国・地域別留学ガイド
オーストラリア

最終更新2023年12月

大学生・大学院生
向けガイド

自然環境に恵まれ、生活水準が高く治安も良いオーストラリアは、留学生に人気だ。国内にある41の大学はほとんどが国公立(私立2校、海外大学の分校2校)で、教育水準も高く、タイムズ誌やQSなどが毎年発表する「世界大学ランキング」にはその95%がランクインしている。
オーストラリアは、歴史的に移民や留学生の受け入れに積極的で、世界でも珍しい留学生の受け入れと保護を保証する国家法が制定され、教育の質や設備のクオリティなどが厳しく管理されている。
オーストラリアの大学留学は入試が必要なく、合否は書類審査で決まる。入学時に求められる英語力に満たない場合も条件付き入学許可が出され、一定期間付属の英語学校で学び、英語力を伸ばすことができる柔軟な受け入れ態勢も留学生に人気の理由。ただし、オーストラリアの大学の学士課程は3年間のため、1年目から専門課程に入ることが多く、高校を卒業してすぐに留学する場合は、大学進学準備コース(8~12カ月履修)などパスウェイプログラムの履修を求められることがある。
オーストラリアには、州立のTAFEをはじめとする高等専門教育機関(専門学校)があり、マーケティングやアート、ファッションなど、実践的な教育を行っている。入学時に求められる英語力が大学よりやや低いため、大学に進学したいが、英語力に自信がないという人には、高等専門教育機関で専門を学びながら英語力をつけ、大学への編入が可能な進学経路も人気だ。
オーストラリアでは、2年以上の大学留学で学位を取得した場合、所定の条件を満たした学生は国内に在留し、就労できるビザを申請できる(2023年現在)ので、卒業後、オーストラリアで実務経験をつむことができるのも魅力。

大学の入学条件

高校卒業後、パスウェイと呼ばれる大学進学につながるプログラムを履修するのが一般的。これにより、大学学部課程 (学士号) に入学するために必要なスキルが得られる。パスウェイには約1年間のファンデーション(大学進学準備)コースか、修了後、学部2年生からスタートできるディプロマコースの2ルートがあり、どちらのルートから大学学部課程(学士号)に入学できるかは、希望大学、学部、英語力等によって異なるため、要確認。

必要な英語力

・大学進学準備コース
TOEFL iBT 70以上
IELTS 5.5以上
(大学によって異なる)
・大学(学部課程)
TOEFL iBT 70~96以上
IELTS 6.0~6.5以上
(大学によって異なる)
大学付属または提携英語学校(ELICOS)上級レベル修了証でも可(大学による)

出願時期

正規入学正規入学の場合、オーストラリアの入学時期は2月と7月で、出願時期は学校によって異なるため、各校のウェブサイトで要確認。

生活費(平均)

ホームステイ: AU$260-310/week(2食付)
学生寮: AU$320-400/週(食事の有無によって大きく異なる)
賃貸物件(シェアハウス含む):AU$ 150~400/週(地域・設備によって大きく異なる)

渡航前に必要なもの

パスポートの申請や残存期間の確認、航空券手配、外貨・クレジットカード等
留学先、期間にあわせたビザが必要。
学生ビザで留学する場合、留学生の健康保険OSHC (Overseas Student Health Cover)加入が義務付けられている。
学生ビザについては、オーストラリア政府内務省ウェブサイト(https://immi.homeaffairs.gov.au/visas/getting-a-visa/visa-listing/student-500 )参照

※オーストラリア政府内務省ウェブサイトに別ウィンドウで開きます。

必要書類

願書・成績証明書・卒業証明書・英語能力テスト結果(TOEFL、IELTSなど)
※大学・コースにより、まれに推薦状・エッセイ(自己PR、志望動機など)・ポートフォリオなどが求められる場合もある

学期制度

2月スタートの2学期制(一部の大学で3学期制)。入学は2月と7月(学部による)。

授業料(平均)

【大学】
AU$20,000~45,000/年(地域や学校・コースにより異なる)

【語学学校】
AU$300~550/週
参考:オーストラリア国立大学(国際関係学/学士課程)
AU$$48,035/年(2023)
参考:メルボルン大学(教育学/学士課程)
AU$38,816/年 (2023)
参考:クイーンズランド大学(ビジネス・経済/学士課程)
AU$44,288/年(2023)

一般的なランチの価格

AU$10~15
例:カフェでサンドイッチを買うと10ドル、アジア系フードコートで寿司ロール2つで7ドルくらい(2023年現在)

参考になるwebサイト

海外留学支援サイト: http://ryugaku.jasso.go.jp/oversea_info/region/oceania/australia/

※海外留学支援サイトに別ウィンドウで開きます。

政府公式留学情報ウェブサイト : https://www.studyaustralia.gov.au/ja.html

※政府公式留学情報ウェブサイトに別ウィンドウで開きます。

Universities Australia : http://www.universitiesaustralia.edu.au/

※Universities Australiaのサイトに別ウィンドウで開きます。

(取材協力) オーストラリア大使館商務部

最終更新2023年12月

高校生向けガイド

オーストラリアに留学する方法は、①交換留学プログラムに参加する、②私費留学の二つがある。また、日本の春休みや夏休み期間に数週間現地の高校で学びながらホームステイを行う体験型の短期留学も人気だ。

①交換留学
ホームステイをしながら通常1年の期間、現地の高校に通う。日常生活やスポーツを楽しみながら英語力を向上することができる。交換留学を行うには在学中の高校または交流団体のプログラムに参加する必要があり、行先や期間等はあらかじめ決まっていることが多い。

②私費留学
留学先や期間、時期を個人の留学目的に合わせて決めることができる。日本の高校在学中に数週間から1年間に留学する方法と、日本の中学卒業後または日本の高校を退学して留学し、2~3年かけて現地の学校を卒業する目的で学ぶ二つのパターンがある。卒業後は帰国して日本の大学に進学するか、現地または海外の大学に進学する生徒も多い。学期制度が異なり、日本の高校の夏休みなどの休暇期間はオーストラリアでは学期中のため、現地の学校に1学期間(10週間)通うターム留学も人気。

オーストラリアは古くから移民を受け入れてきた歴史があり、留学生へのサポートも手厚い。英語圏で最も日本語学習者が多く、現地の高校で日本語を学んでいる生徒も多く親日国としても知られている。留学生を受け入れるすべての教育機関は、オーストラリア政府への登録が義務付けられている(CRICOS: Commonwealth Register of Institutions and Courses for Overseas Students)。
オーストラリアでは8割が公(州)立校。問い合わせは、志望校が公(州)立校なら州政府教育省に、私立校なら直接学校に行う。志望校が公(州)立校の場合、州政府教育省に出願すると、各州の教育省が、出願者の希望や条件を考慮し、適合する学校を選定してくれる。
多くの高校には、留学生のための集中英語コース(ESL=English for Speakers of Other Language)が開設されている。また、すべての高校に、留学生担当のコーディネータやスクールカウンセラーが常駐し、留学生が学校生活に適応できるようサポートをしている。

教育制度

ほとんどがプライマリースクール(6年)とセカンダリーカレッジ(7~12年)、中高一貫校の12年制。大学進学を希望する生徒は、セカンダリーカレッジの2年間(11、12年生)が大学進学準備期間と位置づけられている。

学期制

4学期制が多い。新学期は1月末~2月初旬にスタートし、12月中旬に終業。

出願方法

①交換留学:
交換留学プログラムを実施している団体に直接問い合わせ
②私費留学:
公(州)立校:州政府教育省に出願
私立:各学校に直接出願。

※個人で直接手続きをするのが不安な場合は、民間の留学支援団体を通じて行うのが現実的。

入学手続きに必要なもの

①交換留学:
成績証明書、推薦状、TOEFL・IELTSなど英語能力を証明するスコア等(プログラムによって異なる)選抜試験が課せられることもある
②私費留学:
入学願書、高校成績証明書、TOEFL・IELTSなど英語能力を証明するスコア等(学校によって異なる。公(州)立校では英検を認定するところも多い)

ビザ

3か月以上の留学をする人は、「サブクラス500」と呼ばれる学生ビザの申請が必要。留学期間が3か月未満の場合は観光ビザで留学が可能。インターネット上で申請可。
学生ビザについては、オーストラリア政府内務省のウェブサイト(https://immi.homeaffairs.gov.au/visas/getting-a-visa/visa-listing/student-500)を参照。

※オーストラリア政府内務省のサイトに別ウィンドウで開きます。

費用

①交換留学:約200万円
②私費留学(学校や州ごとに異なる)
授業料(年間): 約AU$13,000 - $45,000
ホームステイ料(週):約AU$270-400
(AU$1=約94円=2023年9月現在)

参考になるwebサイト

海外留学支援サイト:
http://ryugaku.jasso.go.jp/oversea_info/region/oceania/australia/

※海外留学支援サイトに別ウィンドウで開きます。

オーストラリア大使館 :
http://japan.embassy.gov.au/

※オーストラリア大使館のサイトに別ウィンドウで開きます。

オーストラリア政府公式留学情報サイト :
https://www.studyaustralia.gov.au/ja.html

※オーストラリア政府公式留学情報ウェブサイトに別ウィンドウで開きます。

日本英語検定協会 オーストラリア高校留学サイト :
https://www.eiken.or.jp/eiken/abroad/australia/

※日本英語検定協会 オーストラリア高校留学サイトに別ウィンドウで開きます。

(取材協力) オーストラリア大使館 商務部

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