2019.01.31
自然科学系、複合・融合系人材コース3期生の重宗宏毅さんは、留学先のイタリアでロボット工学の最先端を研究するために留学。現地で研究成果をあげるだけではなく、人間力も人一倍成長したその内容とは....。
恩師と親友の言葉をきっかけに留学を志す
私は現在も早稲田大学で印刷折り紙ロボットについて研究を行っていますが、現在のキャリアを志したのは、私が修士一年時にアメリカで開かれた国際会議での受賞がきっかけでした。当時の恩師に,研究者になるにあたってやるべきことを相談したところ、「知らない土地で,そこでしかできないことをしてきたらどうですか」と提案されました。別のところでは、トビタテ1期生に内定していた親友から、トビタテ!留学JAPANの魅力について熱弁されていたため、この機会を逃してはもったいないとトビタテに応募し留学について本気で考えるようになりました。
留学を決断してからは,情報を集め留学先の検討を行いました。興味はあったが手を回せなかった分野に挑戦したいと思い、ロボット制御について先端的な研究をしているイタリアのScuola Superiore Sant'Annaへ留学したいと考えました。この研究所の教授が国際会議で基調講演をした後に、自ら話しかけ自分の研究テーマをプレゼンし派遣の約束を取り付けました。留学中の研究は全て順調というわけではありませんでした。イタリア特有の郵便局の配送遅延などに悩まされ、ハードウェアの研究を効率よく進めることが難しかったです。2週間で届くと言われたものが、2か月しても届かないということもありました。しかし,その環境の中で適応しながら研究するイタリア人研究者の姿を見て、自分も真似するようになりました。物事が計画通りに進まない時の臨機応変な対応法や思考法について学ぶことができたと思います。この学びは帰国後も,研究時はもちろん日常生活を送る上でも役に立っていると実感します。結果的には,半年間の留学では満足できる量の学習をし,業績を積むことができました。
見知らぬ土地で鍛えられたこととは
始めは新しいことを学ぶことによる専門性の深化・拡充が留学の目的でした。しかし、歴史・文化の異なる土地で不自由をしながらも適応的に生活したことは自分の価値観を多様にし、その土地で暮らす人達と長い時間を共にしたことは自分の第二の故郷を作り上げました。このように留学によって、研究者としてだけではなく、1人の人間として社会の中で生きていくために必要な精神力を養うことができました。そして、自分が自分一人しか頼れない状況から自分で学ぶことで成長できたという自信は、帰国後新たな活動をするにあたって精神的な支えとなっています。トビタテのスローガンに、「その経験が未来の自信へ」とありますが、私はまさにそれを実感する留学となりました。
トビタテ!が継続することは、人生が変わるチャンスを1人でも多く増やすはず
以上のように私は留学で新たな学びをすることができました。もちろんこれも留学期間中にお世話になった方々の助けがあったからこそで、自分一人では経験することができませんでした。実際、私も恩師と1期生の親友からの助言をきっかけに留学を志しましたが、継続的に増えつつあるトビタテ生と共にこの様な人生の転機を迎える人が連鎖的に増えるのではないかと思うと今からワクワクします。トビタテは留学への情熱を軸に奨学生を選びますが、トビタテが持続するかどうかもトビタテ生も含めた私達がこのコミュニティを続けたいという気持ちを持てるかだと思っています。一人でも多くの人とこのワクワクを共有してトビタテ留学ジャパンの更なる発展を応援していきます!
ご支援者向け留学体験談~世界に羽ばたく若き挑戦者たち~について
この記事はトビタテ!留学JAPAN事務局が企画・編集を行なったものです。今後もトビタテ!留学JAPAN日本代表プログラムに選抜され、世界を舞台に活躍する奨学生をご紹介してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
トビタテ!留学JAPAN「日本代表プログラム」はすべて寄附金で運営されています。今後も継続的に運営していくために、みなさまからのご支援・ご声援を寄附というアクションで支えてみませんか。ご寄附はオンラインから手続きができます。
全ニュース一覧へ >