2018.04.26
沖縄生まれ沖縄育ちで英語が苦手な平良美奈子(たいらみなこ)さんが恩師の後押しもあり、母校の国際交流活動の促進を目的にシンガポールへ渡りました。現地で学生の交流受け入れ先として企業や研究所などの開拓を行なう過程で、シンガポールの存在感の強さを感じると同時に、ふるさと沖縄への危機感を覚えました。留学中の危機意識をもとに帰国後に取り組み始めたプロジェクトとは・・・
シンガポールで強烈に感じた気づき
バスケットボールと課外活動に明け暮れる私でしたが、恩師から「応募してみたら?」の一言を受け、好奇心のままトビタテに応募しました。母校の海外渡航環境づくりを目的に、シンガポールにて学生交流先の開拓を行い企業や研究所など15箇所の開拓に貢献しました。
「学生最後の想い出作り」が最初の動機でしたが、シンガポールでのたった2ヶ月、日々の出会いから自身の無知を痛感し学ぶ感動で胸が震える毎日でした。独立後50年足らずでシンガポールが経済大国になり得た国家戦略、そして地理を生かした観光立国としての存在感。似たような境遇である沖縄への危機感が募りました。留学で得たものは英語力でも、面白エピソードでもなく、頭を殴られたような強烈な「気付き」でした。
「これからの沖縄を担う学生を世界に出すべきだ」という信念のもと、琉球と留学を掛け合わせた海外留学イベント「RYU×RYUフェスタ」を開催し、1,000名もの参加者を動員し、大成功を収めました。今後も沖縄の高校生、大学生向けに海外留学の意識向上に携わっていきます。
私が留学で成長した点は、語学力でも専門性でもなかった
私が持っていた「日本と海外」と言う視点が、「世界の中の日本」という視点に変わったことが自分の成長を感じます。2ヶ月の滞在期間に現地で働く100名近くの日本人にお会いしました。教育や人事、投資や金融などあらゆる業界の話を聞いて回り、シンガポールを中心としたマーケットは常に東南アジア、そして世界にあることに衝撃を受けました。、シンガポールの発展ぶりとそのプロセスは、沖縄で当たり前の状況として人々の心に「背景」として認識される意識が解決できる「課題」になり得ること、また日本が再興するきっかけを沖縄から発信できないかと感じられるほどでした。私が成長できたものは語学力でも専門性でもありませんが、渡航から2年経ったいまの私に通じる、本当に大きな「気付き」となる原体験を得られたことが、今日に到るまでの大きな成長に繋がっています。
トビタテ!留学JAPANの真果は、私たちの将来にかかっている
トビタテ!留学JAPANは奨学金を受けた本人だけでなく、その周囲に大きな影響を与え、引いては日本全体、世界にまで行き届く制度だと、日々その効果を実感します。誰もがメスを入れづらかった人材育成の側面にここまでの切り口を入れたトビタテ!留学JAPAN。その真価は、私たちトビタテ生が活躍する10年後、20年後に問うべきものだとも思います。皆様の引き続きのご支援賜り、一人でも多くのトビタテ生が生まれることを願います。
ご支援者向け留学体験談~世界に羽ばたく若き挑戦者たち~について
この記事はトビタテ!留学JAPAN事務局が企画・編集を行なったものです。今後もトビタテ!留学JAPAN日本代表プログラムに選抜され、世界を舞台に活躍する奨学生をご紹介してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
トビタテ!留学JAPAN「日本代表プログラム」はすべて寄附金で運営されています。今後も継続的に運営していくために、みなさまからのご支援・ご声援を寄附というアクションで支えてみませんか。ご寄附はオンラインから手続きができます。
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