留学内容
私の留学全体のテーマは『芸術と社会』でした。自身の専攻の美学や芸術学の学修だけでなく、欧州社会における芸術・文化活動の現状を知る目的も持って留学しました。まず約10ヶ月間(2セメスター)デンマークのオーフス大学に留学しました。学習環境と優秀な仲間に恵まれ、今まで培った知識を応用して独自の研究に発展させていくヒントを得ることができました。並行して、2017年の欧州文化首都(Aarhus 2017)でのボランティア活動にも取り組みました。欧州文化首都とは欧州連合による大規模な芸術文化振興事業です。地域社会を巻き込んで開催される国際的な芸術文化振興事業への参加は、私の留学目的実現には欠かせない経験でした。さらに、Aarhus 2017をきっかけに翌年の欧州文化首都に関心を抱きました。調べると、マルタ共和国という当時知らなかった国でValletta 2018が開催されることがわかりました。デンマーク留学終了後、マルタへ赴いて知見を広めたい気持ちが沸き起こり、インターンシップを探しました。運良くHeritage Maltaという文化庁のような国家機関に直談判の結果、学芸員インターンとして採用してもらうことができました。Heritage Maltaの本部やマルタ国立考古博物館での2ヶ月のインターンシップを通して、デンマークとは全く違う芸術と社会の関わりを見ることができました。