留学内容
オーフス大学で環境経済学や再生可能エネルギーに関する講義を受講し、デンマークをはじめとするヨーロッパ諸国の環境政策を学んだ。学外では風力発電所、バイオガス発電所、オーガニック農園、森の幼稚園、小中高校等の施設を訪問し、デンマークが「世界一幸せな国」と言われる理由を多角的に探った。
最終更新日:2017年02月23日 初回執筆日:2017年02月23日
語学力:
言語 | 留学前 | 留学後 | |
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英語 | 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<TOEIC865> | → | 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル<TOEIC915> |
オーフス大学で環境経済学や再生可能エネルギーに関する講義を受講し、デンマークをはじめとするヨーロッパ諸国の環境政策を学んだ。学外では風力発電所、バイオガス発電所、オーガニック農園、森の幼稚園、小中高校等の施設を訪問し、デンマークが「世界一幸せな国」と言われる理由を多角的に探った。
少子高齢化、待機児童、消費税増税、TPPと食の安全、原発問題……。大学に進学し就職活動を見据え、日本での将来を本気で考えた時、ポジティブな私でさえも楽観的にはなれなくなった。「どうすれば日本で幸せに暮らせるのか」、「理想的な幸せな暮らしはどこで送れるのか」と思い調べたところ、「世界一幸せな国」としてデンマークが紹介され、就職活動前に一度デンマークに住んでヒントを考えようと思ったのがきっかけだった。
デンマークが「世界一幸せな国」と呼ばれる理由を結論づけると共に、日本が真の先進国になるためのヒントを得た。また、オーフス大学内において日本人留学生と日本に関心のあるデンマーク人学生の交流の場を設けた。
議論によって周りを幸せに導く力
愚痴や不満の共感で終わってしまうよくある話を有益な議論に導く力がついた。デンマークでは小学生から議論する習慣がついており、建設的な話をしようとする意思が見受けられた。日本ではよく愚痴をこぼして共感することでストレスを発散するが、敢えて問題の本質に迫る議論を展開し解決策や妥協案まで深堀する方が長期的にはストレスが低減すると感じた。
今度は日本を「世界一幸せな国」にしたい。そのためには型に縛られた働き方や受験中心の教育制度など
を柔軟に変えていく必要がある。ゆえに敢えて大企業に入り内側から働き方を変えていくことで日本全体に新しい風を巻き起こしたい。
2014年
8月~
2015年
1月
上に記載済。
学費:納入総額 - 円 |
住居費:月額 50,000 円 |
生活費:月額 200,000 円 |
学費:納入総額 - 円 |
住居費:月額 50,000 円 |
生活費:月額 200,000 円 |
小学校を訪問し、4~5年生の授業見学をした際、衝撃を受けた。風力発電の仕組みを模型で学び、実際にデンマークが日々どれくらい風力発電によって電力をまかなっているかを知る授業であった。文系と理系が混ざり合った学問分野で今学んでいることが社会とどう繋がるかが体系的に理解できる内容であった。最も衝撃的であったのが、ある生徒に「日本はどうして未だに原子力発電に依存してるの」と質問されたことである。デンマークの教育制度の凄さと同時に、「世界一幸せな理由」が理解できた。
水素社会の実現、中国の人口問題……。あらゆる国や時代の話題を取り上げては深堀する。20時から夕食と共に始まった議論は盛り上がり、気付けば夜中の2時になっていることもしばしばあった。その舞台は学生寮のリビング。デンマーク人学生6人にポーランドとオランダからの留学生、そして唯一のアジアからの留学生である私が暮らしているフロアの共有スペースである。デンマーク人学生だけの時はデンマーク語で議論し、私やポーランド人留学生やオランダ人留学生が加わった瞬間に英語に切り替え、議論を続ける。日本で地震や噴火があった際はネットニュースを見てすぐに心配してくれた。彼らは歴史、地理、時事など幅広い教養を持ち合わせ、それらを日々議論によって磨きをかけているのである。
「日本のアニメは凄い」、「日本のマンガは素晴らしい」、「日本のすべてが好き」。日本から8000キロ以上も離れた「世界一幸せな国」には、心から日本を愛するデンマーク人が大勢いた。幼い頃に見たポケモンやドラゴンボールのアニメを見て日本に関心を持ち、ついには大学の専攻まで日本学科を選んだ。そのような学生たちが数十人もいることに感銘を受け、日本人留学生との交流の場「日本カフェ」を設けた。これほどまでに自国に誇りを持つことはなかったため心から嬉しく思い、「世界一幸せな国」からそのように高く評価される日本は「世界一幸せな国」になる素質を備えていると考え、今度は日本を「世界一幸せな国」と呼ばれるほどの国にしたいと思った。
トビタテでは授業にとどまらずボランティアやインターンシップ、フィールドワークが認められている。しかしながら、プログラムとして組み込まれているボランティアやインターンシップならともかく、フィールドワークは自分自身で計画するしかない。そのため、事前にやりたいことや調べたいことをリスト化し、それらができるところを探す必要がある。そして、それらを優先順位をつけて限られた留学期間内に組み込む。情報収集しながら人脈、コネクションを作るのも不可欠だ。大変ではあるが、それが自分だけのオリジナルの留学になるのでやる価値は十分にある。