秋葉 秀尚

出身・在学高校:
北里大学附属順天高等学校
出身・在学校:
芝浦工業大学大学院
出身・在学学部学科:
理工学研究科社会基盤学専攻
在籍企業・組織:

高校2年生のときに,カンボジアにボランティア留学しました.


最終更新日:2026年04月30日 初回執筆日:2026年04月30日

予定通りにいかないからこそ

留学テーマ・分野:
海外ボランティア
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • Khemara Child Center
  • カンボジア
  • プノンペン・シェムリアップ
留学期間:
2週間
総費用:
330,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 300,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

高校2年生のとき,留学エージェントであるProjects Abroadを通じて,高校生コース4期生としてカンボジアへボランティア留学を行った.現地では小学校を中心に,教育支援と地域課題への理解を深めた.午前中は小学生への英語指導を行い,午後は小学校で子どもたちとともにごみの清掃・啓発活動,アンバサダー活動としての和紙を用いたちぎり絵の実施に加え,校舎の壁の修復・改築や井戸の建設にも携わった.
当初は,発展途上国における交通事故の深刻な現状を踏まえ,消防団活動で学んだ応急処置の指導を計画していた.しかし実際に現地を訪れると,英語が十分に伝わらないことに加え,街や学校周辺にごみが大量に散乱している状況を目の当たりにし,より優先して向き合うべき課題があると判断した.そこで活動内容を清掃活動と環境意識の向上を目的とした啓発活動へと切り替えた.アンバサダー活動として実施したちぎり絵では,カンボジアの国旗を題材に取り入れたことで,子どもたちや教員との自然な交流が生まれ,各クラスごとに制作するほど好評を得た.現在も教室の壁に飾られていると聞いており,活動が現地に形として残っていることを嬉しく感じている.

留学の動機

幼少期よりボランティア活動に親しみ,小学1年から高校3年まで12年間消防少年団に所属する中で,地域の人々の役に立ち喜んでもらえることに大きな達成感を覚えてきた.その経験の積み重ねの中で,より大きな挑戦への意欲が芽生え,これまでとは異なる環境の中で自ら考え行動し,自分自身の力を試したいという思いが強くなった.その実践の場として,海外での挑戦と成長の機会を求めてトビタテ!留学JAPANに応募した.

成果

計画通りの実行だけでなく,現地で実際に見えた課題に柔軟に対応することの大切さを学んだ.当初の応急処置指導は,英語が十分に伝わらないことと現地のより深刻なごみ問題を受けて,清掃・啓発活動へと切り替えた.また,和紙のちぎり絵ではカンボジア国旗を題材に取り入れ,一方的な発信ではなく相互の文化を尊重した交流を実現した.言語を超えた文化・体験を通じた繋がりの価値と,現地の課題を自ら見極め行動する力を養った.

ついた力

課題発見力

留学前の計画に固執せず,現地で生活し人々と直接関わる中で,本当に必要とされている課題を自ら見極める力が身についた.当初は応急処置の指導を目的としていたが,現地ではごみ問題がより深刻であり,優先的に取り組むべき課題であると判断し,活動内容を清掃・啓発活動へと転換した.表面的な情報に頼るのではなく,現場に実際に立ち,直接観察・対話することで課題の本質を捉え,主体的に行動へ移す実践的な姿勢が身についた.

今後の展望

本留学を通じて,地域課題の解決には,個人の努力だけでなく,生活を支える社会基盤や仕組みの整備が重要であると実感した.ごみ問題や移動の不便さを目の当たりにした経験から,今後は,人々の暮らしの質の向上に貢献できるまちづくりに関わる仕事を目指したい.また,和紙を用いたちぎり絵は言語を超えた交流の手段として有効だと感じたため,他国で活動するトビタテ生にも共有し,実践の輪をさらに広げていきたいと考えている.

留学スケジュール

2018年
7月~
2018年
7月

カンボジア(プノンペン・シェムリアップ)

【平日】
平日は午前9時頃にホテルを出発し,午前10時30分頃に現地の小学校へ到着した.午前中は小学生への英語指導を行い,昼食後の午後はごみの清掃活動や啓発活動,アンバサダー活動として和紙を用いたちぎり絵の実施に加え,校舎の壁の修復・改築や井戸の建設にも携わった.留学期間中は計4校の小学校を訪問し,子どもたちや教員との交流を重ねた.

【休日】
休日には,活動拠点であったプノンペンからバスでシェムリアップへ移動し,アンコールワットをはじめとする遺跡群を見学した.また,1970年代のポル・ポト政権下における大量虐殺の現場であるトゥールスレン虐殺博物館およびチュンエク虐殺センターを訪問し,カンボジアの歴史的背景と社会への理解を深めた.

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

楽しみながら取り組んだ清掃活動
ちぎり絵を通じた交流
仲良くなった子どもたちと
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

遊びが変えた,子どもたちの意識

留学中,当初は消防団活動で学んだ応急処置の方法を現地の子どもたちに伝えることを目標としていた.しかし,実際に現地を訪れると,英語が十分に伝わらないという壁に直面しただけでなく,それ以上に優先して向き合うべき課題があることに気づいた.それが,街や学校周辺に多くのごみが散乱している深刻な現状であった.訪れた小学校の校庭や周辺の道路にも多くのごみが放置されており,子どもたちが日常的にその中で生活していた.この光景を目の当たりにした私は,まずは身近な生活環境を改善することが最も重要であると考え,当初予定していた活動内容を見直すことを決断した.そして,子どもたちが自分たちの環境をより良くしようとする意識を育てることを意識しながら,共に清掃活動に取り組むことにした.活動においては,ただごみを拾って終わるのではなく,一度ごみを集め,それをリレー形式でごみ箱まで運ぶなど,子どもたちが楽しみながら積極的に参加できるよう工夫した.単なる清掃作業として行うのではなく,ゲームの要素を積極的に組み込むことで,子どもたちが自然と前向きに取り組み,ごみを捨てないという意識を楽しみながら育てられるよう心がけた.活動中,子どもたちは笑顔で参加し,終了後には自発的にごみを拾う姿も見られた.この経験を通じて,清掃活動が単なる環境美化にとどまらず,子どもたちの環境への関心を高めるきっかけをつくることができたと感じている.

楽しみながら取り組んだ清掃活動①
楽しみながら取り組んだ清掃活動②
楽しみながら取り組んだ清掃活動③

言葉を超えて,文化でつながる

アンバサダー活動として,日本文化を現地の子どもたちに伝えるため,和紙を使ったちぎり絵を実施した.言葉だけでは伝わりにくいことも多い中で,文化を通じた交流によってより自然に距離を縮められると考えたからである.活動では,ただ日本文化を紹介するだけでなく,子どもたちに親しみを持ってもらえるよう,カンボジアの国旗を題材に作品を制作した.日本の伝統素材である和紙を用いながら相手国の象徴を表現することで,一方的に伝えるのではなく,互いの文化を尊重した交流を意識した.当初は各学校で1作品分のみを準備していたが,実際に活動を行うと,子どもたちだけでなく教員からも好評で,各クラスごとに制作することになった.子どもたちは自由な発想で生き生きと取り組み,完成した作品を誇らしげに見せてくれた.現在もそのちぎり絵が教室の壁に飾られていると聞いており,活動がその場限りで終わらず,現地に形として残っていることを嬉しく感じている.この経験を通じて,言語が十分に通じなくても,文化や体験を共有することで人と人はつながることができると強く実感した.

ちぎり絵を通じた交流①
ちぎり絵を通じた交流②
ちぎり絵を通じた交流③

自撮り棒が大活躍した話

  • 生活 : 携帯

留学中,意外と困ったのが一人で行動している時の写真だった.観光地を訪れた時や街を散策している時に,自分の姿も含めて思い出を残したいと思っても,毎回誰かに撮影をお願いするのは気を使ってしまうし,スマートフォンの盗難リスクも頭をよぎり,なかなか難しかった.
そこで大活躍したのが自撮り棒だった.自分のタイミングで気軽に写真を撮れ,納得いくまで何度でも撮り直せるため,非常に便利だった.特にアンコールワットのような広大な観光地では,全体の景色と自分を一緒に収めることができ,留学の思い出をしっかりと形に残すことができた.さらに,予想外だったのは,現地の子どもたちが自撮り棒に興味を持って集まってきたことだ.最初は写真を撮るための道具のつもりだったが,気づけば子どもたちとの交流のきっかけにもなっていた.言葉が通じなくても,一緒に画面をのぞき込んで笑い合える場面は,留学の中でも特に印象に残っている.
何気ない持ち物が,留学生活の中で想像以上の活躍を見せてくれた.荷物に余裕があるなら,三脚としても使える安定感のある自撮り棒を日本で用意して持っていくことを強くおすすめする.ただし,地面に置いて離れすぎると,今度はそれごと盗まれる可能性があるので,そこだけは油断しないようにしてほしい.

一人旅の写真問題,自撮り棒で解決

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学に必要なのは,完璧な英語力よりも「なんとかなる」という精神だと強く実感した.突然のスコール,思ったより通じない英語,計画通りに全く進まない毎日も,だいたい本当になんとかなる.完璧な準備など誰にもできない.だからこそ,まずは飛び込んでみることが大切だ.そして荷物に余裕があれば,ぜひ自撮り棒を持って行ってほしい.写真を撮るだけでなく,現地の子どもたちとの交流のきっかけにもなる,想像以上の必需品だ.