国・地域別留学ガイド[カナダ]

大学生・大学院生向けガイド

最終更新
OECDによる2018年度国際学習到達度調査(PISA)では、G7諸国中「読解力」が1位、「科学」、「数学」においてはそれぞれ2位につけており、教育水準の高さを示すカナダ。治安がよく、主な英語圏と比較しても学費が比較的安いことなどから、留学先として人気が高い。歴史的にも長年世界中から多くの移民や留学生を受け入れており、留学生へのサポートも整っている。
カナダの留学生
公用語は、英語とフランス語の2言語。カナダは連邦制をとっており、教育も各州・準州による管轄で、およそ100大学のほとんどが州立である。大学間のレベル差はあまりないが、入学資格や卒業に必要な単位数は、州、大学、学部ごと異なるため事前に詳しく調べる必要がある。学位取得には、4年制大学に入学する他、州立のコミュニティ・カレッジ(入学基準は4年制大学より多少低い)で大学編入プログラムを履修した後、4年制大学の2年または3年次に編入することもできる。カレッジでは、サーティフィケートやディプロマなどの修了証を取得することができ、2年間で必要単位を取得すると準学士号が取得できたりと、4年間のプログラムで応用学位が取得できるカレッジもある。また、カレッジには、職業訓練カレッジもあり、ビジネス、アート、調理、美容、福祉など就職につながる多様なプログラムを提供している。大学やカレッジはプログラムの選択肢が幅広く柔軟で、在学中に仕事の経験ができるCO-OP(コープ)プログラムも留学生に人気。
また、カナダの高等教育機関への留学の魅力として、フルタイムの学生として在籍している場合は、一定の条件のもと就労が可能であることや、学位やディプロマなどを取得後、最長3年間カナダでの就労が可能な「卒業後就労許可プログラム」に参加できることがある。多文化なカナダでの就労経験は、大いに役立つのではないだろうか。(C$1=約107円=2023年8月現在)
大学の入学条件
12年間の初等・中等教育を修了する必要がある。ケベック州は、初等・中等教育が計11年のため、大学入学資格を得るためにはCEGEPという短大で2年間学ぶ必要がある。
必要な英語力
4年制大学
TOEFL iBT88~100
IELTS 6.5~7.0程度

注)英語力が足りない場合、条件付き入学(Conditional Acceptance)という制度がある。
仮入学許可をもらい、入学前に集中的に英語研修を受講し規定レベルまでスコアを上げれば入学が認められる
・州立カレッジ TOEFL iBT 71~80、IELTS 6.0~6.5程度
出願時期
州、学校により異なる。秋にスタートの場合、少なくとも就学希望開始前年の冬頃までには出願書類を提出しておきたい。
生活費(平均)
年間C$15,000程度
滞在先
ホームステイ、学生寮の場合が多い。その他、アパートシェア、貸部屋など。
渡航前に必要なもの
パスポートの申請や残存期間の確認、航空券・保険の手配、外貨・クレジットカード等
6ヶ月未満の留学には電子渡航証(eTA)、6ヶ月以上の場合は就学許可証(学生ビザ)を申請する必要がある。(査証に関しては、ウェブサイトで最新情報を確認の上、少なくとも出発希望の2か月前には査証の申請をするのが望ましい)
必要書類
入学願書、高校成績証明書、卒業証明書、財政能力証明書、TOEFLもしくはIELTSスコア等
学期制度
9月スタート。2、3、4学期制があり学校により異なる。
入学時期は、2学期制の場合は1、9月。3学期制の場合は1、5、9月。多くの大学では休暇中の5~8月に受講できるプログラムもある。
授業料(平均)
【University・学部】授業料:年間C$36,100(平均)
【University・大学院】授業料:年間C$21,100(平均)
【College】授業料:年間C$7,000~C$22,000程度
【語学学校】授業料:週C$340~C$425程度

(出典:Study costs for international students in Canada Study costs for international students in Canada (educanada.ca))

その他の国・地域別留学ガイド

上記を含め、各国・地域の留学情報については、
(独)日本学生支援機構「海外留学情報サイト(新しいウィンドウで開きます)」のページも併せてご覧ください。