留学内容
「パルクールを日本で普及させるために必要な活動は何か?」をテーマに、パルクールが学校教育として導入されるなど広く親しまれているデンマークでパルクール普及の経緯、市民のイメージや取り組み、教育への用いられ方を探究した。現地のパルクール団体の練習会への参加と市民へのアンケート、インタビュー活動を通し、若年層や保護者層からのイメージアップを図ることや日本人の感性や文化、社会状況と噛み合った普及方法を考案することが重要であることがわかり、さらなる探究の手掛かりとなった。
最終更新日:2025年11月18日 初回執筆日:2025年11月18日
語学力:
| 言語 | 留学前 | 留学後 | |
|---|---|---|---|
| 英語 | 挨拶など基本的な会話ができるレベル<英検準二級> | → | 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<英検二級> |
「パルクールを日本で普及させるために必要な活動は何か?」をテーマに、パルクールが学校教育として導入されるなど広く親しまれているデンマークでパルクール普及の経緯、市民のイメージや取り組み、教育への用いられ方を探究した。現地のパルクール団体の練習会への参加と市民へのアンケート、インタビュー活動を通し、若年層や保護者層からのイメージアップを図ることや日本人の感性や文化、社会状況と噛み合った普及方法を考案することが重要であることがわかり、さらなる探究の手掛かりとなった。
私はこれまでのパルクール人生でパルクールには創造性を高め自己実現の喜びを教えてくれる奥深さがあり、教育的な有用性があることを学んだ。同時に感じたのは社会的な理解度の低さなど現在日本では普及状況が十分でないことだった。こうした経緯から「日本でパルクールを普及させ教育に応用すること」を目指しその方法を模索した結果、課外活動でパルクール先進国のデンマークの存在を知りこの留学を決意した。
ここではパルクール普及に向け調査した内容の概要を記したい。
第一に、市民からの高い認知度と保護者を含む幅広い層からの肯定的で正確な印象が明らかになった。第二に、デンマークでは都市の空き地活用政策との連携や国民性との合致が普及に影響を及ぼした可能性が明らかになった。今後はこれらの要素を日本の文化に落とし込み、パルクールの魅力と本質的な情報を公開し、コミュニティを築くことが重要だと考える。
主体的に動く力
留学中は成長も探究も自分次第で、自分が何を達成できたかを自然と意識した。
その中で、人との会話や探究課題、日常生活などなど、目の前のどんな状況にも能動的に動き、どんな面白いアクションや成長に繋げよう?と考えるスタンスは役に立つし、人生をアグレッシブルにしてくれると気づくことができた。
パルクールとその教育の普及に向け、パルクールを教育に導入した際の児童の心理状態の変化を記録し、パルクール教育の効果を証明したい。また、SNSやワークショップを用いてパルクールのイメージアップとハードルの低下に努めていく。
将来は、デンマーク渡航中に興味を持つようになったウェルビーイングの分野(デンマークは幸福度の高さで有名)を脳科学の観点から研究し、新しい教育の確立に携わりたい。
2025年
7月~
2025年
8月
【サマーキャンプ編】
留学の前半3週間、デンマーク北部にあるRanum Efterskole Collegeのサマーキャンプに参加し、世界の何十もの国の生徒が集う国際色豊かな環境で寮生活を行った。キャンプでは、午前は英語、アウトドア、フィットネスのクラスに参加し、午後は市街で観光をしたり、イベントに参加して過ごした。
正直、うまくいかないことはとても多かった。英語力不足から周囲との意思疎通ができず、当たり前のことできなかったり孤独を感じることもあった。だが、できるだけ多様な人物との深い交流に挑戦し続けることで、徐々に対人関係が増え、新鮮な価値観や目標が生まれた。
この越境体験を通し、多様な人が集まる環境でも生きていける国際的なコミュニケーショスキルや人間力を身につけることができた。
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学費:納入総額 - 円 |
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住居費:月額 - 円 |
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生活費:月額 - 円 |
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住居費:月額 - 円 |
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生活費:月額 - 円 |
2025年
8月~
2025年
8月
【パルクール探究編】
パルクール探究のためデンマークの首都、コペンハーゲンへ。
Airbinbで予約した部屋で一人暮らしをしながらCopenhagen Parkour、Street Movement、GAME HOUSE COPENHAGENの練習会に参加しつつ、探究活動を行った。
現地の練習会はどれも刺激的で充実していた。老若男女、初心者から達人まで混在し自由に成長と創造を目指すとコミュニティに、パルクールの可能性を改めて実感した。参加者へのインタビューや街中での練習を通し、デンマーク市民にはパルクールを行うかどうかに関係なく自由度、自己探求性、安全性など「パルクールの本質」への理解が深い傾向があることが明らかになった。
また、空き時間は公園で市民に向けた街頭アンケートを行った。当初は回答者が思うように伸びなかったが、自分の活動がわかる腕章を作ったりと工夫を加えることで回答者を増やし、探求を加速させていった。アンケート結果からは、市民のパルクール自体への認知度が100%と高いこと、創造性の向上などの面から支持する保護者も多いことがパルクール教育の実施につながったことが分かった。また、現地での生活を通してデンマークで自由や自己探究を重視する文化が強いことや、港町ならではの空き地活用政策とパルクールの特性が合致し、普及につながったと考察することができた。
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学費:納入総額 - 円 |
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私が3週間生活したコペンハーゲンでは多くの観光スポットや探究のための機関がアパートからの自転車圏内にありました。しかし留学で自転車は値段や帰国時の処理がネックで、レンタルサイクルも高額でした。そこで思いついたのが、一度自転車を購入し帰国前に売り戻すという方法。現地で最も安い自転車店を探し、「3週間経ったら自国に帰るために返しに来るので安く売って欲しい」とイカつい店主に事情を説明し、「もっと安くして欲しい」、「いや無理だ、オプションもつけろ」などと値段交渉に奮闘しました。結局、値切りには失敗したもののレンタルより格安で自転車を入手でき、おかげで様々な場所に訪れてコペンハーゲンでの生活をアグレッシブに過ごすことができました。
自分の飛び込む力やコミュニケーション能力の成長を感じたいい思い出です。
サマーキャンプは各大陸から来た多国籍の参加者からなる国際的な環境で、自分以外の全員がネイティブレベルの英語力でした。当初、そんな中唯一の日本人で英語もそれほど得意でなかった私は輪に入って仲を深めることができませんでした。世界中の人との深い交流を夢見ていた私にとって、この状況はとても悔しいものでした。
そこで、国際的な環境でのコミュニケーションに関して、試行錯誤をしました。例えば、自分のアイデンティティをどうにかフルに活用することなどです。日本のことを積極的に話したり、自分は絵が得意なので相手の好きな日本のアニメキャラクターの絵を描いて渡したりといったことです。また、他の人がどのように会話を行なっているか観察し真似をしたり、ステレオタイプを無視して相手のことをよく知ろうとしました。こうしたことを会話ごとに丁寧に行うように意識しました。
結果、うまくいかないことの方がありましたが、深い交流を何度か行え、キャンプ終了時にわざわざ日本語で手紙を書いてくれる友人までできました。
私が物価が高いことで知られるデンマークで生活する中で学んだ、工夫をすることで節約をしながらむしろ留学の充実度を上げる方法を簡単に紹介します。
1つ目は、自炊をすることです。デンマークでは特に食費が高く、ランチで100〜150クローネ(2200円〜3300円)程かかりますが、私は基本的に三食を自炊に置き換えることで一食30クローネ以下程まで抑えることができました。
2つ目は、“地元系”を意識すること。例えば、デンマーク名物のスモーブローを食べたい時、旅行者向けの店では100クローネ以上しますが地元の穴場の店では20クローネ程度で食べることができます。様々な局面で地元系を意識することで金額を抑えながら地域の人と交流したり、その地に根付いた体験をすることができます。また、博物館や美術館は学生無料のところが多いので調べてみるといいです!