2019.01.07
高校生コース2期生としてアカデミックショートで参加した長谷部さんは、留学先のオーストラリアでどのような成長を感じたのでしょうか?
自分の「行きたい想い」を正直に伝えたことで留学が本当に実現した
小さいころから留学への憧れがありましたが、「いつか、そのうち行きたい」という程度で現実味を帯びてはいませんでした。しかし、高校入学後に出会った友達が1年生の夏休みに短期留学をしたのを知って、「高校生でも留学できるんだ!今の自分でもできるかもしれない…」と思うようになります。家族に留学に行きたい意思を伝え始めますが反対され、私は「またいつか、そのうち行こう…」と留学を諦めかけてしまいました。そのとき両親が反対していた主な理由は、金銭的な理由で留学させられないこと、大学に行ってからすればいいということです。
ある日学校の廊下でトビタテのポスターを見て、留学のための返済不要な奨学金があることを知りました。そこからホームページを見に行きいろいろと調べているうちに、なぜ高校時の留学経験が必要なのかも知りました。トビタテの募集締め切りにぎりぎりの時期でしたが、トビタテを利用した留学の魅力を話すことで両親に納得してもらい、高校2年の夏に留学を実現します。あのときトビタテと出会っていなかったら、私はいつまでも「いつか、そのうち」と言って未だに留学をせず、今の自分も無かったかもしれません。
初めてづくしを乗り越えていくことで大変さと喜びを実感
留学中にたくさんの貴重な経験をすることができました。私の留学計画は現地の公立高校に1学期分通うというもので、外国の学校生活を体験でき、同年代の生徒とも自然に友達関係を築けました。また、留学のテーマである「環境問題について考える」「世界から見た日本について考える」については、環境問題を学ぶため植林を体験させてもらったり、ゴールドコーストの美しい海で初めてシュノーケリングなどをしたりしました。さらに通っていた現地校には日本語の授業があったため、履修している生徒と交流したり、日本の文化を紹介したり、日本での暮らしを教えたりする経験も得られました。
一方、海外へ一人で行くことやホームステイをすること、知らない土地で3ヵ月も過ごすことなど初めてづくしの留学で、不安もとても大きいものでしたが、それらの不安と向き合い一つ一つ乗り越えていくことの大変さと喜びを知ることもできました。
これらの経験や不安を乗り越えた留学後は、新たなことに積極的に挑戦することができるようになりました。以前は、なかなか自分の知らない世界へ飛び込めませんでした。しかし、留学中の活動は知らないことへの挑戦の連続であり、そこで身に付けたチャレンジ精神は帰国後も維持できていると感じています。
また、正解がひとつではないことも学びました。日本で当たり前のように思っていた行為、例えば洗ったお皿は泡を流してから拭くことや、学校の授業と授業の間には10分程度の休みがあることなどが海外では当たり前ではなく、そのどちらのほうが良いといったこともないということです。これを知ってからは、物事を捉えるときに「オーストラリア人だったらどう考えるだろう?」と多方面から考察するようになったり、他人の意見が自分と異なっていてもより寛容な態度を示せるようになったりしました。
留学機運の盛り上げには、夢と勇気をもった一人の高校生の留学経験から始まる
私のトビタテへの想いは、語り尽くせないほどです。奨学金を得られたこと、それによって貴重な経験ができたことはもちろんですが、他にも事前・事後の研修を通して自分のキャリアを考えることができたり、個性あふれるユニークなトビタテ仲間と出会えたことは、本当にトビタテならではと思います。私自身も、トビタテ生同士が繋がりを保ったり、トビタテを目指す子たちが留学を実現したりできるような、トビタテの未来のための活動を始めています。
また、一人の留学経験は周囲に大きな影響を与え得ます。私が留学を志したきっかけが友達の留学だったように、身近な人の海外渡航に触発される高校生は少なからずいると思います。さらに、私の留学前には頑なだった両親も、留学を通した私の変化を感じたのか、私の弟を夏に短期留学させるまでになりました。
社会全体の留学気運の醸成は、夢と勇気をもった一人の高校生の留学経験から始まると思います。日本の未来のためのご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。
ご支援者向け留学体験談~世界に羽ばたく若き挑戦者たち~について
この記事はトビタテ!留学JAPAN事務局が企画・編集を行なったものです。今後もトビタテ!留学JAPAN日本代表プログラムに選抜され、世界を舞台に活躍する奨学生をご紹介してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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