留学内容
この農家では、オリーブの収穫・剪定の補助をしました。収穫の工程は①目の細かいネットを引く、②シェイカーで枝を揺らし、実を落とす、③実を集める、④葉を取り除く、というものです。
ここで、収穫時期とその方法が日本と異なっているという点に気づきました。日本では熟す前の緑色の実を収穫しますが、マタカナ地域では熟す直前の黄色い実を収穫していました。熟していない実の方が品質の良いオリーブオイルになりますが、含まれている油分が少ないためオイルの生産コストが高くなります。
収穫する方法は、日本で主流の手摘みではなく、オリーブの枝を振動させて実を落とす「シェイカー」という機械を利用していました。短時間で多くの実を収穫することができますが、手摘みよりも実が傷つきやすいという欠点があります。それでも高品質のオイルを生産できるのかという問いについて、農家の人にインタビューしたところ、収穫のタイミングを常に注視し、収穫後は酸化しないようすぐに共同搾油場で加工しているとのことでした。また、ニュージーランドでは料理に直接オイルをかけて食べる習慣があり、苦みが少ない、熟した実を好むため、収穫時期が日本と異なっていることが判りました。