留学大図鑑 留学大図鑑

伊藤晴紀

出身・在学高校:
山口県立防府高等学校
出身・在学校:
埼玉県立大学・大学院
出身・在学学部学科:
保健医療福祉学研究科 リハビリテーション学専修
在籍企業・組織:


最終更新日:2025年09月16日 初回執筆日:2025年09月16日

欧州で理学療法の研究と臨床見学!

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • チューリッヒ応用科学大学、オウル大学
  • スイス・フィンランド
  • チューリッヒ・オウル
留学期間:
12週間
総費用:
1,000,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 670,000円
  • 地域自治体等のもの 200,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 挨拶など基本的な会話ができるレベル<TOEIC655> 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル

留学内容

留学で掲げた目標は、理学療法士が臨床現場で腰痛患者を治療するときに使用する動作テスト「腰椎Motor Control Test」の使用方法を学び、修士研究で使用するテストマニュアルを完成させることでした。この目標を達成するために、Motor Control Testについて多くの研究を行っている欧州2カ国の研究室を訪れ、研究や臨床現場での使い方を学びました。また、研究以外にも現地の理学療法士の臨床現場に赴き、様々な領域の理学療法を見学することができました。そこでは理学療法士が自らの仕事に誇りを持ちながら働き、次々と患者の悩みを解決していく場面を目の当たりにしました。

留学の動機

学部・修士課程の指導教員が海外の大学で博士号を取得していることもあり、先生から海外での研究活動や理学療法の話を聞くことで留学に興味を持ったから。また、修士研究で留学先の先生との共同研究の話が持ち上がったため、留学する必要が出てきたから。

成果

Motor Control Testに関する研究が盛んな研究室や臨床現場でテストの使用方法を学び、留学後に修士研究で使用するテストマニュアルを完成させることができた。さらに臨床現場で多くの理学療法士と出会い、彼らの臨床を見学できたことで、「理学療法士」という職業の重要性に気づき、その道のスペシャリストになる覚悟ができた。

ついた力

実践力

2~3年前までは夢のまた夢と考えていた海外留学を、自分の力で留学先と連絡を取り、宿泊先を探し、その他様々な手続き等を行うことで実現させることができた。また海外に行ってテストの具体的な方法を学び、最終的にはマニュアルを完成させることができたため、「何事もやればできるかもしれない」という自信がついた。

今後の展望

現在進行中の修士研究をまとめて英語雑誌に投稿し、受け入れてくださった先生の名前を載せることで、留学での恩返しをしたい。修士課程卒業後は、理学療法士として臨床現場で働きながら、研究活動を続けたい。また、理学療法士のスペシャリストになるために、海外で理学療法を学ぶコースに挑戦したい。最終的には、理学療法士のスペシャリストとなり、社会に大きく貢献していきたい。

留学スケジュール

2024年
11月~
2024年
11月

スイス(チューリッヒ)

Zurich University of Applied Scienceにて、腰椎Motor Control Testの開発者である教授とお会いし、教授および現地の大学院生とともに、テストの評価基準を確認しました。また、博士課程の学生が主導する、腰痛患者を対象とした大規模な臨床研究の様子を見学し、その予算規模と関わっている人員の多さに驚きました。滞在終盤では修士研究のプロジェクトについて研究室の皆さんの前でプレゼンする機会をいただきましたが、質問に対する受け答えが思い通りにいかず、ほろ苦い経験となりました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

プレゼンテーション直前です。とても緊張しました。
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

2024年
12月~
2025年
1月

フィンランド(オウル)

滞在中は基本的に理学療法の臨床現場を見学させていただき、臨床現場でテストを使用する方法を学びました。また、空き時間に私の研究プロジェクトやMotor Control Testマニュアル作成の相談に時間を割いていただきました。研究活動以外では、博士課程の先生から6〜7人の理学療法士を紹介していただき、様々な領域(手術直後、運動器外来、産業など)の臨床現場を見学することができました。その中でも、現状日本では十分にシステムが構築されていない「産業理学療法」の様子を見学し、理学療法士が企業に出向いて運動療法やアドバイスを行うことはもちろん、病欠日数を決定する場面まで見学することができました。理学療法士に与えられている裁量の大きさに驚きました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

理学療法の治療室です。研究にも使用していました。
先生に招待していただき、伝統的なクリスマス料理を食べました。
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

感謝してもしきれない、お世話になった・大好きな人

研究を留学テーマにしているにもかかわらず、日常生活レベルの英会話も難しい状態でした。そのため、留学中は自分が伝えたいことを十分に伝えられないことも多くあり、その度に先生に謝っていました。しかし、先生達は「お前は日本人だから英語ができなくて当たり前だ。ここで頑張っていれば少しは上達するさ」と言ってくださいました。暖かく受け入れ、面倒を見てくださった先生達には本当に感謝しかありません。

帰国後に日本で行われた国際学会で再会しました。

苦労した住まい探し

  • 住まい探し : 一人暮らし

スイスでの宿泊先をインターネットで一生懸命探しましたが、予算に収まる宿泊先がなかなか見つかりませんでした。そんなとき、大学の他学科の先生が留学先と繋がっていることを偶然耳にし、留学先の事務局と繋げてもらうことで、宿泊先のホステルを確保することができました。また、フィンランドでも宿泊先探しに難航しましたが、留学先の先生がクリニックの一室(実際は患者の治療で使用する)を安価で貸してくださることで宿泊先を確保することができました。そのため、宿泊先探しなどで困った時は、現地に詳しい方や知人に相談してみるのが良いかもしれません。

治療室を借りて寝泊まりしました。

留学前にやっておけばよかったこと

語学はある程度勉強した方が充実した留学になると思います!

これから留学へ行く人へのメッセージ

大変なこともありますが、行って後悔することはないと思います!頑張ってください!