをきっかけに、将来は英語を使って海外で働くという大きな目標ができました。それから6年間海外経験はありませんでしたが、大学1年で再びアメリカを訪れた際には、現地の大学生たちと十分にコミュニケーションをとることができました。留学中も、フィリピン人スタッフたちとは英語で会話していましたが、業務を行う上で不自由を感じる場面は全くと言っていいほどありませんでした。大学2年の夏に初受験で770点だったTOEICのスコアは、留学直前に890点、帰国直後には970点を獲得するまでになりました。英会話を習っていたわけでもない私がここまで英語の力を伸ばせた要因は、やはり「気の持ちよう」です。中1のあの時、私にとって英語は「教科のひとつ」ではなく「将来に必要なツール」になり、高2で国際公務員というより具体的な目標ができたことでさらにモチベーションが高くなりました。「将来必ず使うものだから」という思いが常にあったのが一番大きかったように思います。

万人が必ず伸びる勉強法は存在しません。大事なのは、はっきりとした目的意識を持ち、自分の頭で考えながら自分に合った勉強法を見つけること、そしてそれを継続することです。英語に限らず、「気の持ちよう」で、勉強の効果は全く違うものになると思います。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学は手段であり目的ではありません。その経験をどのように次に活かすのか、常に考えておくことで、留学の質はより向上すると思います。