2025.02.21
過去にトビタテ公式サイトで展開していたサービス「留学相談ホットライン」にお問い合わせのあった質問と回答をもとに、「海外大学院」の進学に関わる基本情報や調べ方等をまとめた記事です。
進学準備の参考にご覧ください。
※2023年度~2024年度6月までに受け付けた相談内容情報を元に掲載しています。
※最新情報・国や地域の情勢は、各サイト等でご確認ください。
医学、スポーツ医学、薬学に関する質問
ここでは、お問い合わせが多かった質問の一部を公開しています。
医学に関する質問
【質問】
臨床研修終了後、海外の大学院進学は現実的かを相談したいです。
海外の大学院進学について何も知らないため、現実的かどうかも含めてご教示いただきたい。
【回答】
医学博士を目指される場合、医師よりも研究者の道を進まれるケースが多いのかと思いますが、大学院が国内でも海外でも、研修後に大学院に進む方もいれば、ある程度医師としての実績を積んだうえで進む方もいらっしゃると思いますので、ご自身のキャリアプラン次第で留学は実現できると思います。
ただ、海外の大学院入学にはそれなりの準備が必要です。ここでは一般的な大学院進学の準備についてご紹介します。
国や大学によって入学審査も若干異なりますが、一般的には以下のもので書類選考されます。
1. 大学の成績(GPA)
2. 語学力証明 英語の場合の目安(TOEFL iBT90-100+)(IELTS 7.0-7.5+)
3. 推薦状(教授の推薦状2-3通)
4. 出願エッセイ(研究計画や、将来のキャリア、その大学院を希望する理由など)
5. レジュメ(履歴書のようなもの。実績、活動履歴を含む)
6. それぞれのプログラムが要求する試験結果や書類など
博士課程レベルは、様々なバックグラウンドを持ち、プロフェッショナルな経験を積んだ人もいますので、一般に公開されているアドミッションの条件でなければ出願できないということでもなかったりします。
まずはご興味のある大学のWEBサイトをご覧になってみるとよいと思います。
実際には、直接大学院のその分野の教授にコンタクトを取ったり、在籍している学生やプログラムコーディネーターを通して教授につないでいただいたりして、事前にリサーチ、コミュニケーションをとっておくことが大切です。
また今の大学教授などに相談をされて、大学やその分野の研究をされている教授を紹介いただくことはとても有効です。
のちのち教授の推薦状が必要になりますので、早めの相談をおすすめします。
留学プランは様々ですが、海外で臨床を行うことについてはその国の医師免許やビザ、各国の基準を満たす厳しい条件があります。
スポーツと医療を結ぶ研究に関する質問
【質問】
医学部ではなくても、スポーツ医学や障害予防を学べる大学院はあるのか、医療とスポーツを結ぶ、ということについて研究しているところはあるのか知りたいです。
現在大学生、アメリカやドイツの留学希望です。
【回答】
海外の多くの大学にスポーツサイエンスの大学院レベルコースがあります。
大学によって、プログラム名やどの分野になるか等が異なりますので、最初はSports Science やHealth &Sports ScienceまたはHealthcareなどというくくりで検索をしてみると、多様なプログラムが上がってくると思われます。
その中で興味があるプログラムがあるのか、ご自身の基準で詳細に絞っていかれるとよいでしょう。
実際に大学のホームページをいくつか比較して、希望の分野を持つコースの詳細を把握してみてください。
参考までに、一般的な大学検索サイトをお伝えします。
・U.S. News & World Report
https://www.usnews.com/best-graduate-schools?int=top_nav_Grad_Schools
・Study in Germany
https://www.study-in-germany.de/en/
・参考サイト
https://www.masterstudies.com/masters-degree/sports-science
https://www.intelligent.com/best-masters-in-sports-medicine-degree-programs/
大学院は自主研究の場でもあることから、ある程度大学のプログラム内容を把握したうえで、最終的に自分の研究が可能かどうかは教授にコンタクトをとる必要も出てきます。
また、博士課程は、大学によっては最初から博士号取得をめざすことでしか入学を許可しないプログラム(途中からは入れない)もあれば、修士と博士課程それぞれのコースがあるなど、大学やプログラムによって構成が異なりますので、そちらも確認しておきましょう。
そして、その分野でよい大学院やその研究をされている教授を紹介いただくことはとても有効です。
教授の推薦状は必ず必要になりますので、早い段階から今の大学の教授に相談をされることをおすすめします。
薬学に関する質問
【質問】
薬学部薬学科3年に所属しており、薬剤師国家資格取得後、将来の博士課程への進学に際して、海外を視野に入れています。
しかし、調べたところ存在する留学は薬剤師資格を取るためのPhDなどで、日本の四年間の博士課程に該当する進学が見当たりませんでした。
そのような海外の大学院があるのか、また留学方法としてのおすすめなものをお聞きしたいです。
将来の展望として製薬会社の研究職、開発職を目指すため、それに際して有利になるようなものであるとなおのことありがたいです。
【回答】
現在、薬学科3年生で、卒業後に海外で博士号取得を希望されているとのことですね。
海外の大学院には研究を行う大学院(graduateschool:修士・博士課程)と薬剤師になるための臨床教育を行う専門職大学院(professional school:PhD課程)があります。
大学院課程を卒業しても薬剤師の受験資格は得られませんので、どのような方向、何を研究するのかということで選択をすることになります。
まず研究軸を決め、その研究が充実している国や大学はどこか、という点で大学検索をしてみるとよいと思いますが、候補の大学を絞り込む方法は、特定の国というわけではない場合、世界の大学ランキングから希望の専攻でリサーチをされるのがよいように思います。
大学院選びのリサーチについての記事はこちら
「海外大学院」進学に関するよくある質問「海外大学院」進学の基礎知識
https://www.tobitate-mext.jasso.go.jp/news/detail.html?id=532
博士課程を見据える場合は、特にご自身がやりたい専門分野や研究が明確でなければ、大学リサーチは困難になります。
その研究を行っている大学がどこにあり、どんな教授がいて、どの教授がその研究をサポートしてくれそうかといったリサーチが必須だからです。
担当教授に相談をして、海外の大学でその分野を研究している大学や教授を紹介していただくことができればベストですが、難しい場合は、国際学会や専門ジャーナルを調べて、論文を発表している大学教授にコンタクトを取ってみてもよいと思います。多方面からその分野について情報収集してみるとよいでしょう。
アメリカなどでは、博士課程は給料をもらって研究をするという考え方が一般的で、入学は採用でもあり就活にも似ています。
また、博士課程レベルには、既に他の分野の修士を持ち、プロフェッショナルな経験を積んだ人もいますので、一般に公開されているアドミッション条件通りでなければ出願できないということでもなく、ケースバイケースともいえます。
それゆえ、直接教授にコンタクトを取ったり、プログラムコーディネーターを通して教授につないでいただいたりして、事前にコミュニケーションをとっておくことも大切です。
過去の記事はこちらから
【海外大学院進学について】留学ホットラインにきた相談と回答
https://tobitate-gov.note.jp/m/ma9f949b2841b
※2022年2月までの記事です
「海外大学院」進学に関する よくある質問まとめ はこちらから
https://tobitate-gov.note.jp/n/n5edef8dd4d1e
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