留学内容
留学全体のテーマは「韓国食文化の強みや特徴について学ぶ」でした。食文化は人や社会等の影響を受けて形づくられると考えたため、留学中は現地コミュニティと積極的に関わりを持ち、食に対する考え方や食環境等、食文化を取り巻く事柄について広く探究しました。
例えば、ホストマザーや語学学校の先生方とのコミュニケーションを通して、韓国人は相手に食事をしたかどうか尋ねることが多いことに気が付きました。そこから、韓国人は十分な栄養を摂ることは健康に繋がるという考え方を強く持ち、食事を気遣うことで相手の体調や幸せを願っていることを知りました。
さらに、家族や友人への強い愛情や助け合いの精神が韓国食文化に影響を与えていることを学びました。実際に、ホームステイ先の冷蔵庫にはホストマザーのお母様が作ったキムチや味噌が常備してあり、家族間の思いやりや団結感を感じられました。また現地の方々との食事では、大皿料理を皆で囲み、心置きなく仲間と料理をシェアすることがよくあり、お互いに食べ物を分け合う温かな精神を感じられました。
これらの体験を踏まえ、ヒアリング調査にて食事に対する考えについて質問したところ、ご飯を食べられるということは幸運なことであるという認識が強いことを改めて知ることができました。またそのような価値観は、過去に長期間食糧難を経験したことを通して韓国人に育まれた心情であり、それが現代にも受け継がれていることを新たに学びました。
その他にも、目上の人が食べ始めるまで箸を持たずに待つなど、儒教の教えに基づく食事マナーを発見し、韓国の儒教文化が韓国食文化に反映されていることを知りました。
留学前の活動ではありますが、韓国語を使用しインターネットで食の観点からソウル市について情報収集を行った結果、ソウル市では市民に向けた食支援が盛んなことを知りました。そのため、ソウル市内の企業等がソウル市民に向けて行う食支援の充実さを調査するため、食支援を行う現地の複数の企業・機関へ韓国語を使って電話とメールで連絡をとりました。その結果、ソウル市庁関連機関の一つが行うオンライン食育講座を受講する機会をいただきました。私が受けた講座は「食事と血糖値の関係性」についてであり、専門的な内容を無料で学べたことに驚きました。このセンターではこのような食育講座が月に1~2回あるだけでなく、機関のホームページ上では「学生向けの食生活」「旬の食材を活用したレシピ」など様々な種類の食関連資料が掲載されていて、非常に活発な食支援が行われていることを知りました。
以上の探究活動を通して、韓国食文化の特徴・強みは、「食を重要視する考え方、食を通して家族や仲間、目上の人を気遣う国民性、行政による活発な食支援」であると結論付けました。







