留学大図鑑 留学大図鑑

きい

出身・在学高校:
出身・在学校:
秋田大学
出身・在学学部学科:
教育文化学部
在籍企業・組織:


最終更新日:2025年03月04日 初回執筆日:2025年03月04日

社会の不条理に挑む、格差留学

留学テーマ・分野:
社会学研究メインで先進国の格差問題、政治、資本主義を学ぶ留学
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • NPO法人 Youth Unlimited
  • カナダ
  • バンクーバー
留学期間:
10か月
総費用:
2,700,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,850,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 挨拶など基本的な会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

私の留学テーマは、社会的格差の解消に向けた実践的アプローチを学び、それを日本に還元することでした。留学中は、バンクーバーでSDG10に関連したNPO団体で社会的に弱い立場にある若者たちへ居場所支援を行いました。また、カナダ政府関係者直下でメンター指導を受け、政治のリアルと社会福祉制度に関する正しい教養を身に付けるなど、留学期間中は具体的な解決策の構築に向けた経験を積みました。社会的弱者支援はもちろん、政治に直接関与する人物と対話をし、問題提起をすることや政治のリアルを学ぶことも有効なアプローチであると考え、政治的視点から社会問題に取り組む選択をしました。

留学の動機

留学を決意した背景には、日本社会に根深く存在する「格差構造」への問題意識があります。東北の農村地域で育った私は大学進学後、全国の同世代と関わるごとに、境遇による機会格差の大きさを痛感しました。社会経済的地位が高い人々ほど多くの選択肢を得られる現実を前に、格差問題を研究し、解決策を模索するために留学を決意しました。

成果

これらの活動を通して、カナダの子どもたちが抱える経済的課題に対する理解をより深めることができた。参加者から「この場所で初めて安⼼して⾃分の気持ちを話すことができた」などのコメントをいただき、彼らの成⻑を少しでもサポートできたことを嬉しく感じた。また、カナダにおける若者の相対的貧困の実態を把握できた。

ついた力

本質を見抜く力

青少年支援を実践する中で、相対的貧困の実態やNPOの限界を学び、問題の根本的な解決には政策レベルでの変革が必要であると気づいた。福祉や制度には限界があり、NPOや子ども食堂は子どもたちにとって一時的な居場所にはなるものの、根本的な解決には至らない。支援を必要とする子どもたちが後を絶たない現状を目の当たりにし、相対的貧困の連鎖を断ち切るには、政策レベルでの変革が不可欠であることを痛感した。

今後の展望

私は日本で子ども・若者の相対的貧困や教育格差の解決に貢献する若者団体の運営に携わっていますが、今後も子ども食堂や学習センターでの支援活動を継続し、子どもたちに寄り添いながら、学びの機会を提供していきたい。ただの支援者としてではなく、子どもたちの心の支えとなる存在として、彼らが安心して未来を描ける環境を作ることを目指したい。

留学スケジュール

2024年
2月~
2024年
12月

カナダ(バンクーバー)

2024年2月~12月:NPO法人Youth Unlimitedで社会的に弱い立場にある若者(小学生~高校生)の支援に携わった。プログラムを通じて彼らが居場所を見つけ、社会進出するための各種サポートに携わりました。
2024年4月~12月:カナダ政府機関の職員からメンターとして指導を受け、政府関係者直下で政治・社会福祉制度を学習。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

活動先NPOでのワークショップ(肖像権保護のため修正済み)
若者支援施設(活動先NPO)での無料こども食堂
カナダ政府機関のオフィス訪問時
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

元検視官から学ぶ薬物中毒の危機と公衆衛生の対応

大学(UBC)で開催された元首席検視官による講義が印象に残っています。2016年4月、カナダ・BC州の保健官は薬物中毒の増加による州の公衆衛生上の緊急事態を宣言し、それ以来、州では14,000人以上が薬物中毒で死亡しているそうです。主任検視官として、彼女はこれらの死に関する調査を監督し、将来同様の死を防ぐための勧告を行う責任を負っていました。現在は引退した元検視長から、薬物中毒の危機や、将来の死亡を防ぐために必要な政策的課題について勉強する機会はとても有益なものでした。

13年間BC州の首席検視官を務めた元検視長による講義

部屋からオーロラを観測できる国カナダ!

部屋の窓からオーロラを観測できた日は忘れられません。カナダでオーロラを見るなら、イエローナイフが有名ですが、 それ以外の場所でもオーロラを観測することは可能です。 夜空が澄んでいる日にはオーロラを見ることができます。私は留学中、2回オーロラをみることができました。

カナダで観測したオーロラ
部屋の窓から撮影したオーロラ

為替リスクへの備え

  • 生活 : お金

留学中に最も大きな経済的な課題の一つが、為替レートの変動です。特にヨーロッパや北米地域に長期滞在する場合、為替レートの動きが留学費用に打撃を与えることがあります。留学を計画する際には、この点を十分に理解し、適切に対応していきましょう!為替レートは常に変動しているため、長期滞在を予定している場合は、定期的に為替レートをチェックしましょう。これにより、支出のタイミングを見計らって、円高の時期にお金を両替したり、留学費用を前倒しで支払ったりすることができます。為替レートの動きは、ニュースや専門の為替サイト、アプリなどで簡単に追跡することができるため、留学中は常にその動向をチェックする癖をつけましょう。また、為替レートを予測することは難しいですが、過去の動向を参考にすることで、どのタイミングで両替すべきかのヒントを得ることができます。例えば、過去に円高傾向が続いた時期や、特定の通貨が安定している時期などを分析することで、今後の動きを予測することができます。

これから留学へ行く人へのメッセージ

感受性が豊かな若い時期だからこそ、留学経験は宝物になると思います。就活など社会のスピードが加速し、自分はこれまで生き急いできたのですが、一度立ち止まり、人生の恩恵を見つめ直す時間を持つことができました。その意味で、留学はただの学びの場ではなく、人生の豊かさを再定義し、自分の生き方を見つめ直す機会になると思います。応援しています!