国・地域別留学ガイド[香港]

大学生・大学院生向けガイド

最終更新
グローバルなキャリアへ
香港は「東洋と西洋が交わる都市」として知られています。香港で学ぶということは「質の高い教育環境に身を置きつつ、グローバルに通用する学びを得る」チャンスです。
留学先としての香港の魅力は、
・大半の大学の課程(授業)でほぼ全て英語が使われていること
・中国語(普通話、広東語)を学び、使う環境に身を置けること(ほとんどの学生はバイリンガルやトリリンガル)
・アジアの経済・文化の最前線に立てる都市であり、東西の文化が交じり合う多様なライフスタイルがあること
・将来、英語で働ける環境があり、待遇面も世界有数であること
といった点が挙げられます。
キャンパスの多様性は特筆すべきもので、学生の4人に1人は香港以外の出身です。さらに学術スタッフは約70%が多様な背景を持っています。将来、国際的なビジネスやアジア地域でのキャリアを視野に入れているなら、日本国内だけでは得にくい「国際的視野」「多言語併用の環境」「多文化交流」といった要素がリアルに手に入ります。
香港政府は2023年、「高等教育の国際的なハブ」となり、未来の才能を輩出する都市になるとの政策方針を明確に打ち出しました。以来、留学生枠を倍に増やし、卒業後の現地での就職も見据えてビザ規制を緩和するなど環境整備を進めています。
香港中文大学で開かれた就職フェア(2025年10月)
抜群の教育水準
香港の大学は「世界の大学ランキングトップ100」に、5校(香港大学、香港中文大学、香港科技大学、香港理工大学、香港城市大学)がランクインしており、学校の数(香港の学位授与機関は22)を考慮すると、他国・地域に比べて、少数ながら抜群に高い教育水準を誇っています(日本はトップ100に3校ランクイン)。
一方、学部レベルの教育では著名な世界大学ランキング、タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)やクアクアレリ・シモンズ(QS)の上位に、以下のような専門分野が入っています。
香港大:「教育学」(5位=THE2023)、「歯学」(2位=QS2025)、「社会政策・管理」(10位=QS2023)
香港中文大:「薬学」(アジア3位=QS2023)
香港演芸学院:「舞台芸術」(アジア1位=QS2023)
香港理工大:「ホスピタリティ・レジャーマネジメント」(11位=QS2025)、「土木・構造工学」(17位=QS2025)
香港科技大:「データサイエンス・AI」(17位=QS2025)

留学では学士号のほか、副学位プログラム(上級ディプロマと準学士号プログラム)や職業プログラムから、関心と能力に適したものを選択することもできます。学士号を香港で取得してから、大学院で勉強をすることもでき、様々なレベルの幅広い、高品質なプログラムを提供しています。

卒業後の就職、起業も支援
香港政府は、競争力や長期的な経済発展を強化するための人材誘致を継続的に図っています。2022年末には「Top Talent Pass Scheme」制度を導入しました。日本の大学では、6校(東京、京都、東京科学、東北、名古屋、大阪)の卒業生を対象に2年間のビザを発給しており、現地での就職・転職や起業活動へのサポートとしています。制度開始以降、6大学から計66人(東京大21、京都大17、東京科学大10、東北8、大阪7、名古屋3)が認可されています。
こうした施策が後押しし、香港の人材は世界的にも高く評価されています。国際経営開発研究所(IMD)の「世界人材ランキング2025」では世界4位、アジア首位を誇っています(https://www.info.gov.hk/gia/general/202509/09/P2025090800827.htm)。
※サイトが別ウィンドウで開きます。
 
大学の入学条件
一般的に、高校教育を修了し、自国の適性試験(例えばA Levels、国際バカロレア、SATなど)で満足できる結果を得る必要があります。英語が母国語でない場合は、TOEFL、IELTS(国際英語力試験)、または同等の試験を受ける必要があります。各教育機関によって異なりますので、大学の入学事務局にお問い合わせください。
必要な英語力
各教育機関により異なります。
例)香港中文大学
TOEFL (iBT) 80 (Total Score)
IELTS (Academic) 6.0 (Overall Band Score)
出願時期
教育機関、部門、学部、個別のプログラムにより異なります。登録したい年度の春学期に応募書類を提出してください。ただし早ければ前年の12月から、遅ければ5月となる場合もあります。
生活費(年間)
生活費6,400米ドル程度
その他諸費1,900米ドル程度
必要な書類
パスポート、入学許可(エントリーパーミット)、学生ビザ、居住施設の手配や財務状況を証明できる書類のコピーなど(入学許可の際に教育機関へ連絡し、ビザに関する情報を入手して下さい。各教育機関はノンローカル学生のビザやエントリーパーミット申請のサポートを提供したり、全ての手続きを請け負ってくれる場合もあります)
学期制度
2学期制(個別のプログラムによって異なります)
授業料(非香港出身者、年間)
11,500 – 34,000米ドル程度
(決定前に各教育機関のウエブサイトで予定のプログラムの授業料を確認するか、直接同機関に連絡することをお勧めします)
政府の奨学金受給者同士の交流会。教育長官らも参加(2025年11月)
政府の奨学金受給者同士の交流会。教育長官らも参加(2025年11月)
奨学金
香港における勉強や居住をサポートするいくつもの奨学金が用意されています。
https://www.studyinhongkong.edu.hk/jp/hong-kong-education/scholarships.php 
※Study in Hong Kongのサイトが別ウィンドウで開きます。
各教育機関が独自に設けている奨学金もあります。
滞在先(年間)
学寮1,900 – 5,800米ドル
賃貸マンション(1ベッドルーム)12,600 – 23,000米ドル程度

その他の国・地域別留学ガイド

上記を含め、各国・地域の留学情報については、
(独)日本学生支援機構「海外留学情報サイト(新しいウィンドウで開きます)」のページも併せてご覧ください。