2025.02.20
過去にトビタテ公式サイトで展開していたサービス「留学相談ホットライン」にお問い合わせいただいた質問及び回答をもとに、海外大学進学に関わる基本情報や調べ方などをまとめた記事です。
進学準備の参考になさってください。
※2023年度~2024年度6月までに受け付けた相談内容の情報を掲載しています。
※最新情報・国や地域の情勢は、各サイト等でご確認ください。
医学部、医学系、看護師資格に関する質問より
ここでは、お問い合わせが多かった質問の一部を公開しています。
海外大の医学部進学について
【質問】
海外大学の医学部で日本の高校を卒業した学生を受け入れてくれる大学はほとんどないようなのですが、医学部に入ることは現実的に可能ですか?
【回答】
まず、海外大学進学を考えるうえで基本的なことですが、留学先の国によって教育制度が日本と異なります。
欧州などイギリス型の大学は一般的に 3 年間です。
ハイスクールのうちに、日本でいう大学 1 年程度の教養科目を勉強してから大学に進みますので、日本の高校を卒業した場合は、現地の大学に直接入学は難しく、まずはファウンデーションコース(進学準備コース)に入学し、約 1 年弱基礎の勉強をしてから大学入学となります。
一方でアメリカ、カナダは日本と同様、大学は 4 年制で高校を卒業後に大学入学となります。
※詳しくはこちら(海外大学進学の基礎知識)をご覧ください。
https://www.tobitate-mext.jasso.go.jp/news/detail.html?id=527
またいずれの場合も、英語力が不足しているという場合は、ファウンデーションコースや大学入学の前に、大学付属の英語コースに入り、テストスコアをクリアしてから入学するという方法があります。
医学専攻の場合、医学部としての考え方も国や大学によって様々です。
日本のような 6 年間の医学部もあれば、まず学士課程で生物学などの基礎を学び、その後に選抜で修士課程に進んでから医学を学ぶというパターンも多くあります。
また医学でも専門分野が多岐にわたりますので、国や目指す方向を考えたうえで、志望校選択や留学プランを立てていく必要があります。
次に入学審査ですが、日本と違い入学試験というものはありませんので、以下のような書類で審査されます。
① 高校の成績 (大学入学の目安:評定平均5段階として 3.5-4.0 以上)
②語学力証明(英語の場合の目安:TOEFLiBT80 以上または IELTS6.0 以上)
③願書(課外活動履歴なども記入する)
④高校の先生の推薦状
⑤出願のためのエッセイ
⑥その他、大学や専攻によって求められるもの
大学選択については、上記のように海外の大学の入学審査は書類選考ですので、その条件をクリアできるかどうかがとても重要になります。
以下を確認してみてください。
●高校の成績がどれくらいになるか
●英語力がどれくらいまで上げられそうか
●どの国、どのような環境で勉強したいか
●何を勉強したいか、(将来の目標があればどこでどうなりたいのかも考えてみる)
●予算はどのくらいか
ご自身の希望、成績や英語力などで可能な大学が、選択肢に入ってくることになりますが、まず大学を絞り込むには、検索サイトで希望の専攻分野からどのような大学があるのかを検索することが可能です。
参考例:QS Top University
https://www.topuniversities.com/university-subject-rankings/medicine
検索などで興味のある大学をピックアップしたら、それぞれの大学のサイトでプログラム内容、入学条件(成績や必要な語学要件など)、出願期日、費用などを調べてリストアップ、比較していくことになります。
奨学金に関しての情報も、その際に大学ごとに調べることになります。
(各大学の HP では、International sutudents 用のサイトを参照してください。)
以上、情報としてご案内となりますが、留学プランは個々の持つ条件により様々ですのでこの段階までに結構な時間がかかります。
ドイツの医学部進学、奨学金について
【質問】
ドイツの医学部の進学について検討しています。ドイツの学部は、学士、修士、あるいは博士号のどれにも当てはまらず「国家試験」(Staatsexamen)と分類されていますが、日本からの奨学金を受けたい場合、学士、修士、または博士号を対象としたどれかに当てはまりますか?
【回答】
医学の専攻の場合、医学部としての考え方も国や大学によって様々で、日本のような 6 年間の医学部もあれば、まず学士課程で生物学などの基礎を学び、その後に選抜で修士課程に進み医学を学ぶというパターンもあります。
また外国人枠の制限を持っている国もあります。ドイツの場合、ほとんどが国公立大学の 6 年制となります。
奨学金に関していえば、日本の高校卒業後にドイツの大学に入学するということであれば、学士/修士対象のものに該当すると思います。
ただし、奨学金もいろいろあり、その条件も異なりますので、留学プランが具体的になっているのであれば、各奨学金の要項を確認し、不明な点は直接お問い合わせしてみてください。
参考:
奨学金情報サイト
https://ryugaku.jasso.go.jp/scholarship.html
検索サイト
https://ryugaku.jasso.go.jp/form/search.php?f=scholarship_abroad.html
個々の持つバックグラウンドによりますが、ドイツの大学入学にあたっては、高校時の成績、日本の共通試験の受験、ドイツ語力が不可欠で、特に医学部の場合は別途入学試験もあり、十分な準備期間が必要になると思います。
ドイツ留学に関しては、以下のサイトをご紹介いたします。
ドイツ学術交流会 DAAD
https://www.daad.jp/ja/study-in-germany/
日本の大学卒業後の医学系進学について
【質問】
放射線の大学卒業を活かせるところ、または医学を学べるところを探しています。
【回答】
日本で放射線学科などに在学中で、卒業後に海外で医学の勉強を希望されているということですね。
医学の専攻の場合、上述の通り、医学部としての考え方は国や大学によって様々で、日本のような 6 年間の医学部もあれば、まず学士課程で生物学などの基礎を学び、その後に選抜で修士課程に進み医学を学ぶというパターンもあり、外国人枠の制限を持っている国もあります。
大学ですでに基礎を学んでいる場合は、大学編入または大学院プログラムへの入学など個々のバックグラウンドと希望留学先の国や地域によって留学プランは様々になると思います。
大学選択の際は十分なリサーチが必要ですが、医学といっても多岐にわたると思いますので、まずはご自身のキャリアプランや研究軸を決め、その研究が充実している国や大学はどこか、大学検索をしてみてください。
候補の大学を絞り込む方法は、特定の国というわけではない場合、世界の大学ランキングから希望の専攻でリサーチをされるのがよいように思います。
・Times Higher Education
https://www.timeshighereducation.com/world-university-rankings
・QS Top University
https://www.topuniversities.com/subject-rankings
検索で興味のある候補をピックアップしたら、それぞれの大学の HP でプログラム内容、入学条件、出願期日、費用などをリストアップし、比較検討してみましょう。
英語圏以外の国で英語での受講を希望する場合は、English Taught コースの確認も忘れずに。
これらの過程が一番大変ですが、最も大事なことですので、皆さん時間をかけて取り組まれています。
なお、具体的な研究内容が決まっている場合は、学会にアクセスし、論文執筆をしている研究者がどの大学に属しているかを調べて、コンタクトを取ったり、在籍されている大学のその分野の教授に相談してみたりするのが良いでしょう。
一般的に入学審査は、以下のような書類での総合審査になります。
①大学の成績証明書、②語学力証明、③教授の推薦状、④レジュメ、⑤エッセイ、⑥MCAT(プログラムによって医学部入学時にもとめられる試験)
海外での看護師資格の取得について
【質問】
私は、看護師五年一貫課程(高等学校 3 年+専攻課 2 年)で看護師を、短期大学で保健師の資格を取得しています。
オーストラリアかニュージーランドで、看護師の資格を取得して、働きたいです。
どのような方法がよいのか、また、奨学金が利用できるかお伺いしたいです。
【回答】
看護師としてオーストラリアやニュージーランドで働く場合は、その国の資格を取り永住権申請などを考えるケースが多いようです。
まずはご自身の条件を確認する必要があります。
●看護学の学士号の有無
●看護師資格の有無と職務経験
●英語力のレベル IELTS 7.0 レベル(各バンド 7.0 以上)
これらの要件がクリアできれば、各国の看護協会へ書類申請、試験や能力査定を経て資格取得も可能になると思います。
個々の持つ条件によって、大学での学びが必要だったり、語学コースが必要だったりとプランニングは様々です。
キャリアプラン、必要に応じた留学プランと費用計画などあらゆる面で計画を立てる必要があると思いますので、留学エージェントに相談をされてみるのもよいと思います。
奨学金も様々なものがあり、それぞれに条件が異なります。
こちらもどのような留学プランになるのかによって対象が変わると思いますので、国や地域、留学目的、専攻などで検索し、応募要件に見合うものがあれば、各団体の HP をみて募集要項を確認し、不明な点は直接問い合わせてみてください。
過去の記事はこちらから
【海外大学進学について】留学ホットラインにきた相談と回答
https://tobitate-gov.note.jp/m/m9aa1a23c678f
※2021年12月までの記事です
「海外大学」進学に関する よくある質問まとめ はこちらから
https://tobitate-gov.note.jp/n/n44235ce435d8
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